鉱山 西洋の唄(クリスマス逸話)
鉱山 西洋の唄(クリスマス逸話)
「いつくしみ深き 友なる・・・西洋の規範であることは、確かだからな・・・心の嘆きを・・・はあ。」
「鉱山。お前の口から・・・その歌を聞くとはな。」
「立ち聞きをみっともねえな。そちらの旦那」
「大きな声で。勝手に聞こえた。用心しろよ。ご法度じゃないのか?」
「うるさい。お前、名は?」
「伊藤何某と申す」
「伊藤・・・仁・・・」 「俺を殺しに来たのか?」
「そんなに、荒いことはせん。それに、わしは尾藤・・・だ」
「さっきは確かに。・・・伊藤と・・・」
「それに朱子学の徒と言えど。お前なんかを・・・暇はない。」
「お前。何故・・・原点回帰する?」
「きりすとすの歌を、酒に酔いながら。口ずさむ。お前がなあ?」「遊びと思ったよ」
「・・・遊びさ・・・俺は本物の盗賊だ」
「さっきのお前の眼・・・本気のように見えたが・・・」
「月夜で黒目が光っちまった。まぶしいな・・・酔狂だよ。爺さん」
「唐詩も確信犯的のようだな」
「滅相もない」
「お前のような奴には長生きしてほしいな。・・・爺さんの酔狂だよ。本気ではない。」
「本当だよ。俺みたいな。ご法度の塊。しがない盗賊。あんたみたいな爺さんは・・・話してはいけないぜ・・・」
「まあ・・・達者でな」
「あんな人に会うとは。今日は・・・なんか良い日だな。」「や助になんか買っててやろう」「かあちゃん。怒るかな・・・今日は怒られてもいいや・・・」
鉱山 夜空を見上げる
「世界よ・・・よくなれよ・・・ずっと・・・」




