043⚫️パンドラ & 044⚫️世界線をこえたポケット
043⚫️パンドラ
スクリーンモニターに、それが映し出された。
黒光りする球状の装置。
その横で、赤いカウントダウンが脈打つように数字を刻んでいく。
・・・ついに・・・海底の基地の中の設置場所で
・・・地球規模での大絶滅を引き起こす、パンドラの箱が開くのである。
044⚫️世界線をこえたポケット
ーそうはさせない。
突然、アキラ、エイミー、そしてジェーン・スミスの頭の中に声が響いた。
だれだ? ジンの声・・・?
だれなの? ジン・・・?
いや、違う。
ううん、違うわ・・・。
当のジンは、悲しげな微笑みを浮かべながら、
ただ静かにジェーンを見つめていた。
隣のココアは胸の前で手を組み、
祈るように目を閉じている。
・・・カウント・ゼロ。
閃光が走り、‘アルマゲ弾’は弾けた。
・・・だが・・・破壊の奔流は、どこかへ吸い込まれるようにして消え、
周囲には1ミリたりとも影響を及ぼさなかった。
世界が、一瞬だけ静寂に包まれた。
「あ~、また入って来たぁ!」
「どうした、リンリン?あっ、ポケットか?」
「うん。なんだか、今度のはちょっと大きいのよ。硫黄の臭いはしないけど。」
「でも、だいじょうぶなんだろ?」
「そのとおり〜! わたしのポケットは、とっても頑丈なのよ!」
リンリンはガウに明るく笑い、歩き出す。
中天に陽が差し、影が短くなる。
もうすぐ、ふたりのお昼ご飯の時間だった。




