どうしよう!この状況!
フレアでーす。いえーい。
調子に乗りすぎた…!!!
私はナナ…不味いことになった。ことの発端はリノアのしでかしたトラップ連打。その最後に現れたゴーレムの軍団を対処しきれずミリノとリノアが気絶してしまったのだ。
そして私も、なんとかバナナの皮を駆使しつつ退けていたが…。間抜けなことに倒れてきたゴーレムの下敷きになってしまった。
運が良かったのかダメージはないが…破片の重さで動くことが出来ない…!どうする…この状況!!
未だ健在で暴れ続けるゴーレムを見て慌てて彼女らを探し始める。ミリノはそもそも何処に吹っ飛んだのか確認できなかった。リノアは…
「うぅ…」
まだ気絶している。くそ!バナナを食わせれば直るのだろうが生憎私はこのざまだ!
「ゴォォ!!!」
そんな中ゴーレムの一匹が気絶しているリノアに目を付ける。
不味い…!
「リノア!!!起きろ!!!」
「…」
駄目だ!!アイツらどんどん近づいていってる!!
このままじゃ殺される…!
――――そう、私の友達が殺されてしまう
「逃げて!!!!」
無我夢中で叫んだ。
「逃げて!逃げて!逃げて!!!」
ひたすら取り繕うことすら出来ずに半狂乱で叫ぶ事しか出来なかった。
こんな序盤でリノアを殺されるのは非常に不味い…!!
しかしボクは何をすることも出来なかった…。1つ出来るとすれば私の体を動かす事だけ。
そうこう踠いている間にもゴーレムは彼女に迫っていく。
「リノアァァァァァ!!!」
己の無力を痛感する…!少女1人救う事も出来ないなんて…!
「ゴォォォ!!!」
ゴーレムの拳が振り上げられる。
「カヅチ!」
しかし一直線に飛んできた雷がゴーレムをうち壊す。
スタスタと言う足音を出しながら青髪の少女がこちらに歩いてくる。
「ミリノ!!!」
無事だったんだ!!…危ないところだったが助かった!!
「ミ」
「はぁ…。」
声を掛けようとしたその瞬間発せられた気だるげなため息に思わず押し黙ってしまう。
礼儀正しく穏やかなミリノが絶対にしなさそうな怒りに満ちた目付き。
「よくもやったな……!」
「ミ、ミリノ?」
口調が…
「オラァッ!!!!」
そして、持っていた剣をゴーレムの1体に投げつける。
そして、そのゴーレムはそのまま岩の固まりに四散してしまった。
「え…?」
「私はこっちのが」
そしてミリノは近くにいたゴーレムに拳を突きつける。
「得意なんだよ!!!」
そしてそのゴーレムはまた一撃で岩の固まりに姿を変える。
「全員まとめて掛かってこい!!!」
「マジ?」
「ほぉら!行くぞ!!!」
そのまま、ミリノは前方のゴーレムに突撃!拳を突き刺したと思えばすぐに抜き、そのまま背後から迫った数体のゴーレムに回し蹴り。攻撃を食らったゴーレムは例外なくその場で崩れ落ちた。そして、そのまま跳ね、ゴーレムの頭に着地。それと同時にそこに手を刺し…
「どうした!剣ありじゃないと私は倒せないのか!?」
うっっっっそだろ!?
おしとやかなミリノが勇ましく叫びながら素手でゴーレムを粉砕していく姿は信じられない。
「オラァ!!!!!!」
「ゴォ!!!」
「ってあぶねえ!!!」
ミリノの破壊したゴーレムの破片が動けない私に降り注ぐ。しかし結果オーライ。破片と破片がぶつかり合い更に細かくなって四散する。
これならば動ける!!
「リノア!!!」
自由を取り戻した私は急いでリノアの元に走る。
「これ食え!!」
「モッ!!」
「ほら飲め!!」
私はリノアの口にバナナを放り込んでそのまま顎を上に上げる
「ゴッ!?モモモ!」
するとみるみるうちに傷は回復していった
「あれ、私…」
「目が覚めたか!」
「え!ナナ…ってあれ!?ミリノちゃん!?」
「オラァァァァァァァ!!!!」
「うわ!?滅茶苦茶怒ってる!!」
「いや怒ってるとか言う次元じゃないだろアレ!!」
「ラストォ!!!」
最後のゴーレムを粉砕する。
「もう終わり―――ですか?」
どうやらミリノも私達に気がついたようだ。
「居たんですか…?」
「ひどくない?」
「出来れば忘れていただけると…」
忘れられるか
まさかミリノがあそこまで強いとは本当に想定外だった。
「まあ、ほれ、バナナ」
「あっ!ありがとうございます。」
ふー。だがまあ…なんとか全員無事に切り抜けることが出来た…。ほっとしているとリノアがひそひそと話しかけてくる。
「どうした?」
「ミリノちゃん実はね、昔はいつもあんなだったんだけど、怖がってだれも近寄ってくれなくてさ。それで、無理してあんな風に丁寧な喋り方してるんだ。」
なるほど。つまり私達が気絶してる…いわば誰も居ないと思い込んでやったって訳か…
「別に常に素でいればいいのにな」
「…!!」
「ふ、ふたりとも何か言いましたか?」
「いや!なんでもないよ!」
「何ニヤニヤしてるんですか!!」
「てか、お前あんなに強ければ本当にゴブリンキング倒せたんじゃないか?」
「いや、以前はここまでは出来ませんでしたよ。やっぱりあのときのレベルアップのお陰だと思います。」
「なるほど。あとお前剣持ってるときより強くなかったか?」
「え!?気のせいですよ」
「ミリノちゃん剣下手だもんね…」
「怒りますよ?」
剣下手な勇者と魔法下手な魔法使い………何て言うかなるべくしてパーティになったというか…
「だが無事切り抜けられたな。」
「ですねえ、いやー、あぶなかっモゴッ!!」
「辛い!辛い!!」
「元はと言えばお前のせいだろうが!!!」
「ほら!まだまだあるぞ?」
私は赤いバナナを数本構える
「――――!!!み、みりのちゃん…!!」
「これは擁護しようがありませんね…」
「ああああああああああああ!!!!」
落ち着いているが乗り越えたのはあくまでトラップ。まだまだボスがいると考えると気が遠くなるな………。
ミリノ
実は素は結構ハイである。
ナナ
焦ると時折、喋り方が変わるが…?




