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50.ロットの本気

本編50話目。そこで作者は少し、書き方を変えてみました。

これで、少しは読みやすくなっている事を願いたいと思います。٩( 'ω' )و

 感想としてエリックは、一瞬という表現が霞んでしまうほどに、とてつもなく速い物を見た。

 ヘクトが扉を開け、血まみれで入って来たと同時、ロットはなんの迷いもなく動いたのだ。床を踏み込み次の瞬間には、ロットはヘクトを壊れていない床の上に寝かしていた。

 たったそれだけ、されどそれは…


「えっ…」


 そう、フレイですら驚きの表情を隠させないほどに凄まじく速かったのだ。

 目で追えない速度で、たったそれだけをやってのけた。

 そして、その数瞬後。床が、衝撃を思い出したのか如く爆音を響かせ、亀裂が走り崩壊。それとほぼ同時、せっかく直した扉さんが弾き飛び半壊した…。

 だが、そんなのはお構い無しだ。

 少なくともロットにとってはどうでもいい……。

 ロットは、ヘクトの傷を一瞥し口を開く。


「大丈夫?」

「ええ、なんとか…」


 ヘクトを見た感じ、四肢はちゃんとある。ただ、血まみれというだけの様だが、出血がだいぶ酷い。

 鋭い何かで切り裂かれた、そんな傷が軽いものから体の肉を抉って内蔵まであと少し、なんていう深い傷まである。

 だが、風穴は空いていないようで首から上の傷はない。

 ロットは、回復魔法をヘクトにかけながら会話を続けた。


「誰にやられたの?」

「それが、分からないです。突然襲われてしまって……顔は見れなかったんです」

「そう」


 ロットは、短くそれだけを返した。

 それからは、無言の時が過ぎていく。ただただ、ロットが回復魔法をかけていき2分くらいが経った頃、ヘクトの傷がやっとほぼ完全に治った。服は、血まみれで所々が切られているが問題ないようだ。

 ヘクトは、自力で立ち上がりロットの方を向いて


「ありがとうございます」


 ヘクトが、ぺこりとお辞儀をした。それにロットは、


「どういたしまして」


 微笑みながらそう答えた。

 そんな中、フレイがエリックにしか聞こえない小声で少し面白そうに


「ねぇ、あの2人って付き合ってるの?それとも、仲が良いだけ?」

「仲が良いだけだと思うぞ。ロットとヘクトが付き合ってるってのは、聞いた事がないからな」

「へー、そう。ふんー、へー。そうなんだー」


 何故かフレイは、少し意地の悪い顔でニヤニヤしているが、まあ放っておこう。どうせ、弱みを握ったなんて考えていそうだから。

 エリックはそう思いヘクトに視線を戻すと、ヘクトが床に蹲っているマスカの方に視線を向けている事に気が付く。少し不思議そうに、変な物を見たと言わんばかりに口を開いた。


「なにかあったんですか?」

「まあ色々、かな」


 ヘクトの質問に曖昧に答えたロット。だが、最初から興味が無かったのか、はたまたマスカなんてどうでもいいのかヘクトは、


「そうですか」


 特に気にせずそれだけしか言わなかった。

 そして、ヘクトはフレイとエリックそれと壊れた床を一瞥して


「では、私はこれで」


 そう言って、扉が元あった場所から外に出て行こうとする。

 だが、流石にそれは…、そう思いエリックが口を開こうとした時


「また、襲われるかもしれないから送るよ」


 少し心配そうな声で、ロットがそう言った。だが、それにヘクトは


「いえ、大丈夫です」


 そう言って何故か断った。

 ロットの言う通り、またいつ襲われるか分からない状況。それなのに何故なのか?何か知られたくないような事でもあるのか?

 エリックは、あまりヘクトと話した事はないが、なんとなく、何かを隠そうとしている気がする。

 そんな事を思っていると


「いや、送る。何かあったらいけないから」


 そうロットが真剣な顔で言った。それにヘクトは細い息を少し吐き、根負けしたように口を開いた。


「分かりました。なら、送って下さい」


 そう言って、ヘクトは歩き出す。それに、ロットは微笑みながらついて行った。

 それはたった数分の出来事で…


「ロット、逃げたな」


 そう、床と扉がまたも盛大に破壊され、その破片やらで散らかった家の中。蹲っている植物以下のマスカに、ノンにフレイ。そして、エリック。今、まともに動けるのは3人しかいない。


「仕事を増やされましたね?」


 いつの間にかノンが階段を降りながら、不機嫌そうに少しだけ怖い笑みを浮かべて、元扉があった場所を睨みながらノンがそう言った。


「まあ、大丈夫だよー。すぐ終わらせるから、さ」


 フレイは、どことなく少し機嫌が良くなっている気がする。

 まあ、エリックはあまり最初からやる気が無かったので、今の出来事があろうがなかろうが仕事の速度は変わらないだろう。

 たが、1人減ったのだから床と扉を治すのに一体どれぐらいかかるのやら…と、


「なんか、皆暗いね。なら、全部終わった後に夜ご飯奢ってあげようか?」

「……言いましたね?」

「うん。約束してあげるよ?」

「それならエリック。速く終わらせますよ?」

「えっ、ああ。分かった」


 何故かノンがやる気になっているのでまあ、少し速く終わりそうだ。

 それにしてもフレイは、凄い。何故こんなにも機嫌が悪くならないのか?

 是非ともご教授願いたいものだ。


 ββ


 2時間で掃除を終わらせ、扉を治した。というか、もう扉は新しいものにした。なので、あまり時間がかからなかった。

 次に床はロットが逃げた時に比べ、7割程は治した。なので、後3割だ。

 だが、まあ本当に玄関付近だけしか壊れていない事には感謝だ。他の部屋、ましてや階段なんかが壊れていたと思うと本当嫌になってくる。


「マスカ。邪魔なのでこっちですよ笑」


 ノンが楽しそうにマスカで、遊んでいる。かれこれ1時間ぐらいは遊んでいる気がする。

 それにしても、マスカが負けず嫌いとは思わなかった。だが、いい事を知れた。なので、今度何か勝負をする時には気をつけよう。そう思うエリックだった。


 ✤


 休憩を挟み1時間。やっと床を治す事が出来た。正直もう2度とやりたくないぐらいには大変だった。

 そして、ロットは帰って来なかった。もうあれは、確実に逃げたのだろう。

 ぜひ、帰って来たら痛い目を見してやりたいですね?とノンが言ったが、何をするのか気になる。ロットは、大丈夫なのだろうか…、なんて思っていると


「ありがとねー。エリック、ノン」


 終始仕事が速く明るく機嫌が良かったフレイがそう礼を言って来た。


「フレイがいなかったら、こんなにも速く終わっていませんでしたから、こちらこそありがとうございます」

「確かにそうだな。ありがとな、フレイ」


 そうノンとエリックが、礼を言うと


「そう、なら良かった。約束通り、ご飯奢ってあげるよー」


 フレイは、嬉しいそうにそう言いながら扉を開き、エリックとノンに手招きをしながら、外に出て行く。

 それを見て、エリックとノンの2人は顔を見合わせて、フレイについて行くのだった。

こんにちは。こんばんは。本編が50話いったので何かしようと思ったのですが、12月か1月辺りに新しい小説を投稿しようと思っております。

まだ、先ですが暇な時に読んでくれると嬉しいです。では、また1週間後。

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