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第二十五話 三つの部屋

 俺は岩センを最後に見た場所である二階に戻ることにした。人ひとり分の狭さの縦向きの穴に沿って梯子を下る。

 二階には三つの部屋がある。社会準備室、倉庫、そして俺たちが使っている空き教室だ。

 社会準備室の扉を開けると埃が舞い、古い紙の匂いがする。電気がついておらず、カーテン越しの日光だけが室内を染めていた。

 ついてきたスイと一緒に足を一歩踏み入れる。一見しておかしなところは見当たらない。スイが周囲を見渡した。

「……歴史的資料や、標本にレプリカ……いろんな変なものが置いてあるね。」

 俺は返事をしなかった。ちくりと胸の奥が痛む。奥へ進むと、不思議なものが目についた。

「なんだこれ……筒?」

 その大きくて細長い筒をスイも手に取り、蓋を開く。

「……あ、地図が入ってる。それにしても、いっぱいあるね……十本くらい?」

「……ん?」

 その筒を見ていると、俺は奇妙なことに気がついた。

「この筒たち……不自然に埃が取れてるところがある。最近誰かが使ったのか?」

「……ほんとだ。他の置物は埃かぶってるのに、これらだけちょっときれい」

 岩セン殺しにこんな筒が関わっているのだろうか?

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