VS呪衰者その4
フレアです。
「カヅチ!」
騎士長に雷が落ちる。私も傷が深くて動けない…。騎士達じゃ呪衰者には勝てない。これってもう…。
ふと思ってしまう。この後ミリノちゃんはどうなるんだろう。ずっと呪衰者に身体を奪われて、悪事を働いて、恐怖の象徴なんかになっちゃうのかな…。嫌だ…嫌だよ。助けたい。それでも身体は動かない。
もしかして、もしかして…
「あそこで…ころしてあげるの…が…」
正解だったの?
後悔してももう遅い。もう既に私に手を下す力は残ってない。
すぐに私も止めをさされるだろう。
ごめんね…ミリノちゃん…。
「まさかほんとにU字型になってるとか誰が思うよ?」
「そのユーってのが何か分からないけどまあ、出られたのは奇跡ね。」
声がする。
「あんな地下からビューン!って地上まで繋がってる道ほんとよくあったわ」
「上るの滅茶苦茶大変だったけどね。」
両方とも聞き覚えのある声だった。
でも、とても安心する…。
…
って待って、もう片方の方すんごい嫌なほうで聞き覚えが…
そこで私の意識は途切れた
…
…
サルベルに落ちた雷、その煙が晴れた後、現影使いノロの目にはいったのは焼け焦げた人間ではなく、黒い影の壁だった。
「っ!?まだ村に戦える人が…?どちら様?」
…
…
「やあ!私はナナ!!」
「久しぶりね?現影使い。」
「なッ!?!?!?」
すっげえ顔してるな現影使い。まあアイツ目線からすれば殺したはずの二人だもんな。幽霊…ってか怨霊だもんな。
「ま、ま、ま、まさかアンデッド!?」
「だーれがアンデッドよ。」
「ふざけるな!?お前達は両方死んだはず!!特にお前だけは!!!」
そう言いながら現影使いはカゲリを指差す。
「完全に死んだはずだ!!僕の呪いが解けているのだから、生きているわけがない!!」
そう言うことか。大方カゲリを現影使いに仕立て上げていた精神崩壊の呪いになんらかの方法でカゲリの死を本物の現影使い、ノロとか言ったか?に知らせる便利機能でもあったんだろう。そして、冷凍バナナで氷漬け、仮死状態になったカゲリを死んだと判断して呪いを解除した。ッと言うわけだろう。さらにそれによって奴の唯一恐れるであろう影魔法の使用者は全滅。本格的に村の侵略に乗り出した。と言うことか。
「ふむふむ…なるほど…」
「え?なに?何を一人で納得してるの?」
「ん?あぁ、後で教えてやるよ。」
「いや、すごい気になるのだけど。」
まあそりゃ気になるだろうなお前のことだし。
「質問に答えろ!!なんで生きている!?」
「ん?70年前のリベンジマッチをさせて貰おうとね」
そうカゲリは返す。
「早速だが…」
「うん、分かってる。あの技の対処法でしょ?」
「影纏い。自分の体が影で出来てるのを利用して他人に化けて身体や経験、能力を好き勝手使えるようになるって言う陰湿な技ね。自分自身を人質にも出来るから便利な技よ」
「つまり?」
「本人の身体じゃないからボコボコにして大丈夫よ。おまけにこれ使ってる合間は文字通り『全て』を再現しちゃうから痛覚もある。種が分かっちゃえばどおってこと無いわね。」
目の前で能力の詳細をベラベラと喋られている現影使いの顔がどんどん歪んでいく。ミリノの顔でその顔すんのやめてくんないかな。ツボりそうでキツい。
「…!でもまぁ、関係ありませんね。もう一度殺せば良いだけの話ですから!!!」
「来るぞ!」
「70年分の恨み、晴らさせて貰うわ!!」
続きます




