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【完結済】魔法学院の異常者 ~転生であらゆる魔法の無力化と模倣が出来るチートを得たので最強ですが、学院で気楽に青春を謳歌します~  作者: アズト
第4章

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第148話 特異体質

 おれが師匠の後を追ってアイシス先輩のところまで行くと、師匠はアイシス先輩の顔を見て固まっていた。


「レイシス……?」


「師匠、それ誰のことですか?」


 おれの言葉が届いていないのか、師匠はおれの疑問に答えようとしない。その代わりに、アイシス先輩がおれに答えをくれた。


「レイシスは私のお祖母様の名前だよ。それで、レイン君。もしかして、この御方が……?」


「はい、そうです。この人がおれの師匠です」


「や、やはり、そうか……。は、初めまして。私はアイシス・エディルブラウと申します」


 アイシス先輩は緊張した面持ちで自己紹介をした。そして、それを聞いた師匠は納得したように話し始める。


「……そうか、アンタがレイシスの孫か。間近で顔を見るのは初めてだけど、こうしてみると本当に昔のレイシスにそっくりだねえ……」


「そ、そういえば、ディーバ殿は私のお祖母様とは幼少期からの友人でしたね」


「ああ、そうだよ。いやあ、昔が懐かしいねえ……」


 師匠は遠い目をして空を見上げていた。かつて、師匠にもあった青春時代を思い出しているのだろう。その追憶を終えると、師匠は優しい声でアイシス先輩に話しかける。


「アンタは緊張してるようだけど、アタシに気を遣う必要はないよ。レイシスの孫なら、アタシにとっても孫みたいなもんだからねえ」


「あ、ありがとうございます。では、一つ気になったことがあるんですが、訊いていいでしょうか?」


「もちろんさ。なんでも聞きな」


「実は、少し冷静になって気付いたことがありまして。……その、失礼ですが貴方は本当にディーバ殿でしょうか?」


「んん? どういうことだい?」


「……いえ、その、……お祖母様との幼少期からの友人にしてはお若すぎるような気がして……」


「「………………あ」」


 アイシス先輩に質問に、師匠はもちろんおれまでつい声が出てしまった。そ、そうだった! リミアやサフィアと違い、アイシス先輩は師匠のおおよその年齢が分かるんだった!


 その問題に気付いた師匠は、アイシス先輩から会話が聞かれないところまでおれを引っ張っていき口を開く。


「ちょっと、アンタがどうにかしな」


「ええ、なんでおれが?」


「師匠のピンチを助けるのは弟子の役目だと相場が決まってるだろうが」


「そういうもんですかねえ……」


「つべこべ言ってると、アンタが魔法学院に入学した目的をバラすよ」


「な、なんて卑怯な!」


 これはマズイ。バラされたくない秘密を抱えてるのはお互い様だが、三人との関係性を考えれば不利なのはおれのほうだ。ならば、なんとかするしかないか。とはいえ、幼少期からの友人だということを踏まえると、年齢に関しては誤魔化しようがないよな。


「年齢のほうはどうしようもないので、<変身(メルフォス)>を使って若い姿に変身しているのを誤魔化す方向でいいですか?」


「……確かに、年齢は無理だよねえ。仕方ない、それでいいよ」


「分かりました。それなら………………、こういうのはどうですか?」


「…………まあ、いいだろう。それでいきな」


 良さそうな言い訳を思いつき師匠の許可も取れたので、おれはアイシス先輩の元まで行き説明を始める。


「アイシス先輩。今から、師匠の見た目が若く見える理由を説明します。ただし、これは限られたごく一部の人間しか知らない話なので、他言無用でお願いします」


「わ、分かった」


 アイシス先輩はゴクリと喉を鳴らし、神妙な面持ちでおれを見た。


「まず、師匠が圧倒的な強さを誇る魔術師だというのは知ってますよね?」


「もちろんだ。魔術師としての最高ランクである九星魔術師にして、かつては王国最強として名を馳せた。さらには、『戦場に咲いた可憐にして清麗かつ妖艶な薔薇の魔女』と呼ばれたほどの御方だろう」


「その通りです。そして、その師匠が絶大な魔力量を持っていることもアイシス先輩なら分かりますよね?」


「そうだな。今は魔力を抑えているようだが、それでも圧倒的な魔力を感じる」


「そうです。その圧倒的な魔力と言うのがポイントなんです」


 おれは人差し指をピンと立てて、ここから重要な話をしますというていで会話を続ける。


「実は、圧倒的な魔力を持つ人間が全盛期を迎えると、そこから肉体が非常に老化しづらいという体質を持つんです」


「な……!? そ、そんなことが!? にわかには信じがたい話だが……」


「その気持ちはよく分かります。ですが、真実なんです」


「そうだな……。あえてそのような嘘をつく理由もないし、真実なのだろう。それに、ディーバ殿ほどの魔力の持ち主などまず存在しないから、ほとんどの人間がその話を知らないというのも納得だな」


「はい、そうです。それに、一見すると師匠は不老にも思えてしまう存在なので――」


「この話を多くの人間が知れば、余計な混乱を招く危険がある。ゆえに、他言無用ということか」


 アイシス先輩はおれの言葉の続きを引き取り、自分で納得してくれていた。さすがは、見た目だけでなく頭も良いアイシス先輩であり、話が早くて助かる。これで、師匠の見た目問題は大丈夫そうだな。


 しかし、あれだね。自分で言っといてなんだけど、圧倒的な魔力を持つと肉体が非常に老化しづらいってなんなんだろうね。まるで、どこかの戦闘民族みたいだ。それに加えて前に師匠が、「アタシは見た目と年齢が変わらない特異体質」とか言ってたから、割と即興でこんな作り話ができたんだけどさ。


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