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094⚫️崩御 & 095⚫️新たなる危機 & 096⚫️バット
094⚫️崩御
なんだと?
父上が!
・・・ふっ・・・そうか。
兵を集めよ!
兄上おふたりのお命、頂戴する!
095⚫️新たなる危機
その報は公国がいち早く知るところとなった。
ロイは少しだけ眼を閉じ、その後、何も言わず、
ただ、ため息をついたという。
南の大陸を統べるゼルド・ファルマ王国。
その王であるエルドランが崩御したのである。
096⚫️バット
桜が満開に近い。
彼はサラリーマンとしての、最後の朝を迎えようとしている。
妻はすでに亡き両親の家、彼女の実家へ移っている。
四月一日、彼も膝の治療を終えてから、ようやく合流する予定だ。
そう言えば、明後日はエイプリル・フール。
ワタヌキさん、通称エイプルさんは、
この日を毎年どんな気持ちで迎えているのだろう。
いかん。また’世界線’をこえそうになった。
低気圧が近づき、天気予報は雨。
ああ、これもいかん。
彼の世界線では’夕陽がくれた黄金回廊’を通って家路につくはずなのに。
まあ、いいか。
固執しても始まらない。だが、諦めることもしない。
面倒くさがるのも禁物だ。両手に荷物を抱えたままでは、
バットは振れないのだから。
全部を一度に片付けようとせず、目印となる星を見ながら進めばいい。
そうだ。バットを振るのだ。
見逃し三振ではなく、思い切り振るのだ。




