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【蘇生スキルで世界最強へ】 無能だと思っていたスキルが進化して最強になりました 〜蘇生スキルを手にした俺は蘇った仲間たちと共に冒険者ライフを楽しんでいく〜  作者: ああああ
第三章 深淵に潜む絶対

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ヴルクラッド VS レリウリウス ②


「バカな……てめェ、人間じゃねェな……ッ!!」



「あははっ、心外だなぁ。これは私の力じゃなくて、【天再葬蘇(リバイヴ・ディー)】の権能の一つだよ」



彼の元まで歩み寄ったレリウリウスはボロボロの衣服についた泥をパパッと払うと、いたずらが成功した子供のようにくすくすと笑う。



「リバイヴ・ディー、だと?……ンだその変な名前のスキルは……」



聞いたこともない。火蜥族(サラマンダー)から灼魔族(アグニア)という最上位個体へと進化した彼は、悠に五百年の時を生きている。その気の遠くなるような研鑽と支配の歴史の中で、この世のあらゆるスキルを網羅し、理解していると自負していた魔王にとって、それは存在自体が理解不能なイレギュラーだった。



「あはっ、教えてあーげないっ」



その、あまりにも軽薄な一言に、ヴルクラッドの脳の血管が激しく沸騰した。

元より、憤怒を司る魔王だ。短気な彼にとってこれ以上の侮辱は存在し得ない。



「ふざけるな……ふざけるなァァアアッ!!」



ヴルクラッドは残された僅かな魔力を総動員し、炎の剣を激しく燃え上がらせた。同時に、魔力体(マギア)に穴を穿たれていた『フレム=シーラ』が再び咆哮を上げ、両者同時にレリウリウスへと猛然と襲いかかる。


だがレリウリウスはそれを涼しい顔で、まるで蝶が舞うようにひらりと回避し、あるいはいなしていく。

ヴルクラッドが死に物狂いで放つ剣撃は、カインの肌を覆う龍殼(ロンディラ)の絶対的な物理耐性によって、ことごとく弾かれ、防がれていた。



「君を殺す方法は百とあるけれど──それじゃあ面白くないんだよね」



死に体で文字通り命を削って牙を剥く魔王と、この戦いそのものに早くも退屈し始めている世界意思(レリウリウス)。両者の温度差は、あまりにも残酷なほどに開きすぎていた。


レリウリウスは攻撃をステップで躱しながら、のんびりと脳内で思考を巡らせる。何か面白い方法はないかしら、と。


クルエラの【血根犠牲ブリジッド】はこの子の血量じゃ全然足りないし。

リノラースの【覇龍アシュターク】は攻防ともに破格の性能だが、決定打にするには少し地味。

ヴェルの【魔導天倫ヘイルトゥ・グラディア】による魔法攻撃も、あのフレム=シーラの炎に相殺されてしまう……。


そんなふうに、お気楽な考え事をしていた瞬間ときだった。

レリウリウスの頬を、一際異彩を放つ禍々しい青炎が鋭く掠めた。



「っ……!」



レリウリウスの眉が、ピクリと跳ね上がる。おちゃめな彼女の瞳に、ほんの一瞬だけ、明確な危機感が走った。


今までの有象無象の炎とは違う。触れれば世界意思の干渉すら焼き尽くしかねない、本物の『永遠』の熱量。



「ちっ、フレム=シーラ!もっとだ!もっと『永炎(イグ・ゼル)』を使え!その生意気な面ごと、跡形もなく焼き尽くせェッ!!」



勝機を見出したヴルクラッドが、血反吐をぶちまけながら狂ったように叫んだ。

主の狂気に応じるように、フレム=シーラが内包するすべての『永炎(イグ・ゼル)』を解放する。


それは一本の刃などではなく、周囲の空間すべてを埋め尽くす、大災害のごとき炎の嵐だった。


──轟、と爆音を上げて迫る禍々しい青炎に対し、先ほどまでの余裕はどこへやら、レリウリウスは完全な防戦一方へと追い込まれていた。ステップで躱す隙すら与えられない全方位からの熱波。彼女は|属性の防御魔法を限界まで展開し、顔をしかめて猛攻を耐え忍ぶ。


その僅かな隙を、ヴルクラッドは見逃さなかった。



「ハァッ、ハァッ……、がはっ……!」



彼は懐から最高級の万能霊薬(エリクサー)を掴み出すと、狂ったように口へと流し込んだ。


瞬時に駆け巡る膨大な魔力。ボロボロだった身体が怒気と共に再起動し、ヴルクラッドは勝ちを確信したように力強く、凶悪に笑った。



「ガッハッハッ!!てめェはもう終わりだッ!跡形もなく消し飛ばしてやる!雑魚がァ……!!」



ヴルクラッドが両手を天へと掲げた瞬間、世界が鳴動した。

彼の足元を中心に、見たこともないほど巨大で複雑な魔法陣が展開される。


ドクン、ドクンと、まるで巨大な心臓が脈打つような不気味な波動が魔方陣から放たれるたび、周囲の密度が異常に変質していく。


陣に赤黒い魔力が注がれるごとに、周囲の頑丈な大木たちが、炎が触れてもいないのに自熱で消し炭へと変わっていく。大気が歪み、酸素が消え、ただそこに立っているだけで肺を焼かれるような、圧倒的な、絶望的な破壊の予兆。


かつて一国を一夜にして灰にしたという、魔王の真骨頂。その最たる大魔術が、今まさに覚醒しようとしていた。


ヴルクラッドは血走った眼をカインへと向け、朗々とその呪詛を紡ぎ始めた。



「燃えよ!焼き尽くせ!星々の骸すら灰燼と成せ!

終焉を刻む劫火よ!蒼天を裂き、彼方を灼き穿て!

────焦滅炎竜(ラグナ・イグニシア)



本来ならば数十人の魔導師が儀式を経てようやく発動できる『第七階梯魔法』。それを、たった一人で、しかもこの戦闘の最中に高速で紡ぎ切るという、まさに灼魔族(アグニア)の頂点にふさわしい離れ技だった。


直後、魔法陣から溢れ出したのは、光すらも吸い込む深淵の蒼──。


周囲を埋め尽くしていたフレム=シーラの炎すらも魔法陣のにえとして取り込み、何倍もの質量へと膨れ上がった蒼き炎。それが巨大な東洋の竜のごとき形を成し、天を衝くほどの咆哮を上げて顕現する。触れた万物そのものを焼き尽くし、ただ「無」へと還すためだけに生まれた、絶対的な終焉の劫火。



「死ねやぁぁぁあああッ!!」



ヴルクラッドの絶叫と共に、世界を灼き溶かす蒼き龍が、レリウリウスめがけて解き放たれた。視界のすべてを焼き尽くす、光すら吸い込む深淵の蒼炎龍。


誰もがこの戦いの終わりを、そしてレリウリウスの完全なる消滅を確信する絶体絶命の局面──。


だが、その破滅の劫火を真正面から見据えながら桃色の髪の少女は、



「あはっ!いいこと思いついた!」



パンッ、と可憐に手を叩いた。


それはまるで、新しい悪戯いたずらを思いついた子供そのものの無邪気さだった。


先ほどまで防戦一方だったはずの焦りや困惑は、影も形も消え失せている。いや──それすらも、ただ「面白い方法」をのんびりと考えるための、質の悪い演技だったのかもしれない。





「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、ページ下の評価☆☆☆☆☆5つ星をよろしくお願いします! 「面白くない……」「ここおかしくない?」など思った方は、ぜひ感想にてご指摘してください! どちらも私の向上心を後押しする材料ですのでどんどんお願いします!



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