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2.確かに王族というやつは油断できないと注意することのススメ

 第三王女の部屋の前から、見張り騎士2名を気絶させたことはまだ気づかれていないようだ。

 俺の隠匿魔法もなかなかのものだな、と自画自賛する。


 部屋の中にいる3名の魔法師を眠らせるよう睡眠誘導魔法を展開する。


 すぐに部屋の中から、人が倒れる音がし、俺はノックをしてから、ローブをはためかせ、いつもどおり優雅に部屋の中に入る。


 部屋に入ると、目の下にクマをはり、頬がコケ、やつれた第三王女の驚いている姿があった。自分を監視していた魔法師が同時に3人とも急に倒れたのをみて驚いていたのだろう。


 それにしても、第三王女は、他国の追手に追われて疲弊していた二週間前の姿よりもさらにやつれた顔をしている。肌もカサカサで、20歳以上も老けてみえた。


 「王女殿よ。ずいぶんとお疲れのご様子じゃな」


 「ゴ、ゴーレム殿,,,,,,」


 第三王女が俺の姿をみてから、笑顔を作り、その後、王女は倒れそうになる。


 俺は、急ぎで王女を抱きかかえ支える。


 脱水状態に栄養失調状態みたいだ。王女を抱え、ベッドにゆっくりと寝かせる。


 『王女っ娘の体内にごく微量だが、毒物があるようじゃな』


 それは,,,,,,,。

 

 俺は、絶句する。

 なるほど。そこまでやるか!!

 

 第一王子派は、第三王女を監禁し、誰も手出しができない状況で、少しずつ毒物を水や食べ物に混ぜ、衰弱させていき、最後は、病死のように見せかけ暗殺するつもりだ。


 第三王女はおそらく、そのことに気がつき、水や食べ物を何日も絶っていた状況で、そこに俺が現れたというところだろう。


 第三王女に回復魔法をかけ、エクスの亞空間から、水筒と携帯食を出す。


 その後、王女を起こすため、身体を揺する。


 「まずはゆっくり水を飲むとよい。毒などは言っておらぬから安心するがよいぞ」


 俺は第三王女にやさしく語り掛ける。王女は、俺から水筒を急いで受取り、上を向き、顔や身体に溢しながらも一気に水を飲む。


 「ゲホッゲホッ」


 咽ながらも水分補給をし、少し落ち着いたようだ。


 その後、王女が言葉を発しようとした時に、「グー」と王女のお腹が大きくなり、王女が恥ずかしそうに赤面する。


 俺は携帯食も食べるように王女へ勧める。王女は黙ってうなずき、一口ずつ噛みしめ、水を飲みながら、咀嚼していく。


 王女が携帯食を食べている間に、俺は3人の魔法師を亞空間から取り出した紐で縛り上げていき、魔法を封じるため、肘の関節を順番に外し脱臼させていく。


 これで、「経絡」をふさいだはずだ。もし万が一魔法を使われそうになったら、小太刀で首を切り裂くことにしよう。






 「フー。落ち着いたわ。ゴーレム殿。二度も命を救われたわね。本当に感謝するわ」


 「王女殿は、一難去って、また一難のようじゃな」


 「フフフ。本当ね。でも、もう会うことはないといって立ち去ったあなたがまた助けてくれるとは不思議な縁ね。本当は、私ではなく別の人物を助けにきてくれたのかしら?アルフレッド・プライセン君」


 王女には、やっぱりバレていたようだ。背格好か?足音か?体臭か?それとも別のなにかかな?


 とにかく、俺は、マスクを外し、王女を見据える。


 「やはりバレてましたか」


 「やはり。半分は勘だったけど。でも、シルフェの危機に2度も現れて、しかも顔をつぶされたシルフェを完璧治療し、今回もこの厳戒態勢の警戒網の中を切り抜けてきてくれる人物なんて、あなた以外に思いつかなかったから」


 「力は、隠していたつもりだったのですがね」


 「魔法の痕跡は確かに感じなかったわ。完璧に。だけど、それが逆に不自然に感じたわ。それと私の魔素がざわついたの。本能的に貴方のことを怖いって感じたのかもしれない」


 王女はノーフェース姿の謎の人物が俺だと思った理由を説明してくれた。


 「それで、王女殿下はどうするつもりですか?いえ、どうしたいのですか?」


 「あなたと同じよ。シルフェを急ぎ助け出さないと。このままだと間違いなく殺されるわ」


 自分の身より、シルフェさんの身を案じている王女に好感を持った。いや、俺の感情を計算して、そう答えた可能性もある。相手は、皇族して教育を受けてきた人物だ。簡単に相手のことを判断しては足元をすくわれる。俺が油断すまいと考えていたことが伝わったのか、王女がいってくる。


 「シルフェを大切に思っているのはあなただけじゃないわ。アルフ君。その点は信用してほしいものね」


 『クックック。これは確かに王族というやつは油断できぬな。主殿よ』


 エクスは王女のセリフと態度をいたく気に入ったようだ。


祝60話!!

いつも読んでくださりありがとうございます。

ここまで続くとは自分でも驚きです。


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