第19話 王様は訊いてみた
リテクスに異世界からの客人を案内させると、我は執務室を出て歴代の王しか知らない場所へと向かう。
この世界に転生して二十年。
生きている間に同じ世界の者と出会うとは思わなかった。
歴代の王の寝室にある隠された地下への道。
「ヒカリよ」
地下へと続く階段を降りるために明かりを魔術で灯す。
数段下ると背後で勝手に壁が動き閉じられる。
「文献通りか」
小さくつぶやく声と己の足音しか、空間には響いていない。
我がこの世界に転生した理由は、今まで生きてきた中でなんとなくでも理解できたつもりだ。
今回の突然にどこからでも現れるようなことは不可解だ。
下に行く度に周囲が明るくなり、魔術で出した光は必要なくなる。
しばらく行くと平面の空間に出た。
ここからどうコンタクトを取ろうかと思案し始めた時。
『珍しいね、人の子が来るのは』
どこかから発せられる声。姿は見えない。
「我の元に異世界の者が二人訪れているのだが、理由を知らないかと思って尋ねに来たのだ」
『どうせ君たち王族が、また召喚でもしたんでしょう』
以前そんなことがあったのか。
我、この国の王なのに今初めて知ったぞ。
『ん ? 君も元々この世界の子じゃないんだね』
「ああ、我は転生だ」
明るすぎる真っ白な空間は、居心地が悪くて長居をしたいとは思えぬ。
かいつまんで二人の少年の話をした。
『…………そんなこと今までなかったな。この国の王族が呼んだわけでもないとなると、他の国って考えになるがそうでもないようだし』
この者は神なのだろうか。どの様な存在なのか父や祖父からは伝え聞いておらず、読み漁った本にも書かれていなかった。
『私は神と言えばそうだし、神でないといえばそうだ』
ふざけるなと言おうとしたが、声が真剣だったのでやめる。
「彼らは召喚されていないのなら、なぜこちらの世界とあちらの世界を行き来出来るのか、理由をしらないか ? 」
『え。世界を行き来してるって ?! 』
「そうだ」
長く黙っていた存在は我にとんでもない理由と、彼らを保護することを言いつけてきた。
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