表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
覚醒者学校の唯一無二の生徒  作者: 霧野夜星


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

65/69

第六十五話 激戦

「くっ、またやり直しだ」


 後衛の酒井達は、魔法障壁を展開するために攻撃魔法をキャンセルしたので、また最初から魔法発動の準備をしなければならなかった。


(あの女の回復魔法は厄介だ。まず奴から仕留める……そのための駒は……)


 回復した人間達を見たフォルネウスは、周囲の状況を確認する。すると近くにいたモンスター達は、ほかの覚醒者達と戦っていた。


「ふん。小賢しい人間どもめ。俺を配下と合流させない作戦か」


 フォルネウスは人間達の動きを見てそう考え、どうやって立花を攻撃するか考えている。


「さすがライトウィングギルドの聖女といわれる立花さんね。大ダメージを受けた全員を回復するなんて」

「これでまだ戦える!」


 島と明日香は、永久凍結波によってダメージを受けていたが、立花の全体回復魔法によって回復し、またフォルネウスへ向かっていく。その様子を見ながら星斗は考える。


(立花さんのおかげで回復できた。んー。苦労してコピーしたHP再生が、あんまり役に立ってない。普段でも俺が怪我しても仙狐が回復してくれるし)


 星斗が一人ならHP再生は大活躍するのだが、仲間に回復役がいれば、その恩恵はあまりなかった。


(HP再生のことは後で考えるとして、今回の戦い。俺はハイオーラブレードしか攻撃手段がない。このままじゃ役に立てそうにない)


 フォルネウスは氷系のスキルが得意なモンスターなので、星斗は氷魔法や冷気の魔法剣は有効ではないと考えていた。 


「ハイオーラブレード!」

「風牙斬!」


 浅井と前田もフォルネウスに接近戦をしかけるが、星斗はまだ考えている。


(アタッカーとしては奴とは相性が悪い。今回は盾役として立ち回ってみるか)


 そう決めた星斗は、精霊の盾を構えながらフォルネウスの正面に向かって走りだす。彼はライジンギルドのエースパーティの盾役である鈴木の動きを真似してみようと考えた。


(長期戦になるかもしれないから、スキルを使わずにチクチク攻撃していくか)

「はっ!」


 星斗は浅井達と戦っているフォルネウスの正面に立ち、雷撃の剣に電撃をまとわせ、フォルネウスに雷の斬撃を放つ。


「グアッ!」


 その一撃がフォルネウスの体に傷をつけ、さらに電撃を与えてダメージを与える。


「んっ、手ごたえがあった。そうか、お前は雷属性が弱点なのか」

「ふん。その程度の雷など効くわけがないだろ。ウォリャァ!」


 フォルネウスは正面にいる星斗を狙って、魔力をまとわせた尾を振り回して攻撃する。それを彼は精霊の盾で受け止める。


「ぐっ! オーラテールか!」


 星斗は精霊の盾で防御したが、フォルネウスのオーラテールの威力が高く、全身に衝撃が走りダメージを受ける。すると、


「クオーーーーーン!」


 後衛にいる仙狐がエクストラヒールを発動して、星斗の失ったHPが回復する。


「ちっ、あの狐も回復スキルを持ってるのか。面倒な」


 フォルネウスは立花だけ先に倒せばいいと考えていたので、仙狐もどうやって倒すか考える。


(前衛共を蹴散らして、後衛がいる場所に突撃してまとめて倒せばいい)

「グオオオオオオオオ!」


 フォルネウスは正面で盾を構えている星斗に狙いを定め、全身に強大な魔力をまといながら猛烈な勢いで体当たりする。


「ぐぐっ」


 それを星斗は精霊の盾で完全に受け止めた。


「なっ!」

(吹き飛ばすつもりで突撃したのに、こいつ……)


 フォルネウスは星斗の高い防御力に驚く。今の彼は全能力激化で防御力が強化され、竜麟のスキルで物理防御力がさらに強化されていた。


「烈火斬!」


 フォルネウスの突撃後の隙をついて、明日香が火の斬撃を放つ。それと同時に仙狐がエクストラヒールで星斗の失ったHPを回復する。


「ハイオーラブレード!」

「紫電!」

「オーラクラッシュ!」


 さらにゴールドナイト、榊原、島が、フォルネウスに攻撃してダメージを与えいてく。


「くっ、屈辱だが、上空に逃げるしかない!」


 人間達に取り囲まれて攻撃を受けていたフォルネウスは、彼らの攻撃がとどかない高度まで上昇する。


「ちっ、これでは攻撃が届かない」

「ならこれならどうだ! オーラスロー!」


 榊原が、アイテムボックスから取り出した短刀に魔力をまとわせて空に浮いているフォルネウスを狙って投げる。だがフォルネウスがまとっている強大な魔力がその短刀を弾いてしまう。


「くっ、俺の付け焼き刃の技じゃ、だめか」

「だれか弓矢で攻撃できないか?」


 前田のその言葉に前衛達は誰も答えなかった。


「こうなったら、こっちの後衛達の魔法に期待するしかないが……」


 そう言いながら浅井は後衛達の方を見る。だが、まだ誰も魔法発動の準備が整っていなかった。特に酒井と黒田は、最上級魔法を使おうとしてたので、発動までにかなりの時間が必要だった。

 一方、フォルネウスは、上昇しながら魔法の発動準備を始めていて、さらにフォルネウスは詠唱短縮のスキルを持っていた。


「まずい! 奴は後衛達を狙ってます!」


 フォルネウスが空中から立花や仙狐を見ていることに浅井が気づく。


「くっ、魔法障壁を展開しないと!」

「キュオーーーーーン!」


 酒井達が再び魔法をキャンセルしようとした時、それより早く仙狐が巨大な壁状の魔法障壁を展開する。それを見たハイダークエルフは、その魔法障壁の強度を信じて、魔法をキャンセルせずに準備を続ける。


「ここはまかせますよ」

「キュオーーン!」


 その二人のやりとりを見て、酒井と黒田も魔法のキャンセルをしなかった。


「奴の攻撃がくるたびにキャンセルしていたら、いつまでも魔法が使えない! ここはこの魔法障壁に賭ける!」

「お供しますよ。黒田さん!」

「ダメージを受けたら、すぐに私が回復魔法を使います!」


 立花は自分の魔法障壁を展開しながら、いつでも回復魔法が使えるように待機している。


「これで終わりだ!」


 空中にいるフォルネウスの魔法発動の準備が完了し、後衛の立花や仙狐を狙って極寒の冷気の嵐を放つ。


「コールドストーム!」



 次回 弱点 に続く

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ