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激走の現在

光が身をつつむ最中、オウカが慌てて口を開く


『今すぐオーバーフィールド行って!リノアがやば』


「―――え?どういう!?」


気がつけば…もといた洞窟の出口に立っていた






リノアに何かあった。ただそれだけは伝わった


しかし、慌てて外に出るも辺りは見知らぬ森


「あーもう!!こんなワケわからないところからじゃ時間が…そうだ」


だったら元来た場所から帰れば良いのだ!今の私ならばそれが出来る!


慌ててダンジョンを引き返す。幸い一度作動した罠はもう作動しないようで、再度眠くなることはなかった


まあなったとしても今ならぶっ飛ばして即座に起きるだけだが



というか、剣が重くて走りづらい!!捨てちゃ駄目かなコレ!!!


なんてやってる内に少し開けた場所が見える


入り口だ!!


ゴールが見えたことで活気づいたか、少しスピードを上げつつ、フロアに戻る



目の前には当然塞がれた階段。私はその前で拳を握ると、それに向かって振りかざした


いうなれば人力ツルハシ!まあツルハシごときに負けるつもりはないけども


拳で岩を砕き、階段を駆け上がる


倒壊の恐れもあるが、そうなったらなったで壊して出るだけだ。問題はない


未だ響く、ドシンという振動から上でまだ何か起こっていることが分かる


オウカさんもどうせなら何が起きてるか教えてくれれば良かったのに!!



図々しいな君!!



なんて声が響いたような気がした







破壊しつつ上へ進むと、ようやく光が見えた


外に出ると予想通り、建物は倒壊していたらしく、一階より上が無くなっていた


がそれでもここはましな方なのか何人かの騎士がここで手当てをしていた


「ミ…ミリノ様!?」


「ごめん!話してる場合じゃねえです!!」


気にしている場合ではないのだ。すぐにオーバーフィールドへ…


「いや待って待って!?ミリノちゃん!?」


そこで見知った声に思わず足を止める


振り替えると、全身が焼け焦げた服を羽織った男性。しかし、その顔は見知った顔で


「ケガレさん!?」


ケガレ。父直属の部下にしてリノアのお父さん


「生きてたの!?…ってか…じゃあさっきのまさか本物…嘘だろ…?」


何故ここにいるのか分からないし


何か勝手に青ざめてベチャクチャ言い始めるが、残念ながら聞いてる場合じゃないのだ


「すみません!話は後で!リノアさんが」


「リノアが!?」


食い付くケガレさん


「一刻を争うので、続きは走りながら!!」


「え!?ちょっと!?」


驚きながらもついてきてはくれた


「一体何が起こってんの!?」


ケガレさんに今までのことを説明する



「いや分からん!」


「私もです!!」


「ただリノアが危ないっていうのは確かなんだよね!?」


「それは確かです!」


「だったら俺は飛んで先にいく!!」


「フライ!!」


何て言って空に向けてかっ飛んでいった


私も足に力を入れてスピードを上げていった



―――――――――――――――――――――――――――





「どこよここ…」


薄暗い渓谷の中呟く。とりあえず離れようと光のする方に歩き続けている


上に戻るのも手段だが、まだあの男がいる可能性を考えるとやはり危険だろう


なんて考えながら歩いているとその奥に見知った顔の少女が目に入る


ただし…血濡れの状態で


「リノア…!?リノア!!」


私はすぐに彼女に駆けよった


しかし、その歩みは1本の剣に阻まれる


「生きてたかぁ…」



剣をもった男。その顔には見覚えがあった


飛行船で出会った醜悪な男。魔王軍を呼び込み、飛行船を墜落させたアジナだ


「あなたがやったのね…」


「だったらどうする?」


間髪いれずに影の槍をアジナに向けて打ち出す


「よっとぉ!」


「なっ!?」


人間離れした動き…


アジナは信じがたい脚力で跳ぶと槍を飛び越えてしまう


「オラァッ!」


そのまま私を踏みつけようとしたのか、空中で足の裏をこちらに向ける


「…」


しかし、私は足元の影に潜り躱すと。そこから更に槍を放つ


「なぁッ!?」


そして、また別の場所から現れる


「無駄よ。あなたがどんなに強くともここじゃあ私に勝ち目はない」


ここは渓谷。周りの絶壁からの影に満ちた場所


かつてのダンジョン以上に私に向いた土地だ


「チッ!!」


相手も馬鹿ではないのか、大きく舌打ちをするとその場から去っていった



全身に槍が刺さった状態で…



まあ良い。邪魔物を追い払った私はすぐにリノアに駆け寄る


…血が乾いているようで、落ちてから時間が立ってしまっていることが分かった


そして、体の間接は至るところが折れてる上、脈も薄く呼吸もしていない…


正直…素人から見てももう手遅れ。…そうとしか言えない状況だった

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