053⚫️コーラ & 054⚫️平行線
053⚫️コーラ
うぇ〜!!アキラ!!
何よ、これえ!
ジンは飲まなくて正解よね!
このコーラ!こらあ!
カプサイシン、どれぐらい入ってんのよお!
強烈、猛烈、激烈!ひぃ〜!からああああい!!
あれ?でも・・・なんか残るよね。おかしいな?
うん・・・意外とクセになる・・かも?
エイミーは、カプサイシンコーラを握りしめ、涙を浮かべながら笑った。
蓼食う虫も好き好き。
人、それぞれだからね。
054⚫️平行線
「カナタ、そろそろ帰ろうか? 夕食に間に合わなくなるよ。」
「おう、ジン。ワレは腹が減ったのだ。そうしよう」
ラベンダー公国の武道場。
カナタ・エーデルマンが足繁く通う場所である。
ヴァルターの指導を受けているのだ。
かつて別の世界線で恐れられた’魔王’としての力は、今の彼にはない。
しかし、その微かな記憶は、確かにカナタを導いている。
導くのは記憶だけではない。
彼をこの地へ連れてきたロイ・ラベンダー、そしてその’息子’ジン。
ふたりの存在もまた、カナタにとっての道標であった。
並行線は交わらない。
だが、平行する線を越えて移動する者たちがいる。
無限に分岐する世界線。
その世界線を越える者たち。
そのひとつの線上の点からも、物語は紡がれていく。
輪廻と転生。
執着と欲望。
対立と共生。
その中で、ヒトはどう生きていくのだろうか。




