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セカンド・ワールド〜女神救出から始まる物語〜  作者: 唯ノ蒼月
第3章 雪の里

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第50話 雪の里へ行く前の相談

「スー……スー……」


「……」


今日も今日とてルナ様が俺の顔を抱いて眠ってしまい眠りが浅い中、翌朝を迎えた。


前はルナ様、後ろをラニが、そしてラピスがラニごと抱き着いて眠る中浅い眠りから覚めた俺はしかしこの状況で動く事など出来ずに再び眠りに就こうとしてルナ様の呼吸と共に前後する胸の感触に眠れず逆に意識が覚醒してしまった。


ラニもラニで足を絡める様に抱き着いている為抜け出すのは無理。


俺に出来るのはルナ様達が起きるのをただ待つのみ……。



ルナ様、ラピス、ラニの順で目覚めた事でようやく俺も自由に身体が動かせるようになった。


「眠い……」


「泉で顔でも洗うか」


「うん……」


まだ眠たいラニとラピスを引き連れて泉へ向かう。

俺も眠たいので一緒に顔を洗う。

なおリーゼロッテは竜の姿で丸まって未だに眠ってる。

外では既にフィアナやローナ達が動いていた、寝ていたのは俺達だけだったようだな。


泉の畔で冷たい水を手で掬って顔を洗い、目を覚ますラニとラピス、しかし俺は根本的に寝不足だからか未だに眠い。


水の冷たさで眠気が吹っ飛んだのか元気になったラニとラピスに連れられ皆の居る場所に戻る。


戻ると丁度起きてきたリーゼロッテと合流、ラニ達はリーゼロッテを引き連れて再び泉に遊びに向かった。


「私が見てるから大丈夫よ」


「ああ、頼む」


俺が見守ってようかと思った所にマリアが来て3人(この場合は2人と一匹か……?)の様子を見ててくれると言ったので任せる。


「くぁ……」


「おはよ昇!眠そうだね」


欠伸をした俺を見てシャルルが言った。

合流を果たしたシャルル達第1軍はこの付近にて展開、俺の用いた塹壕戦術を積極的に取り入れ空堀を掘り進めているそうだ。


「おん、くっそ眠い」


「寝不足ですか?駄目ですよちゃんと寝ないと」


背後から聞こえるクロエに声。

どうやら俺とシャルルが話ているのを見て此方にやって来たようだ。


「中々寝れないんだな、これが」


「何か悩みでもあるの?」


「いや、単純に場所に慣れてないだけだろ、その内寝れる」


俺を抱き枕にして眠るルナ様の胸の感触に興奮して中々寝れないとか馬鹿正直に言えないよね。


大丈夫、その内慣れて寝れると思うから。多分。


「今から少し仮眠を取られてはどうでしょうか、直ぐにすぐ此処を発つ訳では無いですし」


「良いねそれ!昇そうしようよ!」


「あぁそうだな……もう少しだけ寝るか……」


クロエの言った通り、今日はまだ出発しない。

理由としては此処の拠点化を行うからだ。

此処は泉があり水の補給が容易い、その為此処の守りを固めているのだ。

だから今日は出発せず、拠点がある程度形になってから此処を出発する事となった。


俺はクロエに連れられる形で指揮所へと向かった。





木造の平屋。

その室内にて女神側の主戦力達によって開かれた作戦会議。


「イニッツィオ要塞での大敗から魔族の前線が大きく下がったお陰で私達はこの付近まで何の抵抗も無く来れた」


そうアリシア様が口にする。



━━カリカリ



「私達はこれからこの泉の守りを硬め補給路の確保が出来次第雪の里へと向かうつもりだ」


アリシア様の言う補給路の確保、これは後方から此処へと言う意味と此処から前線へと言う2つの意味がある。


魔族の前線が大きく下がった、とは言うけど少数が隠れて残っており此方の補給線を断つ可能性だってある。

補給を断たれるのは非常に不味い、故に先に補給路の確保をする訳だ。



━━━━カリカリ



「作業の進み具合からいって明日から後方の安全を確保に動く感じかな」


「分かりました」


アリシア様の言葉にシャルル達が頷く。


「そう言えば雪の里にはアリシア様達も付いて来られるんでしたよね?」


「そうだよ、昇に憑依すれば気配が遮断されて気付かれないからね。見つかる心配は無いかな」


クロエの質問にアリシア様が答える。

アリシア様の他にもノルン様やヴィシー様達も頷いている事から全員付いてくるつもりだろうか?

まぁノルン様は未来視があるから助かるけども。




━━━━━━━━━━カリカリ



ところで何故俺がミミティに膝枕されて耳かきされている所で作戦会議をやっているんですか?


「コラ、動くと危ないじゃない、じっとしてなさい」


「あっはい」


ミミティはミミティで何で平然と耳かきしてんの?お前仮にも悪魔だろ。

悪魔が敵対勢力の作戦会議聞きながら耳かきしてんのどう考えてもおかしいだろ。

まぁ当の本人は悪魔側から離れた様だが……。


なおシャルル達はこの事に付いて。


「まぁミミティだし……ねぇ?」


との事。

これアリシア様達からも味方判定されてるわ。


ちなみにだけど耳かき棒は俺の記憶を元にアリシア様が自ら作られたとか。

悪魔が女神の作った物を使ってる……共存ルートってやつですか。


あと今はミミティが耳かきしてるけどついさっきまで反対側をルナ様がやっていた。


なんかルナ様がやってるのを見てやりたくなったとか。


「駄目じゃん昇、ちゃんと寝なきゃ」


「そうですよ、今休まなければ休む間が無くなりますよ?」


何時まで経っても眠らない俺にシャルルとクロエが此方にやって来て注意をする。

ルナ様やミミティが耳かきしているのも俺が少しでも寝れる様にとの事らしいが……この状況で寝れると思う?


「作戦会議が気になって眠れないのかも知れないね……仕方ない」


パン。


柏手を1つ、アリシア様が打たれた。


「作戦会議は此処まで、昇の話をしようか丁度此処に居る人員も聞かれて不味い娘達は居ないし」


「え?俺の話?」


「そう、君の話だよ昇。と言っても私達神々が知っている話であり、シャルル達の知らない話と言えば分かるかな?」


あー、俺が異世界人って話ね理解。


「これなら昇も気にせず寝れるんじゃないかい?」


寝れるかどうかは置いておいて作戦会議よりはそんなに気にしないではいられるかな。

俺がアリシア様達に話た事をそのままシャルル達に教えるだけだし。


此処でミミティも話が気になる様で耳かき担当がヴィシー様に変わった。


アリシア様やノルン様が俺の話をシャルル達に聞かせている間俺はルナ様に膝枕されながらヴィシー様に耳かきされる。


「ヴィシー様まで耳かきされるとは思いませんでした」


「昇君は初めて出来た私の大事な信者だもん、一生懸命労ってあげたいんだぁ」


「「「は?」」」


ヴィシー様の発言に反応したのはアリシア様、ノルン様、エイア様の御三方。


俺の話そっちのけで此方にやって来た。


「ヴィシー?その話お姉ちゃんに詳しく聞かせてもらえるかなぁ?」


アリシア様がなんか怖いんだが?


え、なに、マジでなに?


アリシア様3名に囲まれ狼狽えるヴィシー様に変わりルナ様が素知らぬ顔で耳かきを続ける。


この後ヴィシー様から詳しく聞いた事でアリシア様達まで「信者にならない?」って言ってきたけど全員揃ってルナ様から却下されていた。


それはそれとしてその後ちゃんと俺の話をシャルル達にしてた。

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