第18話 俺らの秘密を知る者らしい
お菓子をゆっくりと味わう王様は、口直しにお茶を飲むと言う。
「原因を知ってそうな奴を知っている」
「本当ですか」
「困ってる奴に嘘なぞついてどうする。ただ、あまり会いたくない人物でな」
相手の事を思い出したのか、苦虫を嚙み潰したような表情をする。
王様自身でなく俺らが会うことになるのでは ?
幼馴染みが食い気味で言う。
「その方に会わせていただけませんか。なぜこのようなことになっているのか知りたいです」
んー。と少々不機嫌な感じになる王様。
「知ってどうするんだい ? 」
「それは……」
「教えを乞うことが出来ること前提の話になっているが、会えるかどうかわからんぞ」
あやつも我を好いておらんからな。と、ムスっとした顔でお茶を飲み干すと仕事に戻ってしまった。
喜怒哀楽の激しい人なんだな。
「困ったな…。これからどうする ? 」
「え ? 」
「この城にずっといるわけじゃないだろう。いつ元の世界に戻れるかわからないのなら、生活費を稼がないとだめじゃないか」
幼馴染みにそう言われてはっとする。
言われるまで気にも止めなかった。
こっちの世界でどうするか話をする前に、俺が勝手に元の世界に戻ってたから、生活拠点のことなんて考えてもいなかった。
「あまり会いたくないけど、我が奴に尋ねてみるからそれまで客室を使ってくれ」
側近方の手伝いをしていたリテクスさんに向かって言うと「了解しました ! 」と返事がくる。
あちらはあちらで大変そうだ。
書類をまとめあげ、束にする作業をしているのだが。
王様はそちらへ足を運ぶと、リテクスさんの手を止めて自分で作業をし始める。
「そなたは二人を客室へ案内したまえ」
「はい、承知しました」
「これが終わったら奴に会いに行ってくる」
「……かしこまりました。くれぐれも失礼のなきよう」
リテクスさんの忠告に、子供のように頬を膨らませた。
「分かっておるわ」
それでは私たちは失礼します。と、リテクスさんの後について城の中を歩く。
初めてこのふかふかの絨毯廊下を歩いた状況を思い出してしまう。
「はー…」
「どうした ? 」
「初めてここに来た時のことを思い出していただけ」
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