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第三十三話 梯子の先

 俺とスイは一緒に屋上へ上がる。その途中、俺はふと天井へ視線を向けた。天井の鉄骨で何かがきらりと光る。手を伸ばすと、そこには消えた台車の車輪が工具で取り付けられていた。俺の中で、岩センが屋上へ運ばれた方法が一気に形になった。俺は静かにそれを見つめ、そして視線を外す。

 屋上へ上がると千夏の後ろ姿が見えた。彼女は入り口に背を向けて景色を眺めている。栗色の髪が寂しげに風に揺れていた。

「……千夏」

 俺はゆっくりと声をかける。聞きたいことや言いたいことは山ほどあるのに、不思議と気持ちは落ち着いていた。

「来たんですね、センパイ」

 千夏は振り返って哀しそうに微笑む。眩い日差しに照らされて、俺と彼女は屋上で対峙した。

「……単刀直入に言う。岩センを殺した犯人は――お前だな、千夏」

 千夏の顔から笑みが消えた。

「センパイ……。」

 俺は一つ息をつき、もう一度千夏を見据える。視界の端でふわふわの金髪が揺れた。

「社会準備室の筒。血のついたブルーシート。屋上への梯子の上に設置された車輪……全て繋がったよ。」

 俺は息を吸った。

「さて――」

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