第5話:『学園祭前夜!忍び寄る影とプロトタイプの覚醒』
「はい輪、これ持って! 模擬店のポスター貼り追加ね!」
「ええ〜!? 舞、あたしもう足が棒なんだけど〜っ!」
ミニドリル機械獣の群れを『銀世界』で全滅させた激闘から数日。
鳳凰学園は学園祭の準備一色に包まれていた。2年B組の出し物は「昭和レトロ喫茶」。輪と舞が慌ただしく作業を進める中、教室の隅で黙々と看板を描いているサキの姿があった。
「神代さんも少し休んだら? はい、ジュース」
輪が缶コーラを差し出すと、サキは周囲を気にしながら小声を潜めた。
「……呑気ね、破天吹雪。あのミニドリルの件、Dr.ギミックの本格的な侵攻の予告よ」
「サキちゃん! 学校ではその名前禁止って言ったでしょーが!」
焦る輪に、サキはフッと口元を緩めた。オリジナル必殺技を放ち、模倣を超えてみせた輪を、サキは完全に「対等な相棒」として認めていた。
だが、平和な空気は突然破られる。
ドカーン!!
爆音とともに校庭の野外ステージが吹き飛んだ! 煙の中から現れたのは、巨大なスピーカーを組み込んだ**『音波機械獣・ソニックビースト』**!
「フェフェフェ! 鳳凰学園の生命エネルギーをいただくぞ!」
強烈な超音波が響き渡り、生徒たちが倒れ込む。舞も「うぅ……っ!」と膝をついた。
「舞! ……サキちゃん、行くよ!」
二人は校舎裏へダッシュ。物陰で同時にポリマーブレスを掲げる。
「「装着!!」」
漆黒の『破天吹雪』と、鮮やかな青の『ポリマーレディ』が並び立つ。
しかし、ソニックビーストの超音波バリアは分厚く、二人の攻撃を不規則に拡散・弾き返してしまう!
「くっ……! 衝撃波が相殺される! これじゃ近付けない……!」
「私がバリアの周波数を乱すわ! 輪、合わせなさい!」
サキが青い旋風脚でバリアに小さな「亀裂」を作る。そこへ輪が躍り出ようとしたその時——
「二人の邪魔はさせないんだからッ!!」
なんと、バリアの死角から音波マシンへ果敢にパイプ椅子を投げつける人影があった。舞だ!
「舞!? なんでここに……って、危ない!」
ソニックビーストの衝撃波が舞へと向かう。絶体絶命の瞬間、舞は右手の薬指に光る銀色のリングを強く握りしめた。
「あたしは……ただの守られるだけの女子高生じゃない! 二人の背中は、あたしが守るッ!」
ピカーッ!!
サキから託された『ポリマーリング・プロトタイプ』が、舞の熱い正義の心に反応して眩い光を放つ! 完全なスーツ装着とはいかないものの、全身を包む薄い光のプロテクターが展開され、超音波を奇跡的に相殺してみせた。
「なっ……!? プロトタイプの出力が限界突破したの……!?」
サキが目を見張る中、舞が叫ぶ。
「今よ、輪! サキさん!」
「舞……! ナイスアシストッ!!」
舞が作った決定的な一瞬の隙。サキが開けたバリアの亀裂へ向け、輪はサキの旋風脚の軌道をトレースしつつ、自らの『銀世界』の拳圧を融合させた!
「あたしたちの連携、食らいなさい! 破天流合体奥義——銀蓮・旋風穿ち(ぎんれん・せんぷううたち)!!」
ズガアァァァァンッ!!
超音波バリアを打ち破り、ソニックビーストの胸部コアを貫通! 爆風の中、倒れ込む舞を輪とサキがしっかりと受け止めた。
「へへ……あたしも、少しは役に立てたかな……?」
「少しどころじゃないよ、舞! 最高にカッコよかった!」
プロトタイプのリングを握りしめ、胸を張る舞。
二人から三人へ。正義の絆を深めたヒーローたちの戦いは、新たな局面へと進んでいくのだった!




