魔道具完成
「アロイス様お久しぶりです。保存の魔道具も自動馬車も注文が多く入っておりますよ」
「お久しぶりです、カイル様。それは良かったです。もし何か困った事があったらなんでも相談して下さい」
「ありがとうございます。それで今日はどう言ったご用件でしょうか?」
「実は地面に魔力を流し続ける魔道具を作って頂きたいのですが」
「地面に魔力を流し続けるですか?」
「はい。とある場所で魔力が無いと作物が全く育たない場所がありまして、それでもし魔道具で魔力を流し続ける事が出来れば解決すると思いまして」
あんまり他国の内情を知られるのは良くないから詳しく話せないのは少し心苦しいけど仕方ないよね。
「なるほど、そんな場所があったのですね。しかし魔力を流し続けるとなると範囲にもよりますが並大抵の魔石では使い物にならないと思いますよ?」
「それなら大丈夫です。ここにドラゴンの魔石がありますので」
「‼︎こ、これは。ま、まさかアロイス様が討伐されたのですか?」
「ええ、少し前に」
「素晴らしい‼︎これほどの魔石となるとさぞお強いドラゴンだったのでしょう」
あー、強かったのかな?空間魔法でほぼ一瞬で倒しちゃったから分かんないや。
「えっと、それなりに?」
「あぁ、いや思い出したくないのなら別に良いのです。しかし素晴らしい。このクラスの魔石なら十分に効力を発揮するでしょう」
なんか勘違いしたみたいだけどまぁ良いか。
「と言う事は魔道具自体は作れるのですね?」
「ええ、割と直ぐに」
「そうなのですか?なら流すだけでなく空気中の魔力を吸収することも付けられますか?」
もし吸収もつけられれば半永久的に稼働出来るのでは?
「吸収と放出は真逆の効果ですので同じ魔石には付けられないですね」
そうだよね。それは我慢するしかないかな。そもそも確実では無い事だからもし出来ても魔道具だけでは意味ありませんでしたって可能もあるしね。
「そうですか」
「ですが、別の魔石に吸収の効果をつけて二つで1つの魔道具にする事は出来ますのでなんとかなりますよ」
「本当ですか⁉︎ならお願いします」
「分かりました。1週間ほどお時間を下さい」
「はい。よろしくお願いします」
もし魔力だけが原因だったらファレントは問題解決出来るぞ。
それから1週間が過ぎカイルから魔道具が完成したと、報告が来た。
「こんにちは」
「お待ちしておりました。こちらが魔力を流し続けると同時に魔力を吸収する魔道具になります。ドラゴン討伐魔石が大きいうえにもう一つ魔石を使っているので少々大きな魔道具になってしまいましたが大丈夫ですか?」
「ありがとうございます。勿論大丈夫です」
確かに少し大きいな高さで言うと2m無いくらいの長方形に四箇所の突起物が付いている。まぁ大丈夫だろう。
「実際に使ってみても良いですか?」
向こうに行ってから使えませんでした、じゃ済まないから事前に試してみないとね。
「ええ、勿論です。ここにスイッチがあるのでここを押して頂ければ稼働します。そしてこのつまみを回せば出力の調整も出来ます。今は最小限に抑えられているので、ほんの少しだけが流れるようになっています」
おお、出力まで変えられるのかそれは良いね。
「では起動します」
おっ、魔力が放出されてるのがよく分かる。
「なるほど、これを最大にすれば結構な魔力が流れそうですね。因みにこれをどのように地面に流すのですか?」
今はただ放出してるだけだからこれを地面に流さないと意味がない」
「それの説明がまだでした、箱の四方に突起物がございますのでそれを地面に刺せば地面に流れて行きます」
なるほど箱全体から魔力が流れているのでは無く、四方に付いている突起物から流れているのか。
「ここを伸ばす事が出来る訳ですね」
「ええ、そうなら通りです」
「ありがとうございます。これならなんとかなるかもしれません」
「いえいえ、こちらこそこのような面白いものを作れて光栄です。ところでどのようにお持ちしますか?」
「あはは、えっと。こんな感じです」
そう言って僕は亜空間に魔道具をしまった。
「‼︎な、なんと今のはどういう原理なのですか⁉︎」
んー、説明しづらい。
「それは秘密という事で」
「そ、そうですか。まぁ仕方ありません。このような不思議な現象を簡単には教えられませんよね。失礼しました」
「いえ、こちらこそ説明出来なくてすみません。それではまた何かありましたらよろしくお願いします」
「こちらこそ」
そして僕はそのままファレント公国に向かった。




