表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
赤き日  作者: 溶接作業
23/26

魔操志

 幸か不幸か、ニッケランの命はまだ、尽いえないようだ。

 

 ニッケランは何とか剣を握り、地面に突き刺し、立ち上がろうとする。先ほどよりも足の力が入り、何とか立ち上がることが出来た。


 その様子に魔法使いは大きく体を揺らし笑っている。


「その様子では、まだ本気ではやれなさそうだな」


 ニッケランは魔法使いを殺意に満ちた目で睨んだ。

 魔法使いは不適な笑みを浮かべながら続ける。


「おお、怖い怖い。そんな目で俺を見るなよ」


 ニッケランはその様子に少し安堵した。本当に回復するまで待ってくれそうだ。しかし、いきなり魔法を打ってくる可能性も捨てきれず、時間稼ぎも兼ねた質問をぶつける。


「おい! 帝国兵の魔法使いは礼儀も知らないのか?」


 余裕だぞと伝えるような軽い口調で話した。

 すると、敵は手を大きく動かし、貴族階級の挨拶をしてくる。


「これは失礼いたしました。 私の名前はロ=ヴェルト。 今回、中将を務めさせております、魔操志でございます」


 丁寧な言葉遣いだが、その裏には嘲笑が見え隠れしていた。

 ニッケランは足の様子を確認する。地面に力を入れてみると、ほとんど元に戻っているもののまだ頼りない。


 ニッケランは再度質問をぶつけた。


「魔操志ってのは魔法使いの事か?」


 魔法使いが突然大笑いをした。


「ええ、ええ。そうですとも。王国では魔法技術は一切進んでいないそうで、そのような前時代的な言い方をするそうで?」


 丁寧と嘲笑が混ざった異様な言葉遣いに異物感を覚える。しかし、質問をし続けたことにより、すっかり足は元気を取り戻した。


(一応戦えるところまでは回復した…しかし、魔法使い…いや、魔操志の魔術を回復させるための時間稼ぎだとも考えられる…)


 このまま勝負を賭けるか、もっと情報を引き出すか迷う。

 しかし、次の魔操志の発言に選択肢は一つに絞られてしまった。


「そろそろ回復したんじゃないか? だって、目つきが戦士のそれになっているもんな?」


 ニッケランは舌打ちをした。

 敵が魔操志というだけで不利だというのに、敵は心理眼まで持ち合わせているのだから。


(いや。これも魔法かもな…)


 ニッケランは両足で力強く大地を踏みしめ、剣を構えた。魔法がいつ飛んでくるのか予測できないことも加味し、いつでも飛び退けるように体勢を低くする。


 すると、魔操志は腰に掛けている剣を抜き去った。その剣は妙に波打っており、美しく感ぜられる。しかし、その裏には明確な殺意も感じられた。


「その剣、切られたらやばそうだな?」


 軽口を叩いた。それは魔操志と出来れば戦いたくない内心の表れでもあった。


「これは、フランベルジュという剣でな。切られて初めて恐ろしさが分かるんだ…」


 魔操志はうっとりした目で剣を眺め、手でなぞっている。その顔が彼には血に飢えた獣のように見えた。


 すると剣をニッケランに向け、口を開いた。


「魔法を恐れて近寄れないか? 哀れだが、その気持ち、痛いほどわかるぞ」


 奴は身震いさせ、話を続ける。


「この力は溺れてしまうほど強大で、自分でも恐ろしいと度々思うよ…しかし、一度使ってしまえばその圧倒的な力に魅了されてもしまう…しかし、君たちは感謝をするべきだ。この力をその身をもって体験できるのだからな!」


 魔操志は剣を地面に向け、反対の手をこちらに向けてきた。


「死ね! 名も知らぬ哀れな男よ!」


魔法使い=魔操志 φ(゜ー゜)ホォホォφ(。_。)メモメモφ(゜-゜)フムフムφ(。_。)カキカキ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ