戦いの火蓋その2
フレアした。
ミリノだ…戦闘中!!
「シャア!!!!!」
頭部を切りつけられたポズインスネークが悲鳴を上げる。
すぐに尻尾でフルスイングしてくるがそれをミリノは剣の刃で防ぎ、逆にダメージを与える。ミリノも衝撃で吹き飛ぶが、吹き飛んだ先の壁に着地、そのまま壁を蹴りもう一度切りつけにかかる。
「そらっ!!!」
がポズインスネークは瞬時に下に屈み剣をよけ、自身の上のミリノを尻尾で打ち上げようとする。
「ッ!」
がミリノは空中で横回転するようにして尻尾を回避、そのままポズインスネークの上に着地し、それと同時に剣を突き刺す。
「シャア!!!」
そしてそれを引き抜き、バックステップで距離を取る。
「っと!」
がそこにポズインスネークは尻尾をうまく使い、大量の岩の破片を飛ばしてくる。
「がッ!!」
そして弾ききれずに何発か被弾してしまう。
「ってぇ…」
痛てえ…あの蛇、天井崩しの時と良い頭がいいな…。
けど、呪衰者や現影使いみたいなめんどくさい能力を使わないのはいいな。単なる戦略なら私の身体能力で越えてみせる!!
…
…
…
「っ…」
何処だ、ここは…真っ暗だな…。体が動かない。
とりあえず…回復を…
『大丈夫?私?』
すると声が聴こえてくる。耳にではなく、頭の中に直接だ。胸の辺りが温かくなる。
そして、その声には聞き覚えがあった。つい最近までずっと聞いていた声。今は聴こえなくなって…おそらく今後ずっと聴くことはないであろう他ならぬ自分の声、前世の自分、見橋 黄果の声だった。
『なっ、私…?』
幻聴だろうか…?いや幻聴なのだろう。ここは異世界で私は既に死んでいる身。体は恐らく前世で埋葬されている頃だろうし、そもそも私自身が話しかけて来るなどあり得ない。
『私じゃないよ、僕だ。』
それに、この私、黄果の声には違和感がある。私の最後に記憶にあるときよりもずっと声が高い…幼いのだ。それにその一人称。
『その一人称で喋るな!!!』
幻聴…しかも自分自身であるにもかかわらず…いや相手が自分自身であるからこそ、そう叫ぶ。
『どうして?自分を偽るのはやめなよ。』
『うるさい!!!』
うるさいうるさいうるさい!!もうお前とは決別したんだ!!何で!何で!今頃になってまた来るんだ!私は私だ!!!
『いいや、違うよ私。本物は僕。私こそ偽物だ。』
『違う!違う違う違う!!!』
『ふふ!僕より私の方がよっぽど子供じゃないか♪』
くっ…意識が薄れていく…
『おっと!もうそろそろ時間か、深い底にいってらっしゃい。』
『ッ…』
どん…どん…かんがえ…が
『あっ!そうだ!今の私の宿題は僕が代わりにやっておいて上げるから!安心してね!』
しゅく…だ…
『あーあ。少し浅かったかぁ…。次はいっぱい喋ろうね♪私」
僕は岩から這い上がる。
ちなみに見橋 黄果の由来は名字はバナナの和名の実芭蕉から。名前は黄色い果実=バナナを略して黄果です。




