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069⚫️場違いな興奮
「なあ、ジンよ。あの’時を速める’魔法を、もっと使えんのか?」
降り注ぐ矢の雨を盾で受けながら、ヴァルターが叫ぶ。
「できないこともないですけど・・・やりすぎるとヒトの神経がおかしくなりますからねえ。」
「敵兵の心配をしている場合ではない! このままではどうにもならん。ここを落とさねば進軍しても後背を突かれると、向こうも理解している。戦略拠点を確実に狙ってきておるのだ!」
「それじゃあ、ヴァルおじさん。別の手を使ってみましょうか。」
「なんだジン、そんなものがあるなら出し惜しみするな!」
「いえ、出し惜しみじゃありません。星の位置や風の向き、僕の体調も関係します。簡単じゃないんですよ。決して出し惜しみではありません。」
「いや、もう何でもいい!やってくれ!」
ヴァルターは呻くように言った。
ジンは静かに頷いた。
その横で、カナタだけが、場違いなほどワクワクして目を輝かせていた。




