13.仕事完了
12話、編集前のしか読んでいない方は、話が噛み合わないと思うので、先に12話を読んでくれると作者はとても喜びます。
中に入ると、とても大きなベッドに1人で寝ている、ガバター侯爵がいた。どうして見つけれらたのかそれは、マスカいわくただの勘らしい。
「じゃあ、さっさと殺って帰ろうか」
そんな事を言いながら、ベッドで寝ているガバター侯爵に近づいて行くマスカ。その後を、エリックが歩き、マスカが立ち止まったのでエリックも立ち止まる。すると、マスカが、右手を出し人差し指を立てた。
「エリック、よく見ておけよ」
マスカは、エリックに話しかけた後、ガバター侯爵の首を切るように上から下へと、右手を振り下ろした。そのとたんに、ガバター侯爵の首がベッドごと真っ二つになった。
エリックは、マスカが何をやったのか、まったくわからなかった。どうすればあんな事ができるのか、おそらくどれだけ考えても、出てこないだろうと思い考えるのをやめた。
これを見る価値があったのか、疑問に思いだしたエリックにマスカが、
「この死体、どうしょうかなー。そういえばエリックは、なにか魔法使えるのか?」
「えーと、火と風なら使えるけど」
「へー、火はどれぐらいが限界なんだ?」
どうしてこんな事を聞いてくるのか不思議に思ったが、別に、これといって問題はない、と思ったエリックは
「上の下が限界だよ」
「おー、ならエリックの出番みたいだな。エリック、火の魔法で、この家を焼いて欲しいんだけど頼めるか?」
「別にいいけど、どうしてそんな事しないといけないんだ?」
「王族の人たちが何故か、殺した死体は、埋めたり焼いたりして隠してくれって、言ってくるんだよ」
「そうなのか。じゃあ、この家を焼かないといけないのか」
エリックは、マスカの言っていることをすぐに信じた。まあ、エリックにとっては、この家が、有ろうが、無かろうがどうでもいいが、この家は広々としていて、住んでみたいな、と思ったエリックだが、次の王国で見つければいいと思ったので、マスカに言われた通り焼くことにした。
エリックとマスカ2人はいったん外に出る。そして、エリックはだいたいの、魔法陣を発動する位置を決め魔法を発動させる。
「ファイヤーボール」
そう言った瞬間にいくつもの、魔法陣が発動し魔法陣の中から、火の玉が出てくる。その火の玉は、ガバター侯爵の家を凄まじい速度で焼いていく。
少し前に、魔法について説明したが、もう少し詳しく説明しよう。エリックが、使った攻撃魔法は、9段階に分かれている。そして、攻撃する際は魔法陣が出てくるが、その魔法陣を出す位置は、自分で決めれる。出せる魔法陣の数は、生まれた時から決まっており、ガバター侯爵の家を焼くのに、発動した魔法陣は、20個だ。ちなみに、エリックは30個出すことができる。これは、普通にすごい事なのだが今は置いといて…
この世界は、面白いことに魔法が固定されている。例えばエリックが使ったファイヤーボールは使える人は皆、火力も速さもいっしょなのだ。そして、生まれた時から使える魔法も、決まっている。
「家がどんどん燃えて無くなっていくな。これで一応仕事終了だ。それにしても火力、すごいな」
こうして、エリックの初仕事は終わったのだ。ちなみに、エリックが使ったファイヤーボールは、本当は中の上の魔法だが、そこまで火力は必要なかったのでこれにした。火の魔法は、攻撃魔法の中でも一番火力が高いと言われている。エリックは意外と運が良い方なのだ。
「仕事をやった感想は?」
マスカがそんな事を言ってくる。自分が殺したわけではないので仕事をやっていない気がする。というか、何もしていない。それにこういう質問は嫌いだ。そもそも感想を伝えたところで、何になるのか。だが、まあ一応質問の答えを考えてマスカに伝える。
「簡単で楽な仕事、かな?」
「そうか、それならよかった」
ガバター侯爵の家が燃えて、原型を留めていない形になった後、マスカの家に向かった。その間は、特に何も話さずに気が付けば、マスカの家の前だった。
「それじゃあエリック。また」
「ああ、それじゃあマスカ」
こうして2人は、別れエリックは宿屋に戻る。エリックは宿屋に向かいながら
「明日は何しょうかなー」
そんな事を言いながら、誰もいない月明かりだけの道を歩くのだった。




