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HDDを壊そう

たまたま部屋の掃除をしていたら、壊れたHDDが出てきたので急遽ネタにして投稿します。

「そういえばせんぱい、ハードディスクってどうやって処分すればいいんすか?」


 お昼に鏡花が入れてくれたカフェオレを飲んでいたら、そう質問された。


「基本的にはフォーマットしてから、業者に送って破壊してもらうのが一番簡単だけど、どうして?」

「例によって涼がいらないHDD出たんだけど、どうやって捨てたらいいかわかんないって言われたっす」


 基本的にHDDやSSDを中古屋に売ることはおすすめしない。俺みたいな中古好き人間であれば「データ復元ソフト」というのを持っている場合があり、それによって「消したはずのデータ」が復活してくることがある。


 実際俺も中古で買ってきたパソコンに入っているHDDのデータ復元をして、どんな使われ方をされていたかを考える。その結果次第で部品取りようにして捨てるか、何らかの用途として使うかを決めている。

 そのため、パソコンを捨てるときにはHDDを抜いておくことをお勧めする。こういう人に悪用される可能性があるから注意しよう。


「ちなみにこれがそれっす」


 ……行動が早い後輩だこと。


 さて、どうするか。「元の場所に返してきなさい」っていうのが一番簡単だけど、俺のプライドがそれを許さない。かといって、業者に出すのも個人的には許せない。ゴミを金かけて捨てるっていうのはポリシーに反する。……使えそうだったら貰っちゃうか。


 パソコンに外付けHDDケースを利用して接続する。……認識しない。ゴミ確定。よし壊そう。

 俺は工具箱から精密ドライバーセットを取り出しながら、一つ考えていることがある。

 ……プラッタはガラスかアルミかということである。


 プラッタ。


 わかりやすく言い換えるのであれば、HDDの中に入っている銀色の円盤のことである。

 この部分にデータが保存されているので、物理的に破壊してしまえばデータを読み出せなくなる。

 そして、現在主流な素材が「ガラス製」と「アルミニウム合金製」になっている。この二つを区別するのはハッキリ言って難しい。両方とも銀色をしているし、触ってみた感じも金属感があって識別しにくい。


 一番簡単な識別方法は「叩いて壊す」ことであるが、「ガラス製」の場合は非常に危険である。テレビドラマなどで、車のフロントガラスが細かく割れているシーンを見たことがあると思う。アレと同じように木っ端みじんに砕けて飛び散る。車のフロントガラスは「飛び散り防止の加工」がされているが、HDDの場合は「割れる」というのは想定していない。


 実際俺も2.5インチHDDを分解していた時にアルミ製だと思い込んで叩いたら、「あ、失明した」と思ったことがある。まさかのガラス製で、ものすごい勢いで周囲1~2mに飛び散った。幸い目が悪くて眼鏡をしていたおかげで助かったが、口の中に入ってしまいひどい目にあった経験がある。

 ……ぶっちゃけトラウマってやつだ。


 今回は3.5インチHDDだから、多分大丈夫だとは思うけど……怖い。

 そう思いつつ、HDDについているネジを端から全部外していく。素人が手を出せないようにトルクスネジで止まっているので、ドライバーの先端を交換しつつ作業を進める。


 いよいよ、肝心の円盤が取り出せたわけだけど、円盤だけ元に戻しHDDのふたを閉める。


「せんぱい、何してるっすか?一回バラシタのにもう一度組み立てちゃうなんて。あれ、でも円盤みたいな部品入れただけっすね」

「危険防止作業だ」


 一度やらかしたことで俺は学んだ。ケースの中に収めたまま破壊すれば、最悪でも中で砕けるので怪我をするリスクが大幅に減る。

 こういう「壊す」作業は常にリスクが付きまとうので、注意して注意しすぎってことはない。それくらい危険な作業なのだから。


「鏡花、ドリル持ってきて。ここからは外で作業するから」


 HDDを処分するときのド定番が「ドリルで穴をあける」ことである。プラッタを物理的に破壊してしまうことで、データを読み書きできなくしてしまうのが一番安全に処分する方法である。それに、この方法で「精密機器」であったHDDを「ガラス」か「金属ゴミ」という処分しやすいゴミに替えることが出来る。

 金属製のふたの上から、ドリルで穴をあけていく。そして、ふたに穴が開きプラッタにドリルの刃が当たった感触がする。


 その感触は……金属。


 俺たちは家の中に戻り、HDDのふたを固定していたネジを外して確認する。

 そこには直径3㎜の穴が開いた「金属製の板」があった。こうなれば後は簡単。ひたすらハンマーでたたいてボコボコにしてあげれば、もはやただ「歪んだ金属板」と化す。絶対にデータを読ませないためにも、できる限るボコボコにしていく。


「鏡花、一応『物理破壊してデータの読み取りが不可能な状態にしました』っていうメール送っといて」


 鏡花にメールを送らせた俺は、地域のゴミ処理方法に従って「金属ゴミ」や「プラスチックごみ」に分別をして処分する。ネジは使える場面があるので、保存保存。

 俺は次の目的のために、パーツボックスにねじを納めながら一人にんまりしていた。


「せんぱい、笑顔がキモいっす」


 無礼な後輩にはチョップをお見舞いだ。

ガラス製はマジで危険なので、業者に任せたほうがいいです。

失明してからでは遅いです。


わたくしは作品のネタになるのでやりましたが、皆さんは素直に処分業者に出しましょう。



この作業は、本気で危険です。

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