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【蘇生スキルで世界最強へ】 無能だと思っていたスキルが進化して最強になりました 〜蘇生スキルを手にした俺は蘇った仲間たちと共に冒険者ライフを楽しんでいく〜  作者: ああああ
第四章 地に満つる光輝

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ep. 37 繋がりと綱渡り


「おぬし、さっきから様子がおかしいが、やはりどこか悪いのか?」



覗き込んできたリノの心配そうな声で、俺はハッと現実に引き戻された。



「い、いや……なんでもない、大丈夫だ!」



引き攣った笑みを浮かべながら、俺は頭を振って思考を打ち切る。驚きで心臓がバクバクと鳴っているが、まずは目の前で心配してくれている三人に視線を戻す。



「みんな心配かけてごめん。よくこの場所がわかったね」



そんな発言をすると、クルエラが無言のまま俺の胸を指差した。



「……魂の繋がりがある」



クルエラがときどき口にするこの言葉。気になってはいたが試したことはなかったので、胸の奥へと意識を向けてみた。ぼんやりとだが、あたたかい繋がりのようなものを感じる。それは細い糸のような、柔らかい波のような、よくわからない感覚だったが、これがクルエラの言う魂の繋がりなんだろうか。


まぁなんにせよ。こうしてまた3人の顔を見ることができて本当に良かった。

そう安堵していると、ヴェルがぐいっと間近に迫ってきた。その綺麗な瞳が真っ直ぐに俺を捉える。



「あなたの魂がほんの一瞬、完全に消えてたから様子を見に来たのよ」



「え……?ああ、そういうことか……」



魂が一瞬、完全に消えていた。


ヴェルの言葉が、すとんと胸に落ちる。あの真っ白な世界──俺の心層世界とやらに落ちていたあの時間は、肉体的には完全に死んでいた状態だったということか。これまでは死んでもすぐにスキルで生き返っていたけれど、その自動蘇生のシステム自体が限界を迎えていたのかもしれない。


俺、実はとんでもなく危ない綱渡りをしていたんだな……。


てか、ヴェルとは蘇生してからまだまともに会話もできていなかったけど、一応心配してくれてたのかな。そう思うと、なんだかちょっと嬉しい。



「大丈夫だよ。見ての通り元気さ」



一息ついたところで、俺は改めて荒れ果てた周囲を見渡した。ふと思ったことを三人に投げかけてみる。



「そういえばここに魔族っていなかった?俺の記憶が確かなら、魔王ヴルクラッドとかいう奴がいたはずなんだけど……」



俺が疑問を口にすると、隣にいたリノが途端に顔を輝かせる。



「魔王じゃと? なんじゃそいつは! 強そうじゃな!我と戦わせよ!」



「……リノ、いまはそんな場合じゃないでしょう」



クルエラに呆れられるのもお構いなしで、リノはぶんぶんと拳を振り回してテンションを上げている。相変わらず戦うことしか頭にないな、この龍人娘は。


それとは正反対に、ヴェルは冷めた視線を結晶化した地面に落としたまま、不気味にじっと見つめている。



「へぇ……」



その妖艶な瞳に結晶の怪しい光を反射させながら、何かを察したように面白そうに唇を吊り上げた。



「多分だけどね。その魔王ってのはもう完全に消滅してると思うわよ」



「消滅……?」



「そうよ。魔力とか、そういう次元の話じゃないけれど。恐らく死んでるでしょうね。……この空間に残っている熱の残滓──恐ろしいほどに神聖な力よ」



ヴェルの冷静な考察に、背筋がすっと寒くなる。


一体、誰がそんな芸当をやってのけたんだ。俺が意識を失っている間に第三者の凄まじい実力者でも乱入してきたのだろうか。あるいは──俺の中に眠る、あの新しいスキルが原因なのか。


だが、どれだけ考えてもここに答えはない。魔王が消え去った理由は謎のままだが、これ以上ここに留まるのは危険だ。何より、奴が本当にあの魔王と言われる存在なのだとすれば、人族の領地や王都側がどうなっているのか気になる。



「……考えてもキリがないな。ひとまず、王都に戻ろうか」



何はともあれ、ギルドには報告しておこう。


俺が方針を決めて歩き出そうとすると、クルエラとリノがそれに続いた。

だが、ヴェルだけはその場に佇んだまま、動こうとしなかった。彼女は未だに、超高熱でドロドロに融けた地面をじっと見つめ続けている。



「……ヴェル? どうしたんだ?」



不思議に思い、俺が足を止めて声をかけると、彼女は不敵に笑ってこちらを向いた。「ううん、なんでもないわぁ」と、思わせぶりな笑みを浮かべてひらひらと手を振る。


そんなこんなで、俺たちはひとまず王都へと帰還することにした。




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