帰還!村!!
お久しぶりですフレアです。再開していきます。
やあ!私はナナ!!前回、紆余曲折を得て何とか村に戻れた私だが、何故か村は暴れているミリノ…現影使いによって大ピンチ!!連れてきたカゲリとの協力で無事現影使いを追い返すことに成功した!
「にしても…まだ1ヶ月経ってないはずなのに現影使いが来るとはな…」
油断していた…。そもそもアイツが一ヶ月に一度しかこない、なんて保証はどこにもなかったのに…。
「大方、勇者の力を手に入れて、不安因子の貴女も消して、もう最も影が多い日を待たなくてもここを滅ぼせると考えたんでしょう。」
「なるほどな。まあ結果的には私はぴんぴんしてるし、おまけに天敵まで連れてきてた訳だが」
「それでも、あと少し遅れてたら不味かったわけだけどね。」
「あぁ…。」
リノアは敵の見た目が親友だったお陰で満足に戦えていなかったようだし、騎士長も何か卑怯な精神攻撃を食らったらしく戦意喪失していた。
私達は現影使いを追い払った後、その場ですぐに情報の整理を始めた。
出来ればすぐに負傷者の手当てに移りたいのだが…。
「お前のことをどう説明するかだよなぁ…」
はぁ…っとため息をつきそうになる。
死んだはずの私とカゲリ…。それに、カゲリは村人にとっては『現影使い』だ。つい先ほどミリノの偽物をみたばかりの村人に警戒されるだろう。
カゲリの話では当時の知り合いも誰もいないようだし、仮に生きていたとしても70年も前に死んだ、それも他者とほとんど接点の無かったらしい、カゲリの顔を覚えている人間は居ないだろう。
さらにカゲリは影魔法によるモンスター生成、現影を行使する姿をアートリズムダンジョンでの戦いで村人達に既に見られている。
そんなモンスター、生き物生成可能な『現影使い』と死んだはずの私、そしてノロの襲撃の後、下手をしたら即敵認定で襲われる可能性もある。
とりあえず、ファーストコンタクトは慎重に…
「英雄様…?」
「嘘だろ!英雄様!!!」
村人達の声が響いてくる。
しまった…。
おそらく現影で作っていたであろうモンスターの大群が、現影使いの離脱により消滅したのだ。
そして、それに気づいた避難していた村人は村に戻ってきてしまったのだ。
幸い、私達の居場所はそこそこの高台でちょうど朝日の影になっている。そのため全身真っ黒な服を来ているカゲリは村人達の方からは見えていないようだが…。
「どうするの…?」
カゲリが聞いてくる
ここでカゲリを隠して私だけが何とか生きていました。としても、どうせ後でばれるだろうし…そもそもコイツのことは説明しなきゃ行けない案件だろう…仕方がない。
「このまま説明するぞ」
一か八かだ。本当はほとぼりの覚めた後に、落ち着いた状況下で説明したかったが…。
最悪、敵判定されてしまったらリノアを拾って速攻で村から出るしかないだろう。
「英雄さ…。」
最初に高台に登ってきたテンカが硬直する。
「どうした…?」
「英雄様!?」
そして、他の村人も次々と上がってくる。
「現影使い…!?」
「嘘でしょ!?」
そして、次第に驚愕の声を上げ始める。
そのまま村人達の表情が絶望に変わる。
「嘘だろ…。現影使いが生きて…」
「で、でも英雄様が!」
「馬鹿!アイツは影で生き物の偽物を作り出せるんだよ!!」
「意識の無い人を操ることも出来るのよ!」
その場で膝から崩れ落ちるもの、涙を流すもの、武器を構えるもの。様々だった。
「皆、安心して欲しい。私は正真正銘本物のナナだ。」
私が口を開くと、先程までがやがやとしていた村人達が一斉に静かになる。
「私は色々あってダンジョンの崩落に巻き込まれた。……」
そのまま私はダンジョンであったこと、カゲリとノロの正体、そしてミリノの行方が分からないことを伝えた。
しかし
「で、でも、それも操られて言わされてるんじゃ…」
「そうだよ!英雄様が本物だと言う証拠だってない…!」
そう、村人達は返してきた。
やはりか…。私が村人達の立場でも同じ判断をするだろう。しかたない、こっそり負傷者だけ治療して一度村から…
そう考えた時だった。
「いや、私は本物だと思います。」
村人達の群衆の後ろから、ボロボロの初老の男性、騎士長が現れる。
というか意識あったのか!?
「騎士長!?」
「ちょっと!?立ち上がっちゃまずいですよ!」
村人達に止められるが、それでも歩き続ける。
「まず、そちらのナナ様と現影使い…カゲリ様は私達を守り、呪衰者を追い払ってくださいました。」
「そういえば…」
「俺も見たぞ…」
村人達が次々に反応する。
「そして、ナナ様の戦い方、一度一緒に戦った私ならば分かります。あれは洗脳や偽物で再現できる物ではない、正真正銘本物の戦い方です。」
歴戦の戦士としての観点、そこから私を本物である。そう証明する。
「騎士長がそう言うなら…」
「守ってくれたのも事実ですし…」
騎士長への信頼もあり、村人達も納得してくれたのだった。
次回へ続きます。




