電卓の電池交換をしよう
「なんか、表示薄い気がする……」
俺が10年くらい前に買った手帳型電卓。
ちなみに電卓は略さないでいうと、電子式卓上計算機って言うらしい。ただあまりにも一般的になりすぎて、日本工業規格で略称が正式に登録されている。
ソーラーパネルを搭載しているので、明かりさえあれば使えるものである。
「たしかLED蛍光灯だと、若干発電効率落ちるんだったっけ。とはいえ、電卓程度ならそこまで影響ないだろうに……」
俺は取扱説明書を開く。
すると気になる一文が目に入ってきた。
「……電池交換の際は、最寄りの個人向け修理センターにお申し付けください? ……これもしかして、電池入ってるのか?」
厚さ五ミリ程の筐体。
薄手のボタン電池なら納まりそうではある。
本体を裏返すと、ネジが1つ。1番のドライバーで緩めることが出来そうだ。
「……開かねぇ。ということは、爪で止まってるなこれ。めんどくせーなー」
ギターを弾かないのに持っているギターピック。
それをわずかな隙間にコジ入れ、小気味良い音と共に爪を外していく。
時間にしてわずか30秒ほど。
電卓のカバーが開いた。
「これがこの電卓の電池ね」
素手で触ると、内部でサビを発生させる可能性がある。
そのため、ピンセットを用いて電池を摘出。寸法を確認する。
「CR2016か。あったっけかなぁ……」
机の中、そのボタン電池これくしょんの中から該当するサイズを探し出す。
ちなみに、「C」は材料の名前で二酸化マンガンリチウム電池の事を指す。
市販はされていないが、「B」と表記されているものも時偶存在する。これは、弗化黒鉛リチウム電池である。高温になる場合の信頼性が高いので、高級志向のパソコンに使われていることもあるようだ。
次の「R」は丸型という意味である。たまにある四角い電池には「S」と振られている。
あとの数字は電池のサイズを示している。
最初の2桁が電池の直径、あとの2桁が電池の厚みから小数点を省略したものである。今回の「2016」であれば、直径20ミリの厚さ1.6ミリという意味になる。
その為、CR2032指定に対してCR2025を使うみたいなことは不可能ではない。ただし蓋が閉まらなかったり、閉まっても変な力がかかって壊れる可能性があるのでおすすめはしない。
ちなみに、アルカリ電池には「L」という記号が与えられている。
そして、よく使われるサイズの電池には特別なサイズ表記がある。
電池の蓋をよく見ると、「LR6」と書かれている事がある。
アルカリ電池で、丸い形状。直径14.5の厚み50.5(単位ミリメートル)。
通称、「アルカリ単3乾電池」と呼ばれるものである。
「やっぱ、電池は100円ショップのレジ前にあるやつをひと通り買っておくに限るな」
100円ショップは限られたスペースで、最大の利益を生む業態である。
そのため電池であれば、「よく使われる」もののみが置かれている。
つまりレジ前にあるものをひと通り買えば、世の中の電気製品の電池交換で困ることはほぼなくなる。補充さえ忘れなければ。
持ちが悪いと言う人も居るが、そういう場合は改めて良いものを買えばいい。
「うん、表示が濃い。やっぱ電池切れだったな」
かつては車が一台買えるとまで言われる高級品だった。それが今や100円ショップでさえも買うことができる。
それでも、大切に使うのはいいことであろう。
むしろ雑に使うと、いざという時に足元を掬われるものである。
恐れ入りますが、作品の評価をお願いいたします。




