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戦争回避の為に

「魔力を与えてもダメとなると他にも原因がありそうですね」


「いや、多分森が永続的に魔力を土地に与えていたのではと思っている。だから一時的に魔力を与えてもすぐに元の状態に戻ってしまったのではと考えている」


なるほど、それなら意味がないのが分かる。

しかしそうなると森を復活させなければならない。


「木を植えてもダメなんですか?」


「それなんだが、魔力を生み出す木というのは聞いた事がなくてな、ただの木を植えても意味がないと思うんだ」


確かに、ただ木を植えれば良いものでもないか。

何か別の、それこそ魔力を与え続けることの出来る何かを考えないとダメか?

いや、もしかしたらアレなら。


「陛下、僕も魔力を生み出す木については聞いた事がありませんが、もしかしたら何とかなるかも知れません」


「ほ、本当か⁉︎そんな事が出来るのか⁉︎」


「確実ではありませんが、実はとても大きな魔石を所有しておりまして」


「大きな魔石?なんの魔石なのだ?」


「ドラゴンの魔石です」


「ど、ドラゴン⁉︎其方はドラゴンを倒したのか?」


「ええ、なのでこのドラゴンの魔石を使い魔力を土地に流す魔道具を作れれば何とかなるのではと思いました」


ドラゴンほどの魔石ならある程度は賄えると思うんだけど、他にも要因があると全く意味が無いけど試すだけならやってみても良いと思うんだよね。


「確かにそんな事が可能なら試して貰いたいが、良いのか?ドラゴンの魔石だぞ?私の国の為に使ったしまって」


「ええ、構いません。戦争を回避できるのであれば安いものです」


別の使い道もあったけど、本当に困っている人達に使うほうがよっぽど有意義だ。


「そうか、君みたいな人間がいるメイガス王国はこれからも発展し続けるのだろう…すまないが力を貸してくれ」


「はい、もちろんです。ところでメイガス王にこの事を話しても宜しいですか?」


一応許可を貰っておかないと後で何を言われるか分からないし。


「ああ、勿論だ。力を貸して貰う身だ詳しく話してもらって構わない」


「ありがとうございます。それでは一度国に戻り許可を得て魔道具を作ってからまたお伺いします」


「よろしく頼む」


「いえ、では失礼します」



その後に僕は国に戻りこの事をメイガス王に話に行った。



「そうか、そんな事になっていたんだな。しかし馬鹿な事を考える、そんな事しなくてもいくらでも民を引き取ると言うのに」


「きっとあちらにも何かしら事情があるのでしょう。それで魔道具の製作は許可して頂けますか?」


「ああ、それは構わない。しかし既にドラゴンを討伐していたとはな。どうだ?この際爵位でも与えようか?」


「それなのですが、学生の間は遠慮しようかと思っておりまして」


「まぁ、そうだな。何か仕事を与える訳では無いが色々しがらみも出来てしまうからな」


爵位を貰うとやっぱり何かあるんだ。


「因みにしがらみとは?」


「あぁ、まずはおいそれと国外に行く事は出来ない。それから、貴族間のパーティーと言う名の人脈作りの催しに出席、まぁこれは強制では無いが出来るだけ出た方が周りからのウケも良い。後何より大切なのが貴族当主の義務」


国外か、行ってみたいとは思ってたんだよね。パーティーはパスで。当主の義務か、僕は何を与えられるのだろう?


「なるほど、やはり学生の内は遠慮させて下さい」


「分かった。では卒業と同時に伯爵に叙爵させる」


「は、伯爵ですか⁉︎」


子爵じゃなかったっけ?


「ん?それはそうだろう。ドラゴン討伐に加えて戦争回避を1人でするんだ、当然であろう」


「ドラゴンの方は良いですが、戦争回避については他の方達にもお話しするのですか?」


「まぁ、話す事になるだろう。向こうが戦争の準備をしている事は気づいている者も結構いる様だしな」


「でも、僕がやった事を言う必要はないのでは?」


「それはそうだが、エリナと婚約させるのだ。最低でも子爵当主とは言ったが、出来れば伯爵以上が望ましいからな」


周りに僕の叙爵をさせ、エリナと婚約するだけの価値を見せないといけないわけか。


「そうですか、分かりました。では卒業後にお願いします」


「うむ。まぁ、別に貴様がエリナの婚約者を辞退すると言うのであれば、別に子爵程度で構わないのだがな、むしろ叙爵自体白紙に戻すのもアリかもな」


そんな事したらエリナだけでなく、王妃様まで怒りそうだ。


「いえ、婚約を無しにする事はありませんのでその必要もないかと」


「ぐっ、ま、まぁ良い。ファレントについては任せたぞ」


「かしこまりました。失礼します」


陛下との話し合いも終わり早速カイルさんの所へ向かった。

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