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鉱山 いぬを拾う
鉱山 いぬを拾う
番犬
「ごめんした」
「あんた、何している。行くよ」
「いぬが居る」
「犬もいるよ。猫も。鼠も。それが世界さ。自然さ。行くよ・・・」
「かわいい子犬だよ。連れて行っていい?」
「ダメだよ。うちには、昔、犬にかまれた。犬嫌いのお父さんがいるだろう」
「だれ?」
「ああ・・・あんたか・・・あんただよ」
「置いていけない。このままじゃ。ひもじいひもじいって、死んじゃうよう」
「何言ってるの?こっちは、捕まって殺されちまうよ。早く。あんた。や助が起きちゃうよ!」
「俺が連れてくから!!!」
「わかっよ。好きにしな」
「よかっな。お前ら、俺が連れて行ってやるからな。もう安心だ」
「お前らって?」
「んんん。」
「聞くよ。何匹いるんだい?」
「三匹」
「いつからそんなお人好しになったの?」
「ずいぶん前から・・・」
「わかった。わかった。家の外だからね」
「かわいそう。だけど。妥協点だな。うん。行くぞ。」
男と女と赤子と犬
走る。




