大麻を引き継ぐ伝統儀式
父さんが言った通り、じいちゃんを送り出す時は笑顔だった。
親戚の中には涙する人もいたが、葬儀の入口の看板に、笑って送り出したいと言う気持ちが、参列者へ向けてあったからだ。
俺は、ちょっと変わった考えの家に生まれたなと思いながら座っていた―。
葬儀後、昼食会場で昼食を済ました後、儀式がある
昼食の時に、その儀式の話題でもちきりだった。
親戚にすごいなんて言われ、質問攻めにあった俺は、疲れていたみたいで、彼女の隣に自然と座っていた
燈「お疲れ様」
ひょこっと、俺の方に顔を向けて覗き込んできた
彼女に、可愛いといつも思う。
渉「本当に疲れた…… 笑って送り出してなんて父さん言うから、変な葬式だなーみんな騒がしい…… 」
朝顔「いいんじゃない?おじいちゃんずっと笑顔で渉のこと見てるし」
朱雀「そうだぞ、渉! こんな時は暗い顔するより笑顔だ、笑顔 って言ってんぞ?」
朱雀は適当な事を言うと、少し声が大きくなるので、渉はすぐに気づいた
渉「それは言ってないよな?朱雀?」
じとっとした目で朱雀を見ると少しだけ息を吐く
燈「お水飲む?」
燈は、渉の前にそっと水を置く
渉「ありがとう、水無月の優しさが染みる…… 」
朝顔「ねぇ、緊張しすぎてんじゃない?ご飯食べたの?」
渉「食欲ない。」
朱雀「じゃあ俺、渉の分の弁当もらおっ いて!」
朱雀は、お弁当を取りに行こうとした時、朝顔にぺしっと、手を叩かれた。
燈「大丈夫だよ、渉」
燈は、そっと優しく渉の手を握る
渉は少しドキッとしていた、いつもの彼女がしない行動だったからだ。
燈「大丈夫だよ、おじいちゃんもちゃんと見てくれてるからさ」
朝顔「え!?燈も見えるの?」
渉「水無月も見えるのか……俺だけ見えないのか?弟も見えるって言ってたからなぁ……何で俺だけじいたゃんが見えないんだ?」
渉は彼女の手を握ったまま、ガクッと肩を落とす
燈「実は、昨日、渉のおじいちゃんと話てさ、へへ」
渉「え!?じいちゃんと!?何話したんだ!?」
渉が聞くと、燈は顔を赤くした
燈「何でもいいでしょ!言わない!」
渉「はぁー?何で照れるんだよ、そこで、訳わかんねぇ…」
落ち込む渉を見て、しょうがないなと言う顔をしながら、燈は渉に耳打ちした
燈「結婚してくれって頼まれたの」
渉はそれを聞いて、渉も顔が赤くなった
渉「じいちゃん!!/// もう!あートイレ行ってくる!」
渉は、そのまま、御手洗に逃げ込んだ
朝顔「何?何かラブラブ見せつけられただけ?!」
燈「そんなんじゃない!」
朱雀「いや、どう考えてもそんなんだろ!」
燈「いや、えっと、あー、私飲み物買ってこよ」
燈もとりあえずその場から脱出した。
朱雀「結局あの二人、ラブラブだよなーお葬式なのに、ラブラブかましやがって。」
朝顔「まあいいんじゃない?これで渉の緊張もほぐれたみたいだし?」
朝顔は、両手を上にあげて、手のストレッチをした
朱雀は首を傾げて、うーーんと唸っていた
朱雀「あれ?渉って継承者だよな?何で渉にはじいちゃんが見えないんだ?」
朝顔「どうしたの?朱雀、ほんと冴えてるじゃん」
朱雀「いや、何か引っかかるんだよ……」
朝顔「そんなに考えても、分からないものは、分からないんだから、ほら、これ片付けて、儀式の所移動しよ?」
朱雀「そうだなー。」
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千年の木の前には、いつもは置いてない小さな鳥居が今日は飾ってある。
千年の木にはしめ縄が巻かれ、白と赤の紙垂がいくつもしめ縄から垂れ下がっていた。
そろそろ儀式の時間なので、親族は前の方に集まる、その他関係者と、観光客で、千年の木の周りは人がいっぱいだ。
燈たちは、近くで見たかったが、近くに行けなくなったので、少し行儀が悪いが、ベンチの上に立って儀式を見学する事にした
朱雀「人やべーな!こんなに集まるのかよ」
朱雀はあまりの人の多さに、キョロキョロと辺りを見渡す。
燈「うーー!あと5センチ身長欲しい!」
燈ら、身長が足りないので少し背伸びをする
朝顔「ちょっと燈落ちないでよ!」
燈「大丈夫、大丈夫!」
朱雀「その大丈夫があんま当てにならねぇんだよ、あ!これ!」
朱雀は天狗の羽をポケットから取り出した。
燈は、天狗の羽を見ると嬉しそうに、朱雀の顔を見る
燈「え!貸してくれるの!?」
朱雀「ああ、空飛んで見た方が見やすいだろ?」
燈は嬉しそうに天狗の羽を借りると、1mほど飛んた。
朝顔「まだ修行中だったのね」
朱雀「ああ、烈さんと修行した方が強くなれる、あのクソ親父と修行するよりな!」
ようやく、儀式が始まるのか、アナウンスが流れた。
―お集まりの皆様、まもなく、大麻の儀式を開始いたします、儀式を見られる皆様は、千年の木の前へお集まり下さい―




