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千年の木は燈の前だけ枯れて見える。


渉はたまに夢を見る

その夢には、色がついている

普段夢を見る時は、色がついていない。


夢の中で、会える神がいる時に

夢が、色づいて見える。



渉「ロキ様、いるんですよね?」


「何故すぐバレちゃうんだろうね」


ロキは、渉に声をかけられると、姿を表した。


渉「分かりますよ、普段の夢ではこの景色は見ないですから」


渉はそう言うと辺りを見渡す。

そこに広がる背景は、美しい草原、美しい空、魚たちが泳ぐ小川


その草原には、見慣れない動物

鹿のような、馬のような、その動物は透けていて

骨が見える。


身体は炎に包まれていて

ロキは、その動物に触れても、燃えないのだ


渉「その動物は何ですか?」


ロキ「これはね、渉が生み出している動物だよ、だから名前はない」


渉「!?どういう意味ですか?」


ロキ「まぁー、夢の中だからね、そう、深くは考えなくていいよ、渉の夢の中に、僕がお邪魔をしている、、 そうやって考えてくれていい、、 この、色付いて美しい風景も、渉の幻想」


渉「!! 夢を、行き来出来るってことですか?ロキ様…」


渉はビックリして、ロキの顔を見る


ロキ「そうだね、僕は扉の案内人としての、役割があるからね。」


渉「…… 扉の案内人?」


ロキ「そう、 まぁ、この話はさ、また詳しく話す時がくるまで、お預けって事で、 今渉は迷いがあるよね?だから僕を呼んだ。」


渉「……… はい、迷いとゆうか、抱えきれない問題とゆうか… 」


渉は俯いた。


ロキ「………… 継承者… の事かな?」


渉は、その言葉に顔をあげる


ロキ「ねぇ、僕が渉に北欧の入口を塞ぐ使命を与えたのは何故だと思う??」


渉は、ロキの問いかけに、少し考える。


渉「…… たまたま、とかですか?」


ロキ「ははっ、そんな事で使命を与えないよ、いつもの渉の感の鋭さ、冷静さまでも失ってるね?怖いかい?渉 」


渉「……はい、 じいちゃんの代わりが務まるか分からないし、 とても怖いです」


渉は、両手を握りしめる。


ロキ「継承者はね、代わりではない… その考えは間違ってるよ。」


ロキは、渉に近づいて、頭をポンと優しく叩く。


ロキ「継承者、つまり、受け継がれし者、、 代わりじゃない、その血を持って、継ぐ者、 渉は、渉でいいんだ、祖父ではない。」


ロキはそれだけ言うと、夢の扉を開けて去っていく

渉は、その瞬間目を覚ました。


辺りはもう明るくて、時計をみたら、時間は6時だった―。



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈



今日はお葬式なのだが、神主のお葬式は少し変わっていて、ここの神社特有なのか、葬儀の後に継承者の儀式がある。


葬儀の後に神社に集まり、1000年の木の前で、神主が使った大麻を、次の継承者に譲り渡す儀式が行われる。


この行事は一般の観光客も見れるので、この日に立ち会える観光客は縁起がいいと言われる。


燈はこの事を知らなかったので、今三葉と四葉に話を聞いていた所だった。


燈「そんな儀式があるんだー知らなかった。」


朝顔「何十年も前よね、渉のおじいちゃんが、その儀式をしたのって」


朱雀「渉そんな、偉いのかよー、さすがは、神社の坊ちゃんだよなー。」


3人は、三葉が作った朝ごはんを食べながら、話を聞いていた。



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


―神木家―



渉は、儀式の事は、子供の頃から聞かされていたが、まさか自分が、次の継承者だと思っていなかった。


心の準備が出来ていなかったのだ。


朝ごはんを食べられず、ぼーっとする渉に父は優しく声をかける。


父「そう緊張するな、渉は舞もちゃんとやった、次もできる」


渉「でも、俺、、 次は父さんが継承者だと思ってたのに… 進路だって…」


父「進学はちゃんと行けばいい、すぐに高校卒業して、神主になれとは言ってはいないんだからな、、 核様が渉を選んだんだ。」


渉「……俺が、、 」


弟「大丈夫だよ兄ちゃん。 じいちゃんもそこで笑ってるし、心配しすぎだってさ」


渉「は!?湊見えるのか!?」


渉は、弟の指さす方を見たが何も見えないので、目を擦る


湊「うん、俺小さい頃から、変なもの沢山見えるけど、まぁーいーかって思って過ごしてた!」


渉「大事な事のに、まぁーいいかって… 」


ニコッと笑う湊に、少し苦笑いする渉。


母「そうなのよ、この子昔からよ、渉に言うと怖がるから言わなかったけど」


ふふっと笑うと、母は、食器を片付ける。


父「もうそろそろ準備しないと、出かけるぞ、じいちゃんを最後に笑って見送ろう。それが1番親父も喜ぶ」


父はそう言うと、ニコッと笑い、2人の頭をわしゃわしゃと撫でた。



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


燈達は葬儀場に向かう途中、神社に寄る


燈は、1000年の木の前に立った、やっぱり1000年の木は枯れている


燈「ねぇ、二人には、この木どう見えてるの?」

朝顔「どう見えてるって、普通にいつもと同じよ?」

朱雀「何も変わらないな」


朱雀と朝顔は、首を傾げる。


燈「私にはね、この木…… 枯れて見えるの、何か変だよね、私にだけ枯れて見えるなんて」


朝顔は、その言葉に驚いて、木を再度見るが、何も変わっていないので、また首を傾げた。


朱雀「燈がオッドアイとかと、関係あんじゃねぇの?」


朝顔「あ!確かに、朱雀にしては、朝から冴えてるじゃん、どうしたの?」


朱雀「…/// 俺だって、冴えてる時は冴えてるっつうの」


顔を覗き込まれて、顔を赤くする朱雀、燈はラブコメを見せられてるのかな?と思ったけど、とりあえず話を続けることにした。


燈「…オッドアイ、確かに関係あるかもしれないけど、2人には話してないし、あ、渉にも話してないんだけどね、実は私 」


務「主!!」


話そうとした時務露首が、瞬間移動で燈の前に現れた。


燈「!務露首!?」

務「その事は、言ってはダメです、燈様。」

燈「言ってはダメって…でも、何で、」


燈と務露首が話してると、朝顔が務露首に術を掛けた


朝顔【一角!!】


金色の紐が務露首を縛る


務「おや、朝顔様、ご挨拶ですね?」


務露首の首が伸びて、後ろにいた朝顔の方に首が向く


朝顔「……朝から、胸糞悪いのよ、消えてくれる?」


朝顔の身体には蕁麻疹が出ていた、朝顔は務露首が嫌いすぎて、務露首アレルギーだ。


務「やれやれ、私は朝顔様に嫌われる様なことはしてない、、 と、 思うのですがね? まぁ、いいでしょう」


務露首は、燈の方をもう一度向くが、首がにょろっとして、気持ちが悪いのか、朱雀はその首を見て、おえっと、呟いた。


務「くれぐれも、その事は、話さぬようお願いします、主。」


そう言うと、務露首は、つむじ風になるとどこかへ消えた。


朱雀「あいつ、ろくろっ首だったのかよ、今まで首伸ばさなかったよな!?」


朝顔「……確かに、伸ばさなかったわね、て、大丈夫?燈」


燈の額からは冷や汗が出ていた。


燈「うん、大丈夫。ちょっとびっくりして。」


あいつ、私の記憶を操作しようとした…

あの目を見てたら、変な動悸……冷や汗…

1000年の木の【ガジュナル】と話したこと


その事を知られたら、あいつにとって、不味いことって事なのよね?


それとも、私にとって?


私だけが、この木が枯れてるのが見えるって、何か理由があるの?





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