第七話「習慣」
ホップ
訓練場での一件により、当座のプロテインを確保できたベルナルドですが、安心はできません。
中長期的には先行き不透明であり、依然として何も保証がない状況です。
そのためベルナルドは、この国での農業、畜産業、自然環境などの学習を兼ねたトレーニングメニューを考えました。
6:00 起床
窓を開け、朝一番の新鮮な空気を取り込む。
マリアに挨拶をして出かける。
6:30 鶏舎、牧場などの畜産業農家の手伝い
鶏への餌やり。
鶏から、新鮮な卵を収穫する。(産卵頻度は、現代の⅕~1/3程度)
牛などの乳を搾る。(乳量は、現代のホルスタインの数十分の一程度)
藁などを移動させる。
たまに卵などを頂くので、感謝を伝える。
8:00 朝食
卵、豆類、ミルク、芋などを中心とした朝食。
※訓練場にたむろしている兵士たちの分もおかわり可能。
8:30 水浴び
9:00 畜産業農家の手伝い
糞や藁、枯れ草などの移動や清掃作業。
その他の作業。
12:30 昼食
豆類、芋、パン、肉少々などが中心のお弁当など。
(マリアやニックかヒッチが城から持ってきてくれたりする。
農家の人たちから食べ物をもらうこともある)
13:30 農家の手伝い
農作業のお手伝い、内容は時期や作物による。
16:00 トレーニング
メニュー???
19:00 夕食
豆類、芋、パン、肉などを中心とした食事。
※訓練場にたむろしている兵士たちの分もおかわり可能。
20:00 筋トレ、勉強など
筋トレ。
城の者たちに色々と教わったり、自主学習など。
23:00 就寝
おおよそ上記のスケジュールを続け、1ヶ月が経過したある日のこと……。
「倉庫の方ですが、流石にそろそろまずいです」
「料理の方は色々とやりくりしてるよ。食い扶持が増えたと言っても、こっちはそんなに変わらないと感じるがね」
「そうですか……、例年より早いですが仕方ありませんね」
ペシミール城の調理場の片隅で会話をしているのは、倉庫番のキパール、料理長のヨクニール、メイド長のモーラの3名。
何やら問題がある様子です。
「それでは、早速準備します。明日にでも出発したいと考えています」
「うん、その方がいい。これが食材のリストだ、頼んだよ」
「こちらは、今日中に再度、一通り物品をチェックしておきます」
会合を終えた3人は、足早に自分たちの持ち場へと戻って行きました。
♢♢♢
突然ですが、今日はちょっとニックとヒッチの様子を覗いてみましょう。
「おはよう、ヒッチ」
「よっ」
ニックとヒッチは挨拶を交わす。
「ベルナルド殿が来てから忙しくなってきたね」
ニックは同意を求める。
「そうだな」
ヒッチは同意する。
「しかし、あの方も不思議な人だ。何を考えているのかさっぱり理解できない」
ニックは分からない。
「俺も全然分からないな」
ヒッチも分からない。
「この先、一体どうなるんだろう?」
ニックには先のことが分からない。
「さあねぇ」
ヒッチにも先のことは分からない。
「でも、ベルナルド殿がいれば、なんとかなりそうな気がする」
「不思議だよな」
「だけど、ベルナルド殿にも危ういところがある」
「ああ」
「我々がしっかりとサポートしないといけない」
「だよな」
「ヒッチはいつも通りだね」
「お前もいつも通りだろ」
「僕はヒッチを見習いたいよ」
「俺はニックを見習いたいね」
ニックとヒッチは、お互いに冗談を言い合い納得した。
♢♢♢
その日の夜……。
コンコンッ。
「失礼します」
マリアがベルナルドの部屋を訪ねてきました。
今は勉強の時間です。
「お勉強の邪魔をして申し訳ございません」
「ベルナルド様はこの国や世界のことを知りたいとおっしゃっていました。そのため、本日はお誘いに参りました……」
マリアは少し間を置く。
「明日、久々に隣町へ仕入れに行くのですが、ベルナルド様もご一緒にいかがでしょうか?」
ベルナルドは、買い出しについて行くことになりました。
7,8,9話でワンセットになります。




