作業台をつくろう
「作業台、ほしいなぁ……」
「せんぱい、なに馬鹿なこと言ってるんっすか?」
「……馬鹿とは何だ馬鹿とは。この俺に向かって」
失礼なことを言う後輩にチョップをするが、かわされる。
どや顔がムカつく。
「いや、俺さ最近木工にも興味出てきたわけだ。でも、作業台が無いとやりにくいからさ」
「無くてもできるっすよ? コンクリブロック使うとかで」
「体勢キツイじゃん」
「まぁ、それは分かるっすけど……」
パソコンで「作業台 DIY」で動画検索。
「お、これよさそうじゃん。 耐荷重30kgだっていうから、俺の目的くらいならいける」
「……せんぱい、ほんとこういう工具とか好きっすね」
「良い仕事をするためには、腕も大事だけど道具も大事だぞ。道具がなくて作業できませんじゃ意味ねーんだからな」
動画検索でDIY系の動画をアップロードしていた人が紹介していたものを、通信販売で購入。
数日後には届くだろうから、2X4材を買ってくるか……。
「あ、先輩どっか行くならコーラよろしくっす。無糖で」
「……まぁ良いけどさ、これまでのおごり総額9752円な。10000円超えたら潰す」
――
「届いたか」
商品は「ソーホースブラケット」というらしい。
要するに、大工さんが使っている「ウマ」と言われる作業台を簡易的に造るためのものだ。
「何々、ドリルは9ミリと18ミリが必要と……。あったか?」
天板に固定用の穴をあけるのに使うらしい。
その穴とブラケットを使って固定する構造になっているそうだ。
「木はホームセンターで切ってもらってきたからいいし……。後は穴あけだけか……」
多少曲がってもいいけど、できる限り真っ直ぐの貫通穴をあける。
そして、ボルトを埋め込むための座グリを開ければ出来上がり。
「いや、簡単すぎだろ」
今まで俺がこういう台をつくらなかった理由は、コンパクトに片付けられないこととつくるのが面倒くさいからだ。
でも、これは最初の加工だけ終われば後はボルト一本。
組み立て時間は5分もかからないだろう。
「これで、木工がはかどるな……」
さて、何をつくろうか。




