表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/69

S.4コクナの意地

今回書いてて1番楽しかったです。また、こういう感じの書きたいです。

 は?それが最初に思ったコクナの思考だ。自分の振るったレイピアが空を切ったのだから…。音速に迫る剣速のレイピアが、だ。後ろを向くとユノが2匹と、冒険者のラプが1匹それぞれ殺しているのが視界に入り、さらに頭が状況を理解出来なくなる。


「大丈夫だったか?」


 とりあえず出てきた質問を投げかける。


「何とかな」

「全然大丈夫ですよ。それにしても、勇者コクナ様の役に立てたでしょうか?」


 2人は涼しげな顔で、そんな事を言って来た。どうしてスモールマウスを殺しているのか、本当に意味が分からない。


「勇者コクナ殿、先へ行きましょう。あまり時間がありません」

「ああ、そうだな。先に進もう」


 今のはきっと、たまたま攻撃が当たらなかっただけだと自分に信じ込ませて、奥へ進んで行く。すると、またすぐにスモールマウスが2体湧いて出てきた。


「なぁ、ユノはさっきどうやってスモールマウスを殺したんだ?」

「えーと、死角から攻撃を入れてみたんだよ。速いは速いが、攻撃が当たればすぐに死ぬぞ」

「そうか。ありがとう」


 コクナは言われた通りに、死角から攻撃を入れてみる。スモールマウスがさっきのようにやって来たので、またコクナはレイピアで攻撃をした。その攻撃は避けられたがさっきとは違い、避けられたすぐ後にその場で一回転をして、後ろから攻撃を入れてみると、スモールマウスはあっさりと死んだ。


「流石だな。その調子で奥へと進むぞ」

「そうだな」


 コクナはその後、同じようにして魔物を殺して行きやがて2階の中間辺りまでやって来た。


「だいたいここぐらいで調査はいいと思うのだが、どうだろうか?」


 そのコクナの質問に皆が首を縦に振り肯定する。


「では、調査終……」


 その言葉を言い終わる前に体が吹き飛ばされるのを感じた。痛い。軽く数本は骨折しているだろう。何があったか辺りを見渡して見るとそこには3体の魔物の姿が確認出来た。だが、それを見たコクナは全身から血の気が引いていくのを感じた。ここから、速く逃げなければ…。そう思いコクナは立ち上がる。幸い足は骨折していなかったので来た道を引き返しそうとしたその時


「へー、こうなったら勇者でも逃げるんだー」


 そんな声が聞こえた気がしてすぐに、目の前に生首が2つ飛んで来た。


「これは……」


 冒険者の2人で確か名をエミリーとラミリー。名前がすごく似ている2人だ。その生首をぼーっと眺めてふいにユノはどうなったのか。探してみるがやはり見つからない。と、また後ろに吹き飛ばされてしまった。痛い。痛い。さっきの比ではないぐらいの激痛が体全体に響いた。速く逃げようそう思い立ち上がろうとしたその時、目の前に魔物が姿を見えすぐそこまで迫って来ていた。


「ああ……」


 長い剣を持ち自分の約1.5倍の身長。半裸であるが頭には兜を被っているその魔物。それは…エア・ビーク。


 エア・ビーク

 通常75階層以降に出現する魔物。その戦闘力は強大で常に剣を持っており大きい。単体で出現する魔物で、弱点は分かっていない。というか、情報が少ないのだ。この魔物に関しては…。


 エア・ビークが目の前に立っており、剣を振り上げている。どうやら剣は、両刃ではなく片方でしか斬れないようになっている。そして、剣が振り降ろされた瞬間、ユノが間一髪コクナを抱き抱えて逃げる。


「ユノは…大丈夫…なのか?」

「ああ、大丈夫だ。速く逃げるぞ」


 数歩ユノが歩いた後、後ろで火魔法が炸裂した。


「えっ、今のは誰?」

「ボルだよ。最期の最期まで働いてくれた。優秀な人だ…」


 ボルはどうやら火魔法の上の中が使えるらしく、最後ユノがコクナを助けた数秒後、自分を巻き込み助けてくれたのだ。


「あ、あぁ、やったな…やったな…よくも……よくも……」


 後ろから、掠れた少女の声が聞こえて来たがそれを無視して逃げ続ける。だが、数分としないうちに後ろから大量の魔物が襲って来た。


「ここは、本当にダンジョンなのか?さっきから様子がおかしい」


 ユノが少し息を切らせながら、そう言ってくる。まだ魔物とは、少し距離があるので大丈夫だが、やがて追いつかれるだろう。

 数分後やっと出口が見えかけた。だが、もうユノは限界だ。いくら勇者と言え10分弱人1人抱えて全力疾走は流石に無理がある。


「大丈夫か?逃げ切れないと思ったら、すぐにでも私を捨てろよ?」

「いや、そんな事は絶対しない。そんな事やるなら死んだ方がマシだ」


 ユノが力の籠った声でそう言ってくる。


「後…少しなんだ。後…少し」


 出口が見え始めた。だが、魔物の方が1歩速い。もう追いつくのだ。もちろん先頭は、エア・ビーク。その持っている剣が、ユノの首を目掛け一直線で吸い込まれて行くように振るわれる。コクナは懐から短剣を取り出すと


「あぁぁあぁー」


 剣と短剣がぶつかり合う。だが、結果は分かりきっている。コクナの短剣が弾き飛ばされる。普通はここで諦めるだろう。だが、コクナはさっきの短剣のおかげでだいぶ威力が無くなったエア・ビークの剣を素手で掴み


「まだ…ここで死ぬわけには…行か…ないんだ…ッ」


 素手で掴んだ事により、剣の軌道をずらし剣がユノの首に触れる事なく一閃される。だが、剣を素手で持ったコクナは手首が斬られ無くなった。


「ゔぅ…」


 嗚咽の入った声を発してだんだんと意識が遠のいて行く。


「大丈夫…もうちょっとだから…」


 そんなユノの声が聞こえる。出口の方を見てみるとほんの後、数歩だった。ああ、良かった。コクナは内心そう思いユノと一緒にダンジョンを出た。魔物達は出口に近づき出ようとしたのだろ。だが、剣で斬った時と同じ魔物の中身の断面が見え、全身が細切れにされ先頭のエア・ビーク3体が消えて無くなった。

 その様子を見てコクナは、少し笑みを浮かべながら起きれるか分からないが、ユノがいれば起きれると思い意識を手放した。

誤字脱字全部見ました。たぶん、まだありますがだんだんと減らしていくよう頑張ります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ