表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異界の鏡  作者: リーグス
PR
108/112

兄弟、姉妹

 王子が放った魔力の光線は、その圧倒的熱力で進路にある『形あるもの』全てを消し飛ばした。

 残ったものは、空気、光、あとは────

 

 小さな影。

 

 ノアの魔術は影を介して異空間に物を保管するというもの。

 食料は腐らず、武器は錆びず、大きさの制限は緩い。

 その空間に生き物を入れたらどうなるのか?

 試す機会が無かったために、ノア自身にもその答えは分からなかった。

 食料が腐らないほど時間の概念が曖昧で、武器が錆びないような水も空気も無い空間に、人の体は耐えられるのかなど。

 

 光線が届く直前、影から空へと打ち出した盾。

 その盾の影を異空間から戻ってくるための門として、ノアは自身を異空間へと飛ばした。

 そして、今、その陰から出び出す。

 ()()()()()()姿()()

 

 

 

 

 

    ──「ここは変な場所だね」

      ──「うん。ボロボロの体がもっとボロボロだよ」

   ──「私たちなら治せるよね」

    ──「うん。僕たちの魂を使えば」

     ──「あの子の願いでもあるしね」

  

  ──「ありがとうね、人の君。置いて行ってしまった末の妹は、君のお陰で幸せな生を見つけられた」

    

 暗闇の中で語りかける六つの声。

 その言葉が聞こえた後、ノアは自分の体から痛みが引いていくのを感じた。

 そして、誰かに手を引かれるように、異空間の出口へと進んでいく。

 六つの温かな光の玉が、体の内へと入っていく感覚があった。

 

「こちらこそ、貴方たちの妹のお陰で、素敵な夢を見れました」

 

 告げるは感謝の言葉。

 異空間に耐えらず崩壊しそうになった体を彼らが治し、補強してくれたのだと直感で理解する。

 ()()の猫に繋がれた命で、ノアは敵の前に立った。

「王子。────決着をつけよう」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ