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遭遇!幼なじみ!!

大変御待たせしました。フレアです。

やあ、私はナナ!!飛行船の部屋がどんな感じか、少し気になってきていたのだが、それに、水を差すような出来事が起こることになる…。



「おや?ミリノ『様』にリノアじゃないか」


やけに嫌味っぽく『様』を強調する若い男の声に振り返る。


後ろにたっていたのは美形の男だった。街で歩いていれば大抵の人は振り替えるであろう美形…。


しかし、顔だけは…だ。その表情に美しさが感じられない。失礼であるが下品に感じてしまう、そんな男だった。


感ではあるが、あまり良い性格の持ち主ではないだろう。少なくとも、話し方と表情そして…



「あ…」


「……」


二人の反応だった。


恐らく、二人の知り合いではあるのだろうが、まるで家に湧いた虫を見つけてしまったかのような表情をする二人からあまり良くない人物であることは想像に難しくない。


っていうかどっかであんな表情してるやつにあった気がするんだが…どこだったけな…


「やあ、冒険始めたんだってね、勇者様?」


「え…えぇ、先日ですけど」


カタコトになりながらミリノがそう返す。


「です?クククク…あぁごめん、ずいぶんと御丁寧な口調で」


そんなミリノを小馬鹿にした様子で男は続ける。


「にしても羨ましいよ勇者なんて」


「いいよねぇ、王様の娘様は力が無くても血筋で勇者になれる」


滲み出る悪意を隠さない男はそう話す。


血筋で勇者になったって…ミリノが、先代勇者の娘が勇者になったのって偶然じゃなかったのか?


「ちょっと!またそんなこと言って…」


「君は黙ってなよ雑魚」


止めに入るリノアに暴言を吐く男。


「ねぇ、そんな言い方無いんじゃないの?」


それに対して不快感を隠しきれない様子でカゲリが物申す


「は?庶民が俺に口出しすんのか?」


下品な笑みを浮かべてカゲリに言い返す


「俺って結構高貴な出でさぁ?君みたいなんが口聞ける存在じゃないんだわ!」


「きゃ!」


ドン!と強くカゲリの肩を押す男


倒れそうになるカゲリをナナがしっかりと支える。


「ちょっ!」


ちょっと!っと言い返そうとするカゲリの口をナナの手が塞ぐ


的確にカゲリの体制を崩す辺り、口だけではなくそれなりの実力も兼ね備えているんだろう。


まあ、そういう奴への対処法ならこれが一番だよな…




「何?君も何かあるわけ?」


男が口を開くが…


「行こう、皆」


男を無視して部屋へ行こうと仲間を急かす。


「ッ!何言って!」


「そうよ!」


リノアとカゲリが反発する。まあ当然だろう、友をバカにされて何もせずに帰ろうとしているのだから。


まあ、コイツらが察せないのは想定内だ。


「…!えぇ、行きましょう!」


しかし、ミリノは私の考えを読んでくれたんだろう。


同じく急かし始める


「あー言い返せないからって尻尾巻いて逃げるんだ?やっぱり弱いよねミリノ様?」


男も勝った気になって笑っている。


「行きますよ、二人とも」


「ちょっと!」


「ねぇ!」


「ほら、何も言えない!」


男は先程と同じような言葉を言い続ける。予想通りだ…。


「おい、なんとか言ったらどうだ?」


「おい…!おい!!」


ほら怒った。


先程からのミリノへの暴言を聞く限り恐らくコイツは才能があったのに勇者に選ばれなかった男っといった所だろう。


そして、自身よりも力がないにも関わらず勇者となったミリノに嫉妬している。


ついでに強さと比例してプライドが高く、自分より上が許せない


だから自身が上だと主張するためにミリノを下に落とすような発言をする。


こういう場合ムキになって相手が反撃してくれば、相手の方から図星だと言っているようなもの…コイツの思うツボだ。


逆に余裕綽々と無視されれば、自分が相手にされていないと考え惨めになる。


というのを漫画で読んだ。


「このッ!」


そして酷い場合は手が出る。


男の拳とミリノの合間に私が挟まる。当然私の顔面に拳が食い込むことになる。


勿論、ゴブリンキングや現影使いとの戦いでこの世界でも上位の方であろう経験値を手に入れている私には…


「ぐぁ!!!」


いやいったい!!!


私は普通に吹き飛び、ミリノを巻き込んで倒れる。


「ナナ!?」


「ミリノちゃん!?」


騒ぎに気づいた警備員達もわらわらと集まってくる。


「何をしてる!!」


「ッ!警備員…!!」


「こっちへこい!!」


「離せ!俺を誰だと!オイ!!」


流石に目の前で人を殴った人間を野放しにはしないだろう。男は警備員に連れていかれる。


「大丈夫ですか?お客様?」


「あぁ、問題ない…。」


私…弱くね?












部屋に怒った二人を連れて部屋にたどり着く。


ちなみにあのあと自分のレベルを確認してみたのだが…レベル23…。嘘だろ…?


火力だってあんなに出るし、幹部倒してるんだぞ?…納得がいかねぇ…。


ちなみにカゲリは67、ミリノとリノアはそれぞれ46、40だ。納得がいかねぇ…


ちなみに、部屋の内装もやはり金と赤、一度は憧れる高級感のある部屋だが、いざ入ってみると元日本人の私には少し落ち着かないな…。

私としては歴史ある木造建築とかの方が好みだ。

それこそ、あの村のような……


「ほんと何アイツ!!」


カゲリの怒声に私は思考の世界から戻る。


「ナナも大丈夫?」


「まあ、殴られるのは予想してたしな…」


「予想してたって…」


「私も流石にそれは想定外でしたよ。」


なんなら私も想定外だ。まさか私の素の力があんなに弱いとは…。


本当なら圧倒的レベル差で平然と耐えてやるつもりだったんだが…。


思い返せばまともにダメージをくらったのはゴブリンキング以来、それに何年と修行したミリノとリノアでレベル1.20だったのだ。生まれて約一ヶ月の私がたかだかボス1.2匹倒したくらいで同等だと思っていたのが間違いだった…。


「ところで結局あの男はなんなの?」


カゲリが問いかける。すると、ミリノとリノアは苦い顔をしながら話し始める。


「アイツは私達の同期だったんだ…」


「えぇ…その中でも彼は飛び抜けて優秀。頭も良いし、強く、レベルも高い。」


「完璧人間だな」


「でも見て分かっただろうけど性格が最悪なんだよ!!」


思い出したら…と言わんばかりにリノアは怒り始める。


「ですが、それに比べて私達は落ちこぼれでした。」


まあ、まともな魔法を使えない魔法使いに、力が弱い剣士。確かに落ちこぼれだったのだろう。


「更に、彼は自分より弱い人物を下に見るような人だったんです。」


「私達も散々色々言われたよね」


「彼の言動はどんどん酷くなっていって、酷い時は他の同期に暴力まで振るい始めました。」


私の予想通りだ。自分の高い能力を他者に見せつけて優越感に浸りたかったのだろう。


「回りの人は何も言わなかったの?」


許せない…っといった顔でカゲリが問いかける。


「はい…。先程も話した通りなんですけど、彼は勇者候補の最有力者…捕まえてしまったり、へそを曲げられれば、魔王を倒しに行くものが居なくなってしまう…なので誰も手を出せなくて…」


なるほど…こればっかりは仕方がないのだろう。


「まあ、2人だけズバズバいくのも居たけどね」


「けど結局ミリノちゃんが勇者になったから…」


「守るものが無くなって普通に裁かれたと」


「はい」


でミリノを恨んでるわけか…


なるほど…


「逆恨みじゃねえか!!!」

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