鉱山の包丁
鉱山の包丁
「おっかあ。」
「なんだい?」
「昨日の、稼ぎいくら?」
「あたしたちが、三日ぐらい、いきていける程度さ・・・。あんた、顔色悪いね。」
「なあ。一度、大佐加に行ってみるか?」
「なんで、大佐加なの?」
「大佐加には、何とかっていう、お上の大金がたくさんあるって話だ」
「何とかって・・・なんだい。・・・怖いねえ」
「俺も詳しくは、しらんが・・・」
「だめだね。だいたい大佐加に行く、お足がない」
「だめか?」
「あんた。古くてきたない本でも売る?足しにはなるよ」
「それは、絶対にできない」
「ちょっと。ほんとに、あきらめたら?ねえ」
「・・・・・・学・・・。でも、一利ある。」 「刀をおまえに、あずけていい?」
「あずけられたら、すぐに売っちゃうよ」
「仕方ない。おまえにまかす」
「本気なのか」
「女房、子供、ペットも、くわしていけねえんだ。刀もって偉そうにする訳にいかねえ」
「あんた。これからどうするの ?」
「どじょうでも、店で、みんなに食わせるかなぁ」
「刀を包丁に、かえるってわけだ。」
「うん」
「甘く見るんじゃない。甘く。あんたの始末した、どじょうなんてくさくて喰えるか!!!もういいよ。涙うかべて刀もってきて・・・。刀はとっとと、しまってきな。それで、あの暗い部屋で、本でも読んでろ!余計な事考えんな。本でも被ってねろ。」
「でも」
「あたしが、いい屋敷でも探してくるから。あんた、それの準備も・・・」
「ちょっと包丁人になりたいんだ。」
「ちょっと。本当・・・だめ、だめだよ。一番似あってないよ」
「わかった。俺も屋敷探しする」
「あんたは本読んでな。最近よんでないだろ。だから、変なこと考えるんだ。本読むんだよ。論語でもよんで。あたま、冷やすんだ。・・・っ。男前だね。いい顔だ」
「さんくす」
「何だよ・・・」




