⑴ 探索
核兵器による核爆発は、原子力発電所の事故と大きく異なる。
それは、扱っている放射性物質の量が、桁違いに少ないことだ。
今回の核爆発からの放射能、3ヵ月後には地上に出る事が出来るレベルと考えている。
このシェルターも、120人が3ヵ月間として設計されている。
なお、私たち7人で利用すれば、単純に計算して4年間、ここでの生活が可能だ。
地上で受ける放射線量を確認し、今後を判断していきたい。
それと、兵器として使われたウイルスは、核爆発によって死滅したと考えているが、アノンさんはウイルスのワクチンを携帯されていた。
ウイルス投下地点が、ここから近い事。現在我々は、ここから移動する事が出来ない事。等の現状から万が一を考え、そのワクチンを接種したほうが良いか、それは各自の判断とした。
アノンさんは、そのワクチンをみんなの前で、自分自身に接種した。
それを見て、全員が希望し、アノンさんに接種してもらった。
・・・・・・
私と詩織はシェルターの図面をみながら、シェルター内を確認してまわった。
このシェルターは非常に広い。
まるで地下鉄構内に造られたショッピングモールのようだ。
シェルターの真ん中に中央ブロックと書かれたエリアがある。
この中央ブロックは2つに別れていて、食堂と運動場と書かれている。
食堂は、10台のテーブルと40脚の椅子が用意されている。
120人を収容するシェルターである為、食堂での食事は時間で分けて、3交代で行うよう作られたのだろう。
そして食堂の一辺に調理場が作られており、冷蔵庫なども備わっている。
次に運動場へ行くと、そこは何も無い空間だった。
子供達を遊ばせる為の場所なのだろう。
扉があり、それを開けるとトレーニングマシン等が格納されていた。
健康維持の為に用意されたのだろう。
この中央ブロックを囲むように、Aブロック、Bブロック、Cブロック、Nブロックと書かれたエリアがあり、AブロックからCブロックまでが居住ブロックと書かれている。
各ブロックには、居住用の10部屋と、リザーブと書かれた部屋が2つある。
居住用の部屋は、1部屋4人で生活するように造られているようだ。
私たち7人は、Aブロックを利用し、1人1部屋専有する事にした。
そして、BブロックとCブロックはエネルギー節約の為、電源を落とした。
私と詩織は、Nブロックと書かれたエリアへ行った。
そこは、コントロールルームと、2つの倉庫だった。
コントロールルームは、私たちがここへ来て最初に入った会議室のような部屋で、そこのパソコンからこのシェルターの図面を見つけ、プリントしてこのシェルター内部を確認している。
次に倉庫を確認した。
2つの倉庫は、食料倉庫と機材倉庫と書かれている。
食料倉庫を確認すると、大量のレトルートパックされた食料や、真空パックされたもの、宇宙食のようなものまであった。
次に、機材倉庫をまわった。
さまざまな工具がある。
そしてそれ以外にも、色々な物が格納されている。
アウトドア用品、サバイバルキット、収納テント、ソーラーパネル、ノートパソコン……。
そして、これはドローン? そしてモニターシステム? なんだろう。
私と詩織は、それを興味深く見てまわった。
これは生き延びる為に用意された物のようだ。
改めて1つ1つ確認する必要があると思った。
「レイさん」
詩織が私を呼んだ。
なんだろうと詩織の方を向くと、頑丈そうな棚の扉を開けて、その中を見ている。
私もその棚の中を見ると、そこにあったのは沢山の拳銃だった。
数にして20丁。
マニュアルを見ると麻酔銃との事。
このようなもの、使わなければならない事が、あるのだろうか。
その棚の扉を閉めて、私と詩織はこの倉庫から出た。
次回:ふみふみ




