表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女神様に「観光マップを作って」と頼まれたので、ワンタップで世界のバグを消去しながら美少女たちと絶景巡りの旅に出ます  作者: 悠々


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
20/54

第020話:お騒がせ女神と、引き寄せられるバグ


「ええっ!? あなたが、アキラさんを異世界へ送り込んだ創造の女神様ですって!?」

 

 翌朝。

 焚き火を囲みながら、セシリアが素っ頓狂な声を上げた。

 アキラが事情を説明すると、ヒロインたちは一様に驚愕し、目の前で美味しそうに木苺のタルト(アキラがマリーナで買っておいたもの)を頬張っているリアを見つめた。

 

「はいっ! アキラさんにバグ取り用のチートをあげた、偉大な女神リアです! このタルト、すっごく美味しい〜!」

「……お姿は神々しいですが、なんだかとてもポンコツな匂いがしますわね」

「アキラは、私の。神様でも……譲らない……」

 

 フィリアがジト目で観察し、エルナはアキラの腕をぎゅっと抱きしめてリアを牽制する。

 リアはタルトをもぐもぐ食べながら、「大丈夫ですよ! 私はアキラさんの旅の邪魔はしません! ただ観光を楽しみに来ただけですから!」と無邪気に胸を張った。


────────────────────


 朝食を終えた一行は、渓谷の絶景スポットを巡るために散策を開始した。

 

 切り立った崖の間を流れる澄んだ川と、そこにかかる木製の古い吊り橋。

 リアはその美しい光景に大はしゃぎし、吊り橋の上でバンザイをして叫んだ。

 

「わあ〜! すごいです! 本当に絵の具を溶かしたみたいな青い川! 空気も美味しい!」

 

 リアの感情が昂ぶった、その瞬間だった。

 彼女の体から、眩いばかりの純白の『神聖魔力』がドッと周囲に漏れ出した。

 

 キィィィン! と大気が鳴動し、アキラのUIに赤色のシステム警告が大量に発生した。

 

【警告:極高濃度の魔力干渉を検出】

【周辺の魔物のステータスが狂暴化バグに書き換わります】

【天候システムに致命的なエラー:局所的超大型台風が発生します】

 

「あ……れ? ちょっと魔力が漏れちゃいました……?」

 

 リアが頬に手を当てて冷や汗を流す。

 次の瞬間、さっきまで快晴だった青空が真っ黒な雨雲に覆われ、激しい嵐が吹き荒れ始めた。さらに、渓谷の奥から、目を赤く光らせて暴走したグリフォン(怪鳥の魔物)の群れが、キィィィと叫びながら急降下してくる。

 

「ひゃあああ!? アキラさん、なんか怖いのが来ました! 助けてください!」

 

 リアは一瞬でアキラの背後に回り込み、彼の腰にしっかりとしがみついた。


────────────────────


「アキラ様、私たちが防ぎますわ!」

「アキラ、さがって……!」

 

 フィリアとエルナが武器を構えるが、アキラは「いいよ、二人とも。俺が直すから」と、前に一歩踏み出した。

 

 アキラは荒れ狂う嵐の風に手をかざし、デバッグUIを操作する。

 

【魔力暴走バグ(リアの興奮による大気崩壊)を検出】

【事象書き換えを実行しますか? [はい]】

 

「せっかくの有給旅行なんですから、お騒がせはほどほどにしてくださいね。――はい、クリーンアップ」

 

 アキラが頭の中でタップした。

 

 ――ピロリン。

 

 アキラの手元から、爽やかな風の波紋が広がった。

 波紋が大気に溶け込むと、吹き荒れていた暴風雨が一瞬にして掻き消え、元の抜けるような青空と心地よい陽光が戻ってきた。

 急降下していたグリフォンたちも、アキラの『精霊の寵愛』の効果で一瞬にして人懐っこい表情になり、アキラの周りを嬉しそうにパタパタと旋回した後に、大人しく森へと帰っていった。

 

 そして、晴れ上がった渓谷の空に、驚くほど巨大で七色に輝く美しい虹が、ゆったりとかかった。

 

【クリーンアップ完了:気象バグをデリートし、渓谷に『特大虹(絶景仕様)』を生成しました】

 

「うわあ……! 本当に一瞬で嵐が消えちゃいました! しかも綺麗な虹まで!」

 

 リアはアキラの背中から顔を出し、目をきらきらと輝かせた。

 フィリアたちもまた、「さすがアキラ様ですわね」と誇らしげに微笑み、アキラへの好感度をさらに高めていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ