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影を照らす光

「カゲリはあっちのゴーレムを頼む。私はあっちに行く!!」


「わかった…って貴方有効打あるの!?」


「色々試す!駄目だったらお前のとこに誘導する!」


「了解!」


たったそれだけ短い会話を済ませて私達は走り出す。タイムリミットは夜が明けるまで。今ならば私の能力で簡単に無力化、破壊が可能になる




「やっぱり規格外に大きいわね…」


いざ現地にたどり着くとその巨大さに圧倒されてしまう


とにかく手早く済ませてしまいましょう


と言いたいところだけど不運なことにこのゴーレムの出現位置は町のすぐ近く。流石にここに山を形成するわけにはいかない



ということで私は無数の影の針を生み出すとまとめてゴーレムに射出する

一本一本が私の背丈ほどあるとはいえあの巨体からすればせいぜい髪の毛が刺さった程度。ダメージにはならないだろうがそれも攻撃されているとは認識したのか私の方に振り向く


「ついてきなさい!」


影を使用しながらそれなりの速度を保つもやはり一歩が巨大すぎるのかすぐに追い付かれてしまう


「チッ!」


追い付いて早々私を踏みつけようとするゴーレム


それを私は影の中に潜り回避する


少し離れた場所を見計らって外に出ると、私は自身の出た影を巨大化し、再びここに上陸した際のドラゴンを生み出した


『…………!!!!!』


「反撃開始よ!!」


ドラゴンの背に乗る私が操作をすると、影のドラゴンは突進する形でその鋭い爪をゴーレムに突き刺した


この世界でも最上位の生命体であるドラゴンには例えダンジョン主であろうと量産型には手が余るのか、それとも単純な大きさの問題か


突進されたゴーレムは体を削られながら、強制的に前方に足を進めていく



このままドラゴンで戦いつつ最初の海岸にでも誘導するか…



そう策を決めた私は、再びゴーレムに攻撃を仕掛ける


ある程度足を進めさせたゴーレムから爪を引き抜き、後ろに下がると再び助走をつけて突進する


ゴーレムとドラゴンがぶつかる度凄まじい音が鳴り響いていく


何度目かの突進で流石に学習したのか掌をこちらに向け私を握りつぶそうとするゴーレム


それに対して、握りつぶそうとすることで掌に出来た本物の影に潜り込むことで回避する



すぐにゴーレムの背中に影を生み出すとそこから這い出て、瞬時にその爪でゴーレムの体を抉る


すぐに裏拳の形で私を殴り飛ばそうとするも、ドラゴンはそれ以上の速度でさらに上空に飛翔。拳を回避する



下手したらこのままストレートに倒せそうね。



そんな余裕も生まれつつゴーレムを少しずつ移動させていく





あと少し移動させれば…


「スラッシュ」


そんなとき意識外から呪文の名が響く


声の方向に振り返る暇もなくおどろおどろしい色をした光の剣にドラゴンは一刀両断されていた


「ッ!?」


切り払われたドラゴンが影となり消えていく。光で出来ていた剣によって影が照らされてしまったのだ


そして乗り物を失った私はそのまま真下に落下していく



あり得ない…この高度に人間なんているわけが無い!



そう考えつつ私は地面を影にすることで落下の衝撃を消滅させる


地面にたどり着いた私はすぐに上を見上げ、先程の呪文を放った敵を探し始める


それでも見つからず、私は目を凝らして空を見つめる。それがいけなかった


「シャイン」


突如としてあり得ないほどの光が空全体に広がったのだ


「ッ!?」


目を凝らしていた私は直に光を受け、視界がぼやけてしまう


『ゴオオオオオオ!!!!』


それに考慮しなければならないゴーレムの存在


おまけにこの光では影魔法が使えない…!!



敵の居場所も不明。ゴーレムの対処も恐らく不可能。ここでとるべき最善の行動は…


私はまだぼやける視界のまま、崖に向かって走り出す


錯乱した訳ではない。先程の剣はドラゴンを一撃で両断するほどの大きさだった。


その範囲の攻撃を放つ居場所もわからない謎の存在に加え、ジャイアントゴーレムとなると、倒すことはおろか逃げるなど不可能


故に私が今一番生存確率の高い方法は…!



そのまま影の少女は崖から飛び降りていった



――――――――――――――――――――――――――


驚いた…ジャイアントゴーレムだけでなくまさかドラゴンまで涌いてるとは


なんかやたらと弱かったが、それでもブレスの範囲なんかを考えればかなりの驚異だ


念のため視野拡大に光を出したが他は全てゴーレム。ドラゴンはあの一匹だけのようだ


まあドラゴンなんて希少種そんな簡単に確保出来ないだろうしな



っとそれよりも。この惨状を見るにやはりオーバーフィールドに何かあったのは確実だろう


手早く対処しなければ人類の敗北は確定…。


はぁ………


とりあえず光でバーフに存在は伝わっただろうし、俺はコイツの対処を考えるとしよう


『ゴオオオオオオ!!』


「あの時みたいにはいかねえぞ?」

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