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王女の訪問②

エリナが来た日の夜家族とエリナとで夕食を食べ各々が部屋でゆっくりしている時に僕の部屋にエリナがやってきた。


「アロイス、今よろしいですか?」


「エリナ?どうぞ」


「夜分遅くに申し訳ありません。どうしてもアロイスとお話をしたかったので」


少し恥ずかしそうに僕の部屋に入って来た。


「気にしなくて良いよ。僕ももう少し喋っていたいと思ってたから」


「本当ですか?嬉しいです」


本当に嬉しそうな顔をするエリナを見て僕も嬉しくなる。


「本当だよ。そういえば良く陛下が許してくれたね」


「ええ、快く許可を下さいましたよ」


ほ、本当かな?エリナは満面の笑顔でそんことを言うけれど陛下的には苦渋の決断だったんじゃないかな?


「なんて言って許可を貰ったのか聞いても良いかな?」


「許可をくれないのならお父様を嫌いになりますと言ったら直ぐに許して頂きましたよ」


うわー、陛下にとってその言葉は凶器にも近いな。


「そ、そうなんだ。まぁ陛下が良いと言ったんならいいか」


「そうですよ。所でアロイスは私が来る前は何をなさっていたのですか?」


「僕は妹のシェリーとずっと遊んでたよ。学園に入ったからずっと会えなかったからね」


「アロイスはシェリーちゃんの事が大好きなのですね」


「そうだね、あんな可愛い妹を好きにならない人はいないと思うよ」


「確かに可愛いと思いますが、なんだか少し妬けてしまいます」


おっと、まさか妹に嫉妬をするとは思わなかった。


「嫉妬するエリナも可愛いね」


「もう、からかわないで下さい。…でもありがとうございます」


「からかったわけでは無いよ、本当にそう思っただけだよ」


「アロイスもとてもカッコいいと思います」


「あ、ありがとう。…なんだか照れるね」


「…はい」


2人して顔を赤くしながら無言になる。


「…そ、そう。エリナとシェリーとでは好きの意味が違うからね」


「あ、えっと。それは分かってはいるのですが、それでもそう思ってしまうのです」


本当可愛いな。


「なんで笑うのですか!」


おっとつい笑みが溢れてしまったようだ。


「ごめんごめん、エリナがあまりにも可愛かったからつい」


「むー」


エリナが頬を膨らませながら不満ですアピールをする。


「エリナ、大好きだよ」


「ひゃっ、ひゃい」


ふふっ、顔が真っ赤になった。


「わ、私もアロイスがだ、大好きです」


「エリナ」


「アロイス」


どちらともなく近づき唇が重なりそうになった時。


「コンコン」


「「⁉︎⁉︎」」


「そういうのはまだ早いのでは無いかしら?」


「は、母上⁉︎い、いつからそこに⁉︎」


「エリナ。アロイス。辺りかしら?」


一人二役をしながら物真似をする母上を見たエリナがこれ以上無いぐらい顔を真っ赤にして倒れた。


「エリナ⁉︎」


「殿下⁉︎」


「完全に茹で上がってる。母上、悪戯にも程があります」


「こんなに恥ずかしがるとは思わなくて。そもそも、まだ婚約もしていないのに2人きりで部屋にいることがおかしいのよ!」


うっ、それを言われると何も言えない。


「それについては申し訳ありません。ですが、エリナにはしっかり謝って下さいね」


「分かってるわよ」


それから侍女を数人呼びエリナを部屋に運んでいってもらった。



次の日昨日の事を思い出したのか、僕の顔を見るなり顔を赤らめている。


「エリナ王女殿下、昨夜は申し訳ありませんでした」


「い、いえ。そもそも私がアロイスの部屋に1人で行ったのがいけなかったのでユーリ様は何も悪くはありません」


「そう言って頂けるとありがたいです。それで謝罪をしたのにもかかわらずこのような事を言うのは大変心苦しいのですが、やはり婚約前に2人きりになるのは控えた方が宜しいかと。どの貴族も殿下もアロイスの婚約については気付いておられますが一応公にはなっていない事なのでご注意を」


「はい、申し訳ありませんでした。以外気をつけます」


エリナの表情が少しシュンとなってしまった。

他の皆んなはこのやりとりをみて大体の予想がついたようだ。


「さて、そろそろ朝食にしようか」


「そうですね。殿下ももうお気になさらずアロイスとの休日を楽しんで下さい」


「はい、分かりました」



「それで今日はどうしますか?アロイスに街を案内させましょうか?」


「そうですね。お願いできますか?」


「もちろん。とは言っても本当にこれといって珍しいものがあるわけではないからあまり期待しないでね」


「いえ、アロイスと街を歩くだけで楽しいので楽しみです」


「皆んなの前で2人の世界に入るのはあまりよろしくないわね」


「「はっ」」


「むー、おにいさまがわたくしにかまってくれません」


「シェリー、しょうがないよ。エリナ王女殿下はアロイスの婚約者予定の方なのだから」


「はい、わたくしのワガママなのはわかっているのですが、すこしさみしいです」


「じゃあ僕がアロイスの分も沢山遊んであげるから今はエリナ王女殿下にアロイスを譲ってあげて?」


「わかりました。ユリウスおにいさまとたくさんあそびます」


「シェリーちゃんごめんなさい」


「いえ、わたくしのことはおきになさらないでください。アロイスおにいさまをよろしくおねがいします」


「ありがとうございます。もし宜しければ私とも遊んで頂けると嬉しいです」


「おうじょさまもあそんでくれるのですか?」


「はい、シェリーちゃんさえ嫌でなければ」


「おうじょさまとあそびたいです」


エリナもシェリーと仲良くなりたいようだね。僕としても2人には仲良くしてもらいたいから明日は僕、エリナ、シェリー、それから兄上も混ぜて遊ぼうかな。


「ありがとうね、シェリー。明日は4人で遊ぼうね」


「はい!」

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