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その影の口元は、ニヤリと笑う。


渉は、白装束に身を包んだ神主の姿、ではなくて、赤と白の舞の姿の時の衣装を身につけて、髪の毛もウィッグを被り、今回も、女装をしていた。


朱雀は女装の渉を初見でみるので、声が一瞬大きくなった、渉もそれに気づいたのか朱雀の方を一瞬だけ見た。


燈はその様子に少し驚いて、地上へと少し降りた


燈「朱雀見たことないの?あの姿!」

朱雀「…ああ、見た事… ねぇ…」

朝顔「夏祭りの時もあれで舞ってたわよね」

燈「朝顔いたの!?」

朝顔「毎年夏祭りは来てるわよ、燈はミコトといたわよね?一瞬だけどすれ違ったから」

燈「そうなんだよ…あの時も大変だったんだよね、渉の舞で、ミコトが女神に復活しちゃって…」


燈は、嫌な予感がして、ふと立ち止まる―


朝顔「あの時から、もう巻き込まれてたのね」


クスッと朝顔が他人事のように笑った。


反応のなかった燈を心配した朝顔は、燈?と声をかける、燈は羽を広げて空を飛ぶと、渉が舞を始めようとしていた


祖父から受け継いだ、大麻を持ち、音に合わせ―


大麻を上下に揺らした瞬間、渉の身体が黄緑色に光出した、その光は1000年の木へと、少しずつ吸収されて行く


燈にだけしか見えていない、枯れている千年の木は


少しずつ回復を始めた、枝が伸び、葉っぱが緑色になり始めたのだ


燈「……渉の舞で、、 1000年の木が再生してる…」


朱雀「俺達には、ただ渉が女装で舞ってる姿しか見えないけどな」


朝顔「…… 」


朝顔は、この状況の整理をしていた

燈にだけ、1000年の木が枯れて見える

燈にだけ、1000年の木の再生が見える


渉の大麻を上に降った時だった

木の再生が終了して、燈、朝顔、朱雀以外の時間が止まり


渉は、木の中に吸い込まれて行ったのだ。


燈「!!!」


燈はあまりに突然の出来事で、声も出なかった

そのまま1000年の木の方へ飛んでいった


燈【ガジュナル!私も吸い込んで!】


燈は1000年の木に命令すると、1000年の木は歪み始め、出入口が出来た


朱雀「!何がどうなってんだ!?」

朝顔「わからない、とりあえず行くよ!朱雀」


朝顔と朱雀は1000年の木の方へ走った


燈は、もう木の中へ入っていたので燈の姿はない


朝顔と、朱雀は木に激突した


朝顔「いったあーーーい!!何で私達は入れないのよ!!」


朝顔は、鼻を押さえて悔しがる、勢いよく激突したので、鼻血が垂れていた


朱雀「いってえ!」


朱雀は頭から行ったので、頭にたんこぶが出来ている


朝顔「…… 燈!渉!!」


朝顔はハンカチで鼻血を止血しながら、2人を大きな声で呼ぶ


空は少し、濁り始めた、時間が止まっていた人達は何かに操られているのか、朝顔と朱雀の方に集まってくる


その人達の目は、正気ではなく、赤く染った瞳、身体から浮き上がる黒いもや


人の思考、感情すらも感じられない


街の空気も【異空間】へ変わっていった


三葉と四葉が、瞬間移動で現れ、2人を抱えると核様がいる方へ避難させた


三葉「朝顔!朱雀!大丈夫か!?」


朝顔は、三葉縋り付く


朝顔「燈が!渉が!木の中に!!」


朝顔は、パニックを起こしていた

三葉は、朝顔の頭を撫で宥める


三葉「落ちつくのだ、朝顔、この街はいつもの街では無くなってる、何者かの手によって」


朝顔「!!」

朱雀「それってどういう…」


四葉「それとも、渉の舞で異空間が発生した、、 か」

三葉「原因は分からないが、考えられるのはそのふたつだ」


朝顔「…… 助けに、、、、 行けないんですか?私達は…燈を、渉を」


三葉は、静かに頷く。


三葉「ここにいれば、朝顔と朱雀は安全だ、今街の人も正気ではない。」


朱雀「つまり、異空間だから、そもそもいつもの人ではない、、 パラレルワールド的な所へ来てるって事ですか!?」


三葉「…そうだと、いいんだが、、 まだこの状況がどういう状況かが分からない」


朝顔は地面に崩れ落ちた、朱雀は朝顔を抱き寄せる


朝顔「燈………渉…」


朝顔は、心配で涙が止まらなかった。



「ここに入れば安全、そうですね… 良いところに気づきましたね… 」


そう言いながら、ゆっくりとやってくる人の影

影だけで、本体は今はない


「ここは結界素晴らしい、影でしか侵入が難しかった、流石は三葉様、四葉様。」


三葉「!!!!」


三葉はその影の正体に気づいた


三葉「何の用だ、、 」


「いえ、特に用はございません、ただ、そこで大人しくして頂けるよう、お願いに参りました。」


影は長く伸びて口元は、ニヤリと笑っていた―。



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