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セカンド・ワールド〜女神救出から始まる物語〜  作者: 唯ノ蒼月
第1章 異世界転生

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第19話 念願の風呂

今日も今日とて作業。

やりたい事と言えば新たに家を建てる事。

現在建っている2軒はフィアナ達とティガーの男女別で使う家だからな。

当初はティガーと2人で使う予定だったのだが……。

まぁルナ様が嫌がるし仕方ない。

と言うことでセレスティナ達には引き続き俺が住む家を建ててもらおう。

その間に俺とルナ様はもう一つの風呂を作る為の穴を掘る。

もう一つ風呂作るのは単純に男女別にする為。


「意外と疲れるわね〜これ」


俺とルナ様の他にもう一人穴を掘る薄水色の長い髪の少女が腰を仰け反らせながら呟く。

ルナ様が作業し始めたのを見て自身も服を変え長い髪を束ねたノルン様だ。


「奇跡に頼りっぱなしだったのがよく分かるわね〜」


「そうね、これからも少しは身体動かした方がよさそうね」


ルナ様も腰を仰け反らせながら呟けばその言葉にノルン様も頷く。

スタイル抜群のルナ様にロリ巨乳のノルン様、そんな2人が仰け反るものだから豊満な胸が強調されて目のやり場に困る。


ちなみに御二方共に悪魔側にバレないようにする為奇跡は使わずに作業している。

まぁルナ様は奇跡の扱いが上手くないというのもあるが。


「旦那ぁ〜木材は集まりやしたが他に何か欲しいもんありやすか?」


「ん?なら一緒に石を取りに行ってくれねぇか?」


「お安い御用で」


木材で作った荷車とツルハシを持ち石を取りに出掛ける。

勿論ルナ様達も憑依して付いて来る為穴掘りは一時中断である。

拠点から少し離れた所にあるちょっとした岩場に到着。

それぞれがツルハシを手に取り岩を削り出す。


「旦那ぁ、岩の量足るんですかい?」


「風呂作る分は足る、ただ家全体を補強するかってなるとその分は無いからまた別の場所探さなきゃないけないが」


「ですが旦那ぁ、近場にはもうありませんぜ?」


「そうなんだよな」


ティガーと話しながらもせっせと岩を削り荷車に運んでいく。

ノルン様とルナ様もせっせと動いてくれたお陰で直ぐに石は荷車一杯になったので拠点へと戻る。

拠点に戻り次第直ぐに風呂作りを再開。

なおティガーはノルン様の命令によりセレスティナの方に手伝いに行った。

浴槽部分の穴掘りが終わり次は排水用の水路を掘る。

水路は柵の外へ向けて掘り進める。

掘り出した土を荷車に乗せて柵の外に捨てる事を繰り返しようやく掘り終わる。

時間も時間なので作業を中断して昼食の準備をし、皆で昼食を食べたら作業を再開。


「この後はどうすればいいのかしら?」


「こんな感じで石を敷き詰めて下さい」


ルナ様に実際にやって見せてどう設置していくのか説明する。

百聞は一見にしかず、実際にこうして見せた方が分かりやすい。


「横はどうするのよ?」


「横はこんな風に積み上げて下さい」


ノルン様にも同じ様に説明。

ルナ様達が石を敷き詰めてる後ろから俺がその目地をモルタルで詰めていく。

3人でコツコツと作業して夕食前に浴槽部の石詰めは終わった。

今日はこの辺で終わりにし排水路は明日にしよう。


今日から俺とラニ、ラピス、そしてルナ様とノルン様も家で寝れるようになった。

ルナ様やノルン様はともかくラニとラピスまで当たり前の様に俺の家に入り込んで来たのはビックリした。


次の日からは排水路の石詰めと風呂周辺の目隠し用の柵と男女間の仕切りの設置、それと風呂用の貯水槽を作る。

作る貯水槽は男女別で2つずつで計4つ。

1つの浴槽に貯水槽が2ついる理由は温度調整とか便利な物が無いので魔術で火を焚き熱くしたお湯と水で温度を調整する為。

そうして完成した石造りの風呂、セレスティナにお願いして熱した水を浴槽に流し込む。

貯水槽から浴槽に流れる木造の水路から水漏れも無いし問題無いな。

冷水の貯水槽からも水を流し込み水路に問題無い事を確認したら次は浴槽と排水路の止めを見に行く。

排水路と浴槽の間に板を挟んだ簡易の栓ではあるが此方も問題無い。


「良し、後は浴槽が満たされるのを待つだけ」


男女両方の浴槽が満たされたら早速脱衣所でタオル1枚に着替えて浴槽へ向かう。


「あっ……」


そして脱衣所を出てある事に気付いた。

脱衣所と浴槽は少しだけ距離がある、それはまぁ良い。

問題はその間が完全に土であることだ。

これでは浴槽から出ても土で汚れるし水を含んで土が泥になってしまう。

お風呂に入ることばかり考えてて失念していた。

取り敢えず応急処置で加工済みの木材を引いておく。

身体を洗うことも考えると結構広めに石を引いた方が良いな。


「露天風呂で景色が良いのは良かったんだが時期が悪かったな……」


寒いから暖まるために湯船作ったのに身体洗うこと考えてなかった、今の状況では寒い中で身体を洗わないといけなくなる……。

明日にでも体洗うための小屋作るか。


取り敢えず掛け湯してお風呂に入る。


「あぁ〜あったけぇ」


「はぁ〜いい湯ねぇ」


「そうですねぇ〜……ん?」


聴き慣れた声に隣を見れば蒼白い長い髪を結んだ美人、ルナ様が居た。

あれ……ここ男湯だよな……?


「ルナ様?」


「心配しなくても私達以外は誰も入って来ないわよ〜貸切ってやつね」


そう言いながら俺の背後に回るルナ様。

貸切うんぬんじゃなくて男女別にする為に風呂分けたのに何故当たり前の様にルナ様は入ってきているのでしょうか……?

と言うか普通に後ろから抱き付いてくるのやめてもろて。


「る、ルナ様?しょ、少々近すぎるかと……」


「リューヌと同じくらいだから問題無いわよ」


そりゃリューヌ様は妹さんだからね、同性で家族だからね。


「それとも何?嫌なの?」


「嫌ではないですけど」


「なら良いじゃない」


いや良くはない、俺男だからね、理性が飛ぶ。


そうかと思いきや。


「昇、身体を洗って頂戴」


「え?」


当たり前の様に手拭いが手渡される。

今度は身体を洗う事に。

流れで受け取っちゃったから俺が承諾したと思ってルナ様は既に後ろを向いてしまわれた……。


今回は寒いからそのまま湯船で身体を優しく拭く程度で良いとの事。

振り向いた目の前には全裸のルナ様の背中がある。

心頭滅却、心頭滅却っ!無になれ!

どんな苦難も、心を無にすることで乗り越えられるって言うじゃないか!



















乗り越えられるわけねぇだろうがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!



そんなご褒美の様な、しかし理性を保つには地獄の様な入浴を何とか終えた。

なお俺とルナ様の入った湯船はルナ様の命で一度湯が抜かれ新たに湯が張られた。


そして俺は自分の家にて当たり前の様に誰かに抱き枕にされて眠りに就く。

今日はルナ様とノルン様に前後を挟まれて眠りに就く事になった。

前から俺の頭を自身の胸に抱いて眠るルナ様、その豊満な胸の柔らかな感触と風呂での1件から俺が眠りに付けるのはだいぶ遅かったのは言うまでもない。


翌日。


獣人の護衛を引き連れた新たな女神様が到着した。

名はエイア様。

金色の長い髪を後ろで三つ編みにした健康の維持や衛生を司る女神様だ。


「弟く〜ん!お姉ちゃんが来たよ〜!」


「……ん?」


弟君?今弟君って言ったあの人?


「いつ昇が貴女の弟になったのよ」


「何言ってるの、私と弟くんは生まれた時からお姉ちゃんと弟の関係だよ!?」


この方こんな人だったけ……?


「あ~これあれね、昇の世界風に言うと脳を焼かれた奴ね」


俺の何処に脳焼かれる要素があるのだろうか。

というか姉と弟って、脳を焼かれたと言うか存在しない記憶の方だろ。


「と言うか貴女達そんな格好でなにしてたの?」


エイア様は俺と一緒に居たルナ様とノルン様の作業姿を見て聞いてきた、それに対してノルン様が答える。


「昇と一緒に作業してたのよ」


「嘘でしょ?ノルンはともかくあのルナが……?」


信じられない物を見た感じにエイア様は目を見開いた。

ルナ様が動くのって神々の中でも珍しいんですね……。


「そっちの様子はどうなのよ?」


「他の娘達が此処に来たがってた以外は特に変わってないかな、アリシアと一緒に捕まってた娘達は特に」


ルナ様の問にエイア様が応えた。


「世間話もこの辺にして、アリシアから話は聞いてるよ〜治して欲しい娘がいるんだったよね?」


「そうなんです、ラニ〜」


俺が呼べば即座にラピスに連れられたラニがやって来る。


「この娘ね?ふっふっふ〜、お姉ちゃんに任せなさい!」


ラニを見たエイア様は直ぐに奇跡の行使を始める。

奇跡の行使によりエイア様の居場所がバレ魔族が此処に押し寄せる可能性もあるがラニの目が治るなら安いものだ。

この場所は別に捨てれば問題無いしな。


優しく暖かな光が溢れ、ラニの身体を包む。

暫くして光は収まりエイア様はゆっくりとラニの目隠しを外す。


目隠しが外されたラニはその身体を震わせた。


「これが……世界っ!世界はこんなにも美しいんだな……!」


見えるようになった世界、その喜びに身体を震わせながら此方を振り向く。

ラピスと同じ綺麗な赤い瞳が俺を捕らえた。


「ありがとうっジョン!」


「お礼は俺ではなくエイア様に言いなさい」


エイア様にも御礼を言い、ラピスと共に喜ぶラニの姿は年相応の可愛らしさがあった。

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