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レイヤー37 天気予報は最強の魔法
気づいてしまった…
高位攻撃術式の図面が並ぶ。
研究員が笑う。
「次は雷でも落とすか」
洋蔵は首を振る。
「違います」
紙を出す。
雲。
気圧。
風向。
「……天気か?」
「はい」
沈黙。
「地味だな」
「最強です」
即答。
研究員が止まる。
「何だって」
洋蔵が地図を広げる。
「雨三日後」
補給路が泥化する。
「進軍不能」
別の線。
「ここは霧」
奇襲成立。
「ここは追い風」
船団速度上昇。
研究員が黙る。
「……戦争が変わるな」
「変わります」
短い返答。
「火球より強いのか」
「比べる対象ではありません」
一拍。
「撃つ前に勝てます」
静寂。
別の紙。
麦畑。
降水予測。
播種時期。
収穫量推定。
「農業にも使うのか」
「むしろ本命です」
「兵器だろこれは」
「兵站です」
即答。
「兵は畑で育ちます」
研究員が低く笑う。
「派手さがないな」
「だから強い」
静かな断定。
「誰も止めないので」
さらに図面。
軍事運用。
農政運用。
災害予測。
航路管理。
「全部同じ術式か」
「観測対象が同じです」
空を見る。
「空が戦略資源になります」
沈黙。
「……攻撃魔法じゃないな」
「上位概念です」
一拍。
「環境制御です」
円が更新される。
生成。
変換。
供給。
観測。
積層。
兵装化。
予測化。
研究員が呟く。
「火球より天気予報か」
洋蔵は頷く。
「はい」
短い返答。
「最強です」
魔法で攻撃なんてナンセンスだよ




