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第4.5話『繋がる絆とプロトタイプの輝き』


「二人とも……絶対に勝って、無事に帰ってきてよね!」

戦いに向かおうとする輪とサキの背中に、舞が叫ぶ。

だが、二人の背中を見送りかけた舞は、キュッと自分のスカートを握りしめ、ぽつりと俯いた。

「……あたし、バカみたい。正体を突き止めた時は『これで力になれる』って思ったのに……結局、二人を危険な場所に送り出すことしかできないんだもん。あたしなんて、戦う力もない、ただの平凡な女子高生なのに……」

ジャーナリスト気取りで追いかけていた現実と、本物のヒーローたちの命がけの戦い。その圧倒的な壁に、舞の肩が細かく震える。

そんな舞の前に、すっと人影が立った。サキだ。

「……平凡、ね」

サキはポケットから、少し無骨なデザインの、銀色の指輪を取り出した。表面のエネルギーラインは青くなく、薄い鈍色に光っている。

「これ……?」

「『ポリマーリング・プロトタイプ』。私がポリマーブレスを完成させる前に使っていた試作品よ。変身機能はあるけれど、出力は限定的……私や輪のように劇的なパワーアップは望めないわ」

サキは舞の手を強引に取り、その手のひらにずっしりと重いリングを乗せた。

「プロトタイプだから、私達ほどは強くなれないかもだけど……正義の心に反応し、限界突破(リミットブレイク)することもあるかもしれないわ」

「サキちゃん……」

サキはふっと柔らかく微笑むと、隣で目を見張る輪に目配せをした。

「それにね、舞。知識も根性もなく、度胸だけでヒーローの現場に飛び込んでくるような女子高生を……世間では『平凡』とは言わないのよ」

「……っ! うん……! うん!!」

舞は目元の涙をゴシゴシと拭うと、プロトタイプリングを右手の薬指に強く嵌めた。

「任せて! 二人のサポート……ううん、第3のヒーローとして、絶対に背中は守ってみせるから!」

「言ったわね舞! 頼りにしてるよ、あたしたちの相棒!」

輪がニカッと弾けるような笑顔を見せる。

不完全なリングと、誰よりも熱い正義の心。



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