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89話 可能性

 鎧鳥を退けた俺達は依頼完了の報告に戻った。赤に赤をかけた砂浜は、残念ながらお預けだ。すっかり日も落ちてしまったからな。


「依頼報告はこちらでお願いしま〜す」

「モノリ。ちょっと行ってくるわね」

「ウィウィ。いい子にしててくださいね」


 あーうん。いってら。後、そろそろ呼び方統一してくれてもいいのよ?


 その間俺は、久しぶりにステータス確認でもしてるか。


 鎧鳥は、攻撃力こそ高くなかったものの、防御力は非常に高く久々に苦戦したと言えるだろう。その前の鳥達も数はやたらに多かったから、それなりに経験値が入ってるはずだ。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 名前:モノリ 性別:不明


 種族:ラークスフォッグ(霧の湖)


 Lv21/70


 HP113/615

 MP219/532


 状態:中毒・強化・不安定


 常時発動:《共通言語理解》《隠形Lv.5》《触手Lv.10》《触手棘》《上位感知Lv.4》


 任意発動:《調べる》《薬草生成Lv.9》《植物成長速度Lv.9》《植物鑑定》《水汲みLv.10》《血液吸収》《猛毒Lv.2》《噴霧Lv.4》《情報開示Lv.5》《指し示す光》


 獲得耐性:《恐怖耐性Lv.10》《斬撃耐性Lv.8》《打撃耐性Lv.7》《刺突耐性Lv.8》《火耐性Lv.2》《風耐性Lv.2》《水耐性Lv.7》《土耐性Lv.5》《雷耐性Lv.2》《氷耐性Lv.8》《邪法耐性Lv.7》《不快耐性Lv.1》


 魔法:《土魔法Lv.4》《水魔法Lv.4》《氷魔法Lv.4》《魔導の心得Lv.3》《魔力の奔流Lv.3》


 称号:意思ある卵 従魔 絞殺好き 逃走者 雑用係 危険な棘 馬車馬 耐性植物 読書家 急成長 近親種殺し 魔法使い 看破せしもの 上位種殺し(氷) 奪われしもの 凶性植物 狼の天敵 上位モンスター 魔王の誓約 エルフの盟友 殺戮者 看破の達人 導かれしもの 光を集めるもの 斧の精霊(?) 罠師 害鳥駆除 鳥類の天敵 虐殺者


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 おーレベルアップしてる。やっぱり、雑魚でも《血液吸収》するとそこそこの経験値の足しになるんだな。道中でも雑魚を追い払ったりしてたし、確認したの久しぶりだし、それでもこの高ランクで4レベルも上がるのはすごいな。


 この中毒ってなんだよ。問題は何中毒かだよな。


 水?魔力?後は……鳥?


 鳥中毒ってなんだよ……。鎧鳥……金属か?金属か。でも、俺植物だしなぁ。


 後は、強化に不安定か。ステータスには表示されてるけど、中毒も不安定もステータスが低下してる感じはしないな。実質強化だけみたいなもんだろう。ラッキーだな。


 なにかいつもと違うことでもしたかな?


 ……。


 あー血か。吸い過ぎだ。鳥すげぇ数いたもんな。モンスターは血で強化されるのか。なるほどモンスターらしい。モンスターが他のモンスターや生き物を襲う理由は、食事だけじゃないのか。


 えー次は、不快耐性?もしかして、あいつらの鳴き声デバフだったのか!通りで腹立つと思ったんだよな。


 称号は、なんか不名誉なのが増えてるな。殺戮者の次は虐殺者か。でも、正直殺戮者の方が強そうじゃね?いや、どっちも要らないんだけどさ。これステータスにカルマ値とかあったら、どちゃクソカルマ値マイナスに振り切れるタイプの称号でしょ……。

 ぷるぷる。ぼく悪いモンスターじゃねーですよ。ぷるぷるはしてねぇなぁ。


 よし、ステータス確認完了と。


 ……ん?建物の外、鎧鳥を倒したあたりに、ローブの連中がいるな。もしかして、俺の付きまとってる……いや、なんか鎧鳥のところで屈んで動かないし、素材でも取ってるのか。


 ローブ着てれば例外無く怪しいヤツなんてのは、流石に飛躍し過ぎだよな。


 ……いやいやいや、待て待て。こんな南のリゾート地っぽいところで、どう見ても観光客じゃないローブの連中とか、怪しさ百点満点に決まってんだろ!?


 ヴァンガードなんて、みんな変な格好してるから、見た目だけで決めつけるのもアレだけどな。というか、なんでヴァンガードは変な格好してる奴が多いんだ?


 依頼外のモンスターが出たせいで、手続きが難航しているらしく、お嬢様達はまだ戻って来ない。


 ……排除しとくか?でも、怪しいってだけでいちいち排除してたら、それこそ虐殺者になってしまうな。俺はお嬢様の従魔として街に入ってるわけだから、街中での殺人はまずいな。せめて森とか、最悪人気の無い裏路地で、お嬢様に嫌疑がかからないように殺さないと。

 なんで俺は殺す方向で固めてるんだろう。血の吸い過ぎで好戦的になってる?これが不安定か……。


 取り敢えず実害が無い間は、放っておこう。


「モノリ。どうしたの?」

「ウィウィ。行きましょう!」


 あ、やべ。こっそり処理するつもりだったのに、戻ってきちゃった。大人しくしてよう。


「次のクエストはどうする?」

「墓地の掃除は嫌ですね」

「西砂漠のサンドワームの皮集めは?」


 砂漠は、俺干からびそうだな。


「砂漠は、装備が足りないかと」

「確かに、あの暑さを凌げそうに無いわね」

「それに夜はとっても寒いらしいですよ」

「へぇーそうなのね。熱いイメージしか無かったわ」

「塩湖のモンスター退治なんてどうです?」

「塩塗れになりそうね……」

「塩湖ってどんなモンスターが集まるんでしょうね?」


 塩で攻撃してくるんかな?


「あ、なんか面白そうなのありますよ!逆さの島ですって!あー最高ランクの依頼ですね」

「逆さの島なんて、永遠に関係無い場所よ」

「水が高いところに流れると聞きますが、見てみたいですね」


 その島だけ重力反転してるってどうなってんだよ……やだな異世界。


「古代の龍が住んでるって噂ですよ!」

「そんなところに、わざわざ行く奴の気が知れないわ……」

「ドラゴンスレイヤーは、全人類の夢ですよ?」

「産まれたてならまだしも、古代の龍なんて化け物じゃない」

「そういえば、神話を知ってますか?」

「創世の神話なら、誰しも一度は聞いた事あると思うわ」

「いえ、龍で思い出したんですけど、エルフって龍に進化するらしいですよ?」

「いや、そんな訳ないでしょ……エルフは神に近い種族って言うけど、龍になるのは無理でしょ」

「じゃあ、魔王が龍だって話は聞いた事ありますか?」

「えっ!?そうなの?」

「まあ、全てのモンスターに強い影響を与えるほどの強力な種族なんて、龍種ぐらいしか思い浮かばないってだけみたいですけど」

「エルフの話よりは、こっちの方が有り得そうね。でも、それは無いと思うわ」

「何故ですか?」

「龍という種族全体が敵に回ったなら、人間種なんてとっくの昔に滅んでるはずだもの」

「まあ、それもそうですね」


 こっちの龍ってそんなに強いの?


 アニメとかラノベだと、意外と簡単に倒せたり、ドラゴンのステーキなんてのも見るが、そんなヤワな龍じゃ無いらしい。

 比類無き本物の英雄譚に出てくる龍のようだ。


 龍か……何だこの強く惹かれる言葉は。


 俺は確かに厨二病の気が無い訳でもない。しかし、特別にドラゴンが好きって事は無い。だが、今は特に惹かれる。

 なんだろう。モンスターであるが故の、強さへの渇望とかか?植物系モンスターにそんなのあるのか?


 「あ、この依頼なんてどうかしら?」

 「商隊の護衛ですか?人数が足りな……いや、多いですね?」

 「そうね。やけに多い気がするわね」

 「これはヴァンガード向けの依頼ではなく、傭兵向けのように見えますね?」

 「複合酒場だから、混ざったのね」


 こ、これは、この依頼は……!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 名前:モノリ 性別:不明


 種族:ラークスフォッグ(霧の湖)


 Lv21/70


 HP113/615

 MP219/532


 状態:中毒・強化・不安定


 常時発動:《共通言語理解》《隠形Lv.5》《触手Lv.10》《触手棘》《上位感知Lv.4》


 任意発動:《調べる》《薬草生成Lv.9》《植物成長速度Lv.9》《植物鑑定》《水汲みLv.10》《血液吸収》《猛毒Lv.2》《噴霧Lv.4》《情報開示Lv.5》《指し示す光》


 獲得耐性:《恐怖耐性Lv.10》《斬撃耐性Lv.8》《打撃耐性Lv.7》《刺突耐性Lv.8》《火耐性Lv.2》《風耐性Lv.2》《水耐性Lv.7》《土耐性Lv.5》《雷耐性Lv.2》《氷耐性Lv.8》《邪法耐性Lv.7》《不快耐性Lv.1》


 魔法:《土魔法Lv.4》《水魔法Lv.4》《氷魔法Lv.4》《魔導の心得Lv.3》《魔力の奔流Lv.3》


 称号:意思ある卵 従魔 絞殺好き 逃走者 雑用係 危険な棘 馬車馬 耐性植物 読書家 急成長 近親種殺し 魔法使い 看破せしもの 上位種殺し(氷) 奪われしもの 凶性植物 狼の天敵 上位モンスター 魔王の誓約 エルフの盟友 殺戮者 看破の達人 導かれしもの 光を集めるもの 斧の精霊(?) 罠師 害鳥駆除 鳥類の天敵 虐殺者


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