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女神様に「観光マップを作って」と頼まれたので、ワンタップで世界のバグを消去しながら美少女たちと絶景巡りの旅に出ます  作者: 悠々


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第041話:伝説の恩人と、フィリアの赤面婚姻話


 適正サイズに戻り、神々しい輝きを放ち始めた黄金桃を前にして、最高長老アルヴァンや里のエルフたちは、奇跡を見つめるように跪いた。


「おお……! アキラ殿、またしても、またしてもこの里と世界樹をお救いくださるとは……! 何とお礼を申し上げてよいか言葉もございません!」


 アルヴァンは老体に似合わぬ勢いでアキラの手をギュッと握り、涙ながらに感謝を述べた。


「いえ、里に被害が出る前にバグが直せて良かったです」


 アキラはいつものように穏やかに微笑む。


「二度も世界樹を救い、里を壊滅の危機から救ってくださったアキラ殿は、もはや我がエルフ族全体の伝説の救世主。この偉大なる恩人に、里として最大限の誠意を示さねばならん!」


 アルヴァンは涙を拭うと、きりりとした表情で、アキラの隣で誇らしげに微笑んでいたフィリアを見つめた。


「アキラ殿! これほど偉大で清らかなお方を、他国へこのまま帰すわけにはいかん! そこで提案なのだがね……我が最愛の孫娘であり、里の宝であるこのフィリアを、ぜひアキラ殿の妻として娶っていただきたい! アキラ殿を我が里の婿殿としてお迎えし、永久にこの地へ留まってほしいのだ!」


 アルヴァンの突然の爆弾発言に、神聖な聖域全体が一瞬にして凍りついた。


「え、えええぇぇぇぇつ!?」


 フィリアが素っ頓狂な声を上げ、その顔が一瞬にして熟した黄金桃よりも真っ赤に染まった。


「お、おじい様!? な、何を……何を仰っていますの! アキラ様に対して無礼極まりないですわ! わ、私とアキラ様が……け、結婚……!? (顔から湯気が出そうなほど真っ赤になり、両手で顔を覆ってジタバタする)」


「何を言うか! アキラ殿ほど清らかで、無詠唱で世界樹を救う男など、大陸中を探してもおらん! フィリアよ、お前もアキラ殿を深く慕っておるのだろう? これ以上ない良縁ではないか!」


「それは……そうですけれど、そ、そのような心の準備が……あぅぅ……」


 フィリアは真っ赤なまま、その場にしゃがみ込んで完全にオーバーヒートしてしまった。


「待って。アキラとフィリアの結婚……エルナ、絶対に許さない」


 エルナがアキラの左腕をぎゅっと抱きしめ、長老アルヴァンを薄紫色の瞳でジトッと睨みつけた。背中の白い翼が少し威嚇するように広がっている。


「アキラの初めてのお嫁さんは、エルナなの。抜け駆けはダメ」


「ちょっとエルナ!? あなた、何をしれっと一番乗りを主張していますの!」


 フィリアがしゃがみ込んだまま顔を上げて抗議する。


「あはは! フィリアの結婚話なんて聞き捨てならないね! アキラの旦那様は、私の運命の相手なんだから! おじいさん、私もアキラの嫁に立候補するよ!」


 サリアがアキラの右腕をためらいなく抱きしめ、金色の瞳を輝かせて宣言する。


「ええっ!? サリア、あなたまで何を言い出しますの!?」


「まあまあ、アキラさんのモテっぷりには本当に呆れるわね。長老様、アキラさんは世界の観光マップを作るために旅をしているのよ。ここで里の婿殿として引き留めるのは、さすがに無理があるんじゃないかしら?」


 セシリアがハキハキとしたツッコミを入れながら、アキラを助け出すように長老へ微笑みかけた。


「うむ……。旅の途中なのは承知しているが、やはりアキラ殿のような素晴らしい御仁を里に迎えたいというのは、エルフの長としての本音なのだ……」


 アルヴァンが残念そうに肩を落とす。アキラは両腕を美少女たちにがっちりホールドされた状態で、苦笑しながら答えた。


「アルヴァン様、お気持ちはとても嬉しいですが、僕はまだ世界の絶景を見に行く約束がありますからね。それに、みんなと一緒にのんびり旅をするのが一番楽しいんですよ。だから、婿入りはごめんなさい」


 アキラが穏やかに、しかしはっきりと断ると、アルヴァンは「そうか……残念だが、仕方がないな」と諦めたように頷いた。


 フィリアはまだ顔を真っ赤にしたまま、アキラと目を合わせられずにそわそわしていたが、アキラは優しく彼女を促した。


「さて、里のバグも解決しましたし、この収穫した黄金桃を使って、みんなで美味しいおやつをコテージで作りましょうか」


「は、はい……! アキラ様のおやつ、喜んでお手伝いいたしますわ……! (まだ赤面しながらも、嬉しそうに立ち上がる)」


 こうして、エルフの里に勃発したドタバタ婚姻騒動は、アキラののんびりとした一言で和やかに解決し、一行はコテージへと向かうのだった。

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