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45歳DTPデザイナーは36協定違反で異世界出向  作者: 洋蔵
異世界でも人間は弱い
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レイヤー53 魔法より実用的な天文学

陽がのぼり

陽に照らされ

陽が沈むと

夜の帳が下りる

そして…

仕事場で朝を迎える


空は変わらない。


だが


誰も説明できない。


太陽が昇る。


沈む。


月が満ちる。


欠ける。


研究員が記録を見ている。


「……周期がある」


洋蔵は黙って頷く。


一拍。


「繰り返しています」


前提は与えられていない。


ただ観測がある。


重さがある。


落ちる。


風が吹く。


雨が降る。


雪になる。


研究員が言う。


「法則があるな」


誰も名前を知らない。


だが


ズレない。


図面が開く。


魔法ではない。


記録だ。


第一系統。


位置観測。


太陽の高さ。


影の長さ。


月の形。


星の並び。


日ごとに刻む。


第二系統。


環境記録。


寒暖。


湿り気。


空気の重さ。


風向。


雲。


数値ではない。


だが残す。


研究員。


「増えてきたな」


記録の束。


紙ではない。


刻まれたデータ。


第三系統。


比較。


昨日。


先週。


前月。


似ている日。


繰り返し。


「同じ動きをしている」


誰かが言う。


第四系統。


予測。


次に来る変化。


雨の兆し。


冷え込み。


風の強まり。


完全ではない。


だが当たる。


研究員が小さく笑う。


「事前に分かるのか」


洋蔵。


「はい」


一拍。


「備えられます」


第五系統。


暦。


日を数える。


周期を数える。


作業を合わせる。


種を蒔く日。


収穫の時期。


「魔法より役に立つな」


誰かが言う。


円が更新される。


観る。

残す。

比べる。

読む。

備える。


一拍。


魔法は


起きた後に使う。


だが


これは違う。


起きる前に動ける。


研究員が問う。


「これは何だ」


洋蔵は少し考える。


「名前はまだありません」


一拍。


「ですが」


空を見る。


「規則です」

徹夜すると

一時的な時差ボケになる

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