王女の訪問
実家に帰ってから2週間が過ぎた。この2週間僕と兄上はずっとシェリーと遊んでいた、学園にいる間に会えなかった時間を埋めるかの様に。
「アロイス、お手紙が届いているわよ」
「ありがとうございます」
誰だろ?…エリナからだ。
陛下の許可が下りたから家に来るようだ。
「父上、母上。エリナが家に来るようです」
「ん?そうなのかい?あの国王陛下がよく許したね」
「そうね、あの感じを見ると許すとは思えないんだけど」
「どうやらある一言言ったら簡単に許してくれたようですよ」
「「ああ〜」」
「父上達は分かるのですか?」
「まぁね、ある程度予想はつくよ」
「アロイスは本人から聞いてみたら?多分教えてくれるわよ」
「そうします」
「それで何時ごろ来るか書いてあるかい?」
「手紙を送った日数を考えると後3日と言ったところでしょうか」
「分かった、では準備を進めておこう。皆んなよろしくね」
「「「かしこまりました」」」
王女様が来るんだから最上級のもてなしが必要だよね。
その辺は皆んなに任せるとして、僕はどうしようかな。
家の領地ってこれといって見る所無いよね、あるのは自然のみ何も考えずにエリナを誘ったけど早まったかな?
「おにいさま、だれかくるのですか?」
「うん、僕の婚約者のエリナ王女殿下だよ」
「……こんやくしゃ?おにいさまはけっこんするのですか?」
あれ?なんか不機嫌。
「うーん、まだしないかな?」
「おにいさまはわたくしと、けっこんするのではないのですか?」
「…え?」
「…おにいさまなんてキライです」
え、待って。なんでそうなるの?
「シェ、シェリー?」
「ふんっ」
えー⁉︎嫌われた…
「あらあら、シェリーはアロイスの事キライになっちゃったの?」
「そうです、おにいさまはわたくしではなくべつのおんなとけっこんするそうなので、もうしりません」
「シェリー?僕だけでなくユリウス兄さんもいずれは誰かと結婚するんだよ?」
「アロイス⁉︎僕を巻き込むのは良くないと思うよ⁉︎」
ふっ、僕だけがこんな思いするなら道連れさっ。
「ユリウスおにいさまも、わたくしいがいとけっこんするのですか?」
「えっ、あー。いずれはそうなるかな?」
「ユリウスおにいさまもキライです」
「シェリー⁉︎そんな事は言わないでくれ」
「はぁー。シェリー、そもそも兄弟では結婚出来ないのよ?」
「⁉︎そ、そうなのですか?」
「ええ、だから最初からアロイスとは結婚出来ないのよ」
「で、ではユリウスおにいさまともできないのですか?」
「そうよ」
「そうでしたか、ごめんなさい」
「私に謝るのではなくて、2人に謝りなさい」
「はい、ユリウスおにいさま、アロイスおにいさま、ごめんなさい」
「気にしなくて良いよ」
「うん、それだけ僕達の事が好きなだもんね」
「はい、おにいさまたちがだいすきです」
「「シェリー‼︎僕もシェリーが大好きだ‼︎」」
母上のお陰でシェリーに嫌われずに済んだ。
ありがとう、母上。
「全く、騒がしいわね」
「ははは、まぁ兄弟仲が良くて良いじゃないか」
「まぁ、そうね」
そして3日が過ぎエリナがやって来た。
「ようこそお越しくださいました。エリナ王女殿下」
「お出迎えありがとうございます、ベルク伯爵様」
「いえいえ、あまり観光するような所はございませんが、ごゆるりとお寛ぎください」
「いえ、自然豊かで素晴らしいと思います。王都と違いゆったりとした時間が過ごせそうです」
「そう言って頂けるとありがたいです。後でアロイスに案内させますので。…アロイス頼んだよ」
「はい」
「長旅でお疲れでしょうから今日の所はお休みになられますか?」
「申し訳ありませんがそうさせていただきます」
「かしこまりました。ではお部屋に案内させて頂きます」
「よろしくお願いします」




