脳筋な父・勉強会の方針
そのままエリナと少し話をしていると次の授業を知らせる鐘が鳴る。
「全員揃ってるな。次は魔法の授業をするぞ」
ふむ、魔法かそう言えば僕は他の人とは別でテストをしたから皆んながどんな魔法使うのか知らないな。
「まず、このクラスに魔法を使えない奴はいないはずだが、使えない奴はいるかー?…居ないな。なら始める………とまぁ、最初に習う事はこんな感じだな。ここまでで分かんない奴はいるか?」
ん?なんか僕が最初に父上から言われた事と違うな、違うと言うか、僕が教えてもらった内容のさらに前段階見たいな感じがする。
「どうした、アロイス。何かわかんないことでもあったか?」
「いえ、分からないわけでは無いのですが、僕が始めに習った事と少し違うと言いますか、始まりが違ったなと思いまして」
「あー、アロイスは誰から教えてもらった?」
「父上です」
「アーガス様か。んー、多分だが言葉で言うよりもやらせた方が早いと思ったのだろう、それはお前が1番よく分かると思う」
あー、脳筋故にか。
「なるほど、よく分かりました。ありがとうございます」
「おう、他には何かあるかー?居ないな、じゃあ進めていくぞ」
そこからは本で読んだ事のある内容ばかりだったので、特に疑問を持たずに授業を聞いていた。
「ここまでの様だな。ちゃんと復習しとけよ」
授業が終わり先生が教室を出て行ったのでグループのメンバーに話をしてしに行く。
「皆んなに言っておきたい事があるんだけど良いかな?」
「どうしたの?さっき先生に呼ばれた事と関係あるのかな?」
さっきはエリナにしか言ってなかったから、ギールも気になっているみたいだ。
「うん。先生に言われたんだけど、これからこのメンバーだけに僕が勉強を見てあげろって」
「本当⁈それなら嬉しいな。アロイスに教えてもらったらテストとか簡単に出来そうだ」
「いや、ギールは別に僕が教えなくても楽勝でしょ。クラス分けで上から4番目なんだから」
「いやいや、これからの授業内容次第だとそんなのは分からないよ」
「そうよ、アロイス君。私だってクラス分けはたまたまだったかもしれないじゃない。だからあのテストで満点を取ったあなたに勉強を教えてもらう事は私達の今後にかかってくるのよ」
んー、あのテストでいい点が取れるなら自分で勉強しても余裕だと思うんだけどな。
「⁉︎アロイス様はあのテスト満点だったのですか⁉︎凄いです‼︎」
何故か尊敬の眼差しで見られてしまった。
「トルネさん、そんな凄いものでもないよ。僕は本を読むのが好きだから、それで覚えただけだから」
「いえ、本を読んだだけで分かる時点で凄いと思います。それと、私の名前覚えて下さったのですね。ありがとうございます」
「そりゃ、覚えてるよ、トルネさんに、ベティさんに、ラーダ君に、ゾル君でしょ」
「ぼ、僕達の名前まで、ありがとうございます」
「当たり前の事だよ、後敬称とか敬語は要らないよ」
「いえ、そんな貴族様にその様な事はできません」
「ここは学園なんだからそう言うのは無しだよ」
グループ内で話している時にそんな話し方をされるとこっちが疲れるよ。
「で、でも…」
「でもも、しかしも無し。さぁ皆んなのことを呼んでみて」
ここは少し強引に変えて行こう。
「で、では。…あ、アロイス君?」
「うん、その調子。他の方も呼んでみて」
「は、はい。…え、エリナさん」
「はい‼︎えへへ。なんか嬉しいです」
本当に嬉しそうだな。まだぎこちないけど、もっと距離が近づいてくれると僕も嬉しいな。
「そ、シルフィさん」
「うん、宜しく」
「ぎ、ギール君?」
「うん、これからもよろしくね」
まぁ、後はおいおい慣れてくれれば良いかな。
「他の皆んなもだからね」
「は、はい…じゃなかった。う、うん、よろしく」
「…よろしく」
「よろしくな」
ラーダ君も慣れが必要だね。
ベティさんはあんまり喋らない子なのかな?自己紹介の時も名前言うだけだったし。
ゾル君は順応性が高そうだ。
「それで、勉強の事なんだけど。いつから始めようか?」
「はいはーい」
「はい、ゾル君」
「俺はやらなくて良いと思いまーす」
「はい、却下」
「えー⁉︎俺勉強苦手なんだよなぁ」
勉強苦手なのに良くこのクラスに入れたな。
「ゾルは良くこのクラスに入れたね」
ギールも僕と同じ事を思った様だ。いや、皆んな頷いてるから、誰もが思っていた事の様だ。
「あれは、完全にまぐれだな。テキトーに埋めたら当たってただけだ」
胸を張る事ではないね。
「よし、じゃあゾル君を中心に勉強をして皆んなもわからない事があったらその都度聞いてもらうって事で良いかな?」
「私は賛成です、アロイスの負担になるのは申し訳無いのですが、やはり勉強は見てもらいたいです」
「僕も賛成」
「私もそれで良いわ」
「わ、私は、皆さんにお任せします」
「…なんでも良い」
「僕も教えてもらうのは凄くありがたいので賛成です」
「ええー⁉︎なんで俺中心なの⁉︎」
「いや、だって僕が勉強を教える事が目的だし、この中で1番成績が悪いのなら、それを改善させるのも僕の役目だからね」
「ぶーぶー、皆んなが賛成しちゃったら確定じゃん」
「まぁ、頑張れ。僕もゾル君がしっかりと理解するまで付き合うからさ」
「…それがいやなんだよなぁ」
「ん?何か言った?」
「なんでもなーい」
こうして僕は皆んなに勉強を教える事になった。




